美人つくり 3

つい最近、

公開させて頂いた患者さんが、

先ほどからお見えになっています。

前回の治療が今週の冒頭でしたので、

ほんの僅かで、

表情はこのように変わりました。

今日の所見です。

唇の形ができ始めました。

鼻の下の縦シワもありませんね。

で、

前回が、

 

仮の総入れ歯の噛み合わせの調整は、

下顎の位置が移動するようにとの配慮で行っています。

頭骸骨から下顎は筋肉でぶら下がったブランコのようなもの。

左右の筋肉の緊張弛緩状態で、

下顎の位置は変化するのです。

それこそ噛めない入れ歯を入れたり、

下手クソなインプラント治療などで、

歯科医師が強制的に決めた噛む位置が

一番危険なのです。

シッカリ噛めない?

顎の関節がどうも変だな?

そういう症例を多く拝見します。

今日の時点で、

私の頭の中には完全にイメージが出来ました。

患者さんの大切さ身体です。

丁寧に、丁寧に。

外れない総入れ歯

先ほど、

ヤット完成した総入れ歯です。

大きくお口を開けても、

もう大丈夫!

どしどしコーラスに通ってくださいね。

なんでも、

以前はコーラスの最中に入れ歯が宙を浮いたとか。

で、

先生、どうかしら?

他人には私が総入れ歯だなんて言わないでね!

言いませんよ。

医者には守秘義務が在りますから。

でもね、

この患者さんのご性格からして、

明日には、

この患者さんの友人、知人の類いに、

ご自分から言われるのが判ります。

無論、

言われる台詞まで。

これからの私

私の歯科医師人生も、

既に30年も過ぎたようです。

思い返してみれば、

患者さんが最良の師であったように思います。

人の身体と云う神秘さに満ち溢れたものの不思議さに、

多くの事柄を自然と学んだように思います。

治療の経過からは、

診断のあとの治療の選択基準を、

確かな証拠から、

決定できるのも、

これも患者さんのお蔭です。

専門職としての暮らしも、

治療行為と云う責任ある仕事故に、

大いに考える処あり。

これも患者さん在ってこそ気づいたものです。

患者さんが亡くなってから、

初めてご家族から聞かされるエピソードに、

涙する機会が少なからず在ります。

そこまで喜んで頂いていたのかと、

再び、

衿を正す機会を、

患者さんから教えて頂く機会も在ります。

しかし反面、

仕事柄顔と口にこそ出しませんが、

このような人には決して成りたくないと、

秘かに、

その方が他の医院へ転院して欲しいと、

そのような心境に陥る機会も在りました。

患者さんを通じて、

学、術、道を

学ばせて頂いた30年だったと思います。

これからも私は成長し続けたいと思います。

できてば、

穏やかな心で、

包みこむ包容力で、

患者さんと接してゆきたいと思います。

私のカトリックへの改宗の

ひとつのキッカケでも在ります。

 

ノンフラップ抜歯即時埋入.即時負荷インプラント

前歯の抜歯と同時にインプラントを埋入しました。

ノンフラップ手術ですから、

メスを使っての切開はしていません。

ですから、

縫合もしていません。

インプラントには仮の歯を直ぐに連結しています。

骨とインプラントの結合が安定したら、

仮の歯と歯茎の調和がマッチングするように、

仮の歯の形態を調整しようと思っています。

これが術前です。

患者さんの上の右側の前歯のインプラント治療です。

抜歯した処に孔が見えますね?

コレが抜いた歯です。

黒ずんで朽ち果てています。

早晩、ポッキリと折れるでしょう。

インプラントを埋入しました。

で、

仮の歯を入れて、

オシマイです。

治ったあとは、

インプラント修復は周囲の歯と区別がつかないでしょう。

で、

何でこうなるの?

これは私の仕事ではありませんが、

何事もスレば良いと云うモンじゃありませんね。

奥歯のダイレクトボンディング修復

お一人、

奥歯のダイレクトボンディング修復が終わりました。

大きな虫歯の穴でしょう❗

前の歯には

何処かの歯医者さんがセラミックの詰め物を、

一番奥の大臼歯にも、

恐らく同じ歯医者さんでしょう。

セラミッククラウンが見えますね。

その隣の第1大臼歯は私の仕事です。

ダイレクトボンディング修復です。

で、

今日は、その隣と云うことになったのです。

ラバーダム防止環境下で、

歯の形を造る前にも、

料理で云う処の【下ごしらえ】ってものが大切なのですよ。

これをいい加減にすると、

もうイケませんやね!

完成です。

ダイレクトボンディング修復のほうが、

瑞々しく、

活きた感じになりませんか?

私はダイレクトボンディング修復が好きです。

変化球

今日は、

ダイレクトボンディング修復と、

私にしては珍しく、

ノンフラップでの抜歯即時埋入かつ即時負荷での

インプラント手術です。

なぜって?

この症例においては、

その治療方法がベストだからです。

インプラントの手術の全てを

ノンフラップや即時負荷、抜歯即時埋入などで行う

歯科医師の頭の中身は理解できませんが、

これらの方法まで完全否定する考えもありません。

私は患者さんのために

一番良いと思う治療方法を選択するために、

自分の持ちカードをより多くと考えています。

ストレート一本のピッチャーは格好良いですが、

カーブもフォークも、

変化球織り混ぜての投球を

私は好んでいます。

私の治療に対する考え方のひとつです。

美人つくりの秘訣 その2

昨日のブログの反響が大きかったのには

驚いてしまいました。

歯科医師からの問い合わせが多かったからです。

私の治療用の仮の総入れ歯は、

基は桜井唯次先生の考え方を引き継いでいます。

ただ、

それから20年も経過しましたので、

私なりの考え方を要所に仕掛けています。

今では、

噛み合う歯がインプラントである場合も多いですから、

その辺りにも工夫は必要です。

毎日の仕事のなかに、

考えるヒントが沢山あることに、

若い歯科医師には気づいて頂きたいと思います。

同じ女性です。

治療には随分と時間を要しました。

が、

逆にお若くなられたでしょう?

美人つくりの秘訣は、

心から、

患者さんの立場に立つ事から始めましょうね。

美人つくりの秘訣

歯の全くない患者さんの治療のプロセスです。

これが初診時。

で、

仮の総入れ歯をお造りさせて頂き、

入れた直後のお写真。

今日が、

それから1週間あと。

唇の形の変化にお気付きになりますか?

入れ歯のない時には、

下唇が厚く突き出して見えますね?

総入れ歯をお入れした際には、

逆に下唇は薄かったでしょう?

で、

今日は段々と、

下唇が形になってきていますね?

噛み合わせを変えることで、

唇やほうれい線の形は変わってくるのですよ。

仮の総入れ歯には、

私なりの【仕掛け】を封じ込めています。

これが私の総入れ歯治療には欠かせない

仮の総入れ歯です。

下の総入れ歯の奥歯は平らです。

しかも、

素材にシッカロールを混ぜて、

柔らかい!のです。

それでいて入れ歯方はピッタリと動きません。

動くような入れ歯など

私には造れません。

動かない入れ歯なら、

患者さんの身体は、

楽な処で噛もうと、

自然の摂理です。

初診の際には、

患者さんはどの位置で噛んで良いのか判りません。

それを、

歯科医師が知ったかぶりで、

この位置で!

なんて勝手なことするから、

噛める入れ歯が出来ないのです。

噛めるようになれば、

表情筋肉も使いますから、

発達するのです。

私の患者さんが美人ばかりなのには、

こういう訳があるのですよ。

まだまだ治療の途中です。

最後は、

入れ歯をお使いだなんて事は、

私と患者さんだけの秘密になるのです。

 

考える処

歯科医師と云う仕事柄、

人工物を造ると云う事からは避けられません。

物造りには基本形と云うお手本が必ず在ります。

患者さんの歯の状況は様々なのですが、

それを、

お手本に如何に近づかせることができるかが、

歯科医師の腕の見せ処みたいなものでしょうか?

基本を忠実に取得し、

応用力を拡げ、

お手本に近づかせる。

これが医療行為の基本とも言えましょう。

しかしながら、

悲しいかな、

人工物の定めとして、

完成時が一番綺麗な訳です。

どんなに苦労して造ってみても、

患者さんのお口の中に入った瞬間から、

大きな噛む力なり、

酸アルカリ環境下にて曝され、

食べ物のカスで汚染され、

私の作品は、

日常、叩かれて過ごすのです。

メンテナンスの際など、

久しぶりに再会するわが子を迎える親の気持ちですよ。

何処かに不具合は無いか?

環境と調和していない処は無いか?

ヒヤヒヤしっぱなしです。

人工物と人の身体との調和。

それが私の歯科治療における【考える処】なのです。

知恵

せがれが歯の治療のために帰って来ました。

スタッフの宮田君に、

いつものようにお土産を手渡して、

アレ!晋太郎君、日焼けしたね?

女性は流石。

私ら男には無頓着なことに、

よく気がつくのですね。

オープンカー焼けなんです。

親父の細工を信じてくれているのでしょうね。

所詮は素人の組み立てでしかない玩具ですからね。

で、

治療が終わり夕飯でも食べさせてと思っていたら、

墓の掃除に行き、

明日の朝は授業があるからと言って帰っていったのです。

こ1時間ほど経ったでしょうか?

墓からのせがれからの電話で、

つくづく私は怒らなくなったと実感したのです。

墓の移葬に関しては、

物事の大局から、

熟慮し、

跡を引き継ぐせがれとも十分に相談しながら、

私ら親子は、

誠意をもって、

精一杯させて頂き、

また、

この機会によって、

御先祖さまとの距離が大きく縮まったと

喜んでいたのです。

若いエネルギー溢れるせがれが、

怒り、

呆れ果てる、

所作を見つけたようです。

私とせがれには、

無論、

どなたの為さった所作かは、

観てはおりませんが、

瞬時に判ります。

そりゃ、仏さまの方も、

声には決してなりませんが、

眼前に立つせがれに言いつけるに決まっているじゃないですか。

文字通り、

せがれは墓の掃除に精を出し、

帰ってゆきました。

早朝に私も墓地へと出かけ、

不思議なものですね?

何が在ったのか?

瞬時に悟ったのです。

せがれが綺麗にお祀りして帰った軌跡も判りました。

どなたが何を為したかも判りました。

霊なり、

神様、

仏さま、

カトリックでは聖霊と呼ぶのですが、

人の眼には決して見えませんが、

不思議な力が教えて下さるのです。

以前の私だったら、

どうだったでしょうか?

私も歳54。

歯科医師に憧れた少年も既に初老となりました。

残された時間も多くはありません。

良い歯科医師でいたいから、

技術向上への情熱はモチロン、

穏やかな医師でありたいと思うから、

私は自分の感情を抑える知恵を得たのです。

成長を忘れた人でいないために。