診察の基礎の基礎

上の前歯中央2本に

セラミック修復されています。

ご本人はお気に召さないようです。

担当医に伝えても、

担当医は、

この修復の違和感が判らないそうな。

で、

私の診療所へお越しになられた女性です。

一目で判りました。

隣あった2本のセラミック修復は、

違う手法にて手当てされていると。

プロですもの。

1本はオールセラミッククラウン。

で、

隣は歯の表面だけを削ったセラミックラミネートベニア修復です。

考え方も手法が全く違う修復を

行うこともありますが、

その際には、

修復物周辺の歯肉に自然感を与えるような

特殊なテクニックが必要です。

また、

自然光などの光線の反射が、

全く異なる修復物ですから、

技工テクニックの難しいのです。

加えて、

このセラミッククラウンの根と冠の境目辺りに

亀裂が入っています。

肉眼的にも、

歯肉は語っています。

じっくりと、

観察することが、

診察の基礎の基礎です。

願い

歯科医学の門を叩いてから40年近くになりました。

未だに歯科医学への情熱は変わりません。

ある一つのことを、

ずっと継続し続けることに、

大きな意義があると信じています。

歯科医学を通して、

粘り強さだけは身についたようです。

が、

元来の私は短気で瞬間湯沸し器。

時たまに、

その性格が顔を出しますが、

それは余程の時であり、

相手が私の地雷を意図的に踏んだ場合に限ります。

それでも、

簡単には諦めず、

結果はどうであれ、

精一杯頑張ることだけは、

自信を持って言えます。

しかし、

精一杯努めても、

どうにもならないことが在ることも

最近では消化できるようになりました。

例えば、

対人関係などがそうです。

人には様々な考え方や価値観が在ります。

それは遺伝的な要素、

育った環境、

現状の都合など、

様々な因子が、

違いの原因です。

私はお人好しなのだそうです。

で、

ついつい関わってしまう。

その結果、

私の心が大きく傷ついて、

そんな繰り返しの対人関係が在りました。

息子が反抗期の頃、

私は随分と涙を流したモノでした。

それでも、

私は一方通行でしかないけれども、

父親の愛情だけは発信し続けて来ました。

息子は大人になりましたし、

なんと言っても、

私の遺伝子を大きく引き継いでいます。

今では頼りになる相談相手になりました。

このような時に、

途中でさじを投げ出さず、

息子を信じて良かったと痛感しています。

血の繋がりのない他人であっても、

縁を信じて、

如何なる時にも、

私は息子にしたように、

接してきたことは間違いありません。

が、

それでも通じない相手はいます。

頑張った分、

未練なり、

まだ頑張った方が良いのでは?

そんな後悔したくないので、

また、

関わってしまう。

そんな繰り返しの関係が在りました。

が、

遺伝的要素と育った環境の違いは、

やはり大きな川を挟んでいるような気持ちに落ち着いたのです。

駄目なモノは駄目なんだな。

そう、

納得できる心境にさせてくれるほど、

一生懸命向き合った人がいます。

男である私の人生の一番勢い在る時期を

随分と無駄にしたような、

でも、

流した涙から大きく成長した部分が在るのも事実です。

悲しい眼をした患者さんにも

時にはお会いする機会が在ります。

人生って色んな色合いが在るんだなと。

が、

歯科治療を通じて、

そういう方が、

少しでも、

眼の色合いが変わって欲しいと、

願い、願い、

器具を手にしています。

みんなに幸せになって欲しいと、

私は願い続けています。

 

 

 

血の連鎖

来週の土曜日から、

4月15日まで、

徳島県立近代美術館にて、

館所蔵コレクションとしての

【島あおい画伯】の絵画が展示されます。

画伯は、

私の師匠である内部正裕先生のお祖母さんです。

私のカトリック洗礼に際して、

内藤先生から、

ヨゼフと云うクリスチャンネームと、

お祖母さんの描かれた【大工ヨゼフ】の絵画を頂きました。

館の担当者に即座に電話をいれました。

館としては、

画伯の絵の所在を知っておきたいのだそうです。

館へ出向き、

【大工ヨゼフ】をお見せする積もりです。

私は診療室に入室する際に、

一礼します。

診療室は神聖な場所だからです。

先生からの【大工ヨゼフ】が、

この診療室を守って下さることでしょう。

内藤先生の仕事に、

芸術性を感じるのは、

お祖母さんの血の連鎖なのだと、

納得したのです。

奥歯のダイレクトボンディング修復

奥歯のダイレクトボンディング修復を

再び、

お見せしましょう。

最後方の歯は銀歯ですね。

その前の歯にはアマルガム修復が施されています。

残念ながら、

アマルガム周囲の歯質にクラックができて、

中に大きな虫歯が広がっています。

ラバーダム防湿環境下で、

無菌的治療を徹底します。

見かけによらず、

大きな穴でしょう?

静かに進行する慢性の虫歯はオッカナイのです。

で、

ダイレクトボンディング修復の完成です。

ダイレクトボンディング修復の歯の

隣の2本はセラミッククラウンのようですね。

これは私の名誉のために申し上げますが、

金属のクラウンも、

セラミッククラウンも、

私の仕事ではありません。

どうですか?

口腔内で直接、

ダイレクトボンディング修復した歯の方が、

自然感あると思いませんか?

いやはや

今日、

新患でお越しになられた女性の上の顎の

噛み合わせ面の写真です。

インプラントを入れる手術をお受けになられて

1週間ていどとのこと。

執刀した歯科医師は、

なぜ、

ご自身の患者さんから見放されてのかを

気づかねばなりません。

絶対に、

真っ直ぐに人工の歯が造れないこと位、

素人でも判る筈。

レントゲン所見は公開しません。

上顎洞底挙上手術の痕跡が写っています。

であるならば、

この位置にインプラントを入れる理由が

皆目分かりません。

序でに、

バイオスをお使いだったのでしょうか?

バイオスに異物が迷入する所見が見られます。

いやはや。

 

自分の身体よりも患者さんの身体の方が大切だから

若い歯科医師から求められて、

私の診療姿勢、

これも私愛用のカールツァイスの

拡大率が大き過ぎ、

今は廃盤となった8倍の拡大鏡を使っての

ワンショットを送って下さいとのこと。

で、

これです。

焦点距離が異常に小さいことから、

私は大きく屈み込まねばなりません。

頚が確実に傷みます。

色んな拡大鏡も持っていますよ。

が、

精度を追及するには

カールツァイスしか残りませんでした。

この時は今日お見せした奥歯のダイレクトボンディング修復の際の

歯面処理液を使っている最中です。

決して誉められた治療姿勢ではありません。

が、

自分の身体より、

患者さんの身体の方が大切なんだと、

良い方へとご理解下さい。

奥歯のダイレクトボンディング修復の可能性

凄い状態でしょ?

コンポジットレジン修復されておられます。

小臼歯のコンポジットレジン修復は形態不良。

大臼歯のコンポジットレジン修復は割れてますね。

小臼歯と大臼歯の間の大きな隙間、

どうする積もりだったのでしょうか?

最後方の歯は根の治療の最中。

ここで、

この患者さんは担当医を観限ったのです。

転院されてお越しになられました。

この患者さんは一口腔全体で、

治療計画を立てて計画的な歯科治療の必要がある症例です。

その場しのぎの治療は、

歯があっても、

快適に噛めないってことになりかねません。

今日は大臼歯のダイレクトボンディング修復を行いました。

コンポジットレジンの詰め変えだけでなく、

大幅に歯の形態を変える積もりです。

普通であれば、

セラミッククラウンを大概の歯科医院からは

お勧めされるに違いありません。

この段階でのセラミッククラウンは危険です。

歯列全体のコントロールが不十分だからです。

【削る治療】よりも【盛りあげて+】の

ダイレクトボンディング修復の出番です。

ラバーダム防湿下の無菌的治療は

虫歯の治療には必須です。

虫歯の治療、

神経を採る治療、

根の治療、

いずれも歯の内部を触る治療において、

ラバーダム防湿をしないのならば、

治療してもらわないのが良いでしょう。

また、

ラバーダム防湿をしないのならば、

保存治療などしてはなりません。

コンポジットレジンを除去しました。

褐色の部分が虫歯です。

虫歯検知液にて、

感染した虫歯のみを、

丁寧に丁寧に、

取り除きます。

で、

清潔な歯面に、

私の処方の手当てをして、

ダイレクトボンディング修復しました。

歯の概形のほとんどは、

素材を直接、

口腔内にて歯に盛りあげて創ります。

どうですか?

次は、

小臼歯のダイレクトボンディング修復。

で、

次いで、

最後方歯の根の治療の間に歯の位置を少しだけ動かせる

手当てを加えて、

連続した歯列を獲得してゆく積もりです。

今日のダイレクトボンディング修復は1本で1時間30分。

患者さんも大変ですよ。

長時間の歯科治療ですもの。

 

まっすぐ帰宅する訳は

診療が終わったら、

真っ直ぐに帰宅する訳は、

玄関戸の内側の土間にて、

マリリンが尻尾フリフリ。

そこから

もう、

まとわりついて。

自宅の2階部分がリビングなのですが、

階段を登ると、

ご覧の通り。

命の入れ歯

佳い笑顔でしょう?

総入れ歯の魔法です。

 

お顔の移り変わりは、

 

初診時です。

口腔内は、

ビックリしたモノでした。

仮の総入れ歯にて、

噛み合わせとお顔創りを着手し、

口唇の歪みが残っていますね。

ここからが歯科医師の腕の見せ処。

もう少しですね。

工夫して、

手当てに勤しみます。

人工の歯ですが、

私の命を封入しています。

人との関わり

今の若い人たちと接して思うに、

お行儀が良いのだなと。

それはそれで佳いのでしょうが、

私なんぞから言わせれば、

損だなと。

だって、

距離が縮まりませんもの。

その辺、

東京都吉祥寺開業の小出 明医師は、

可愛く感じさせてくれる若者です。

先生、天ぷら近藤行きたいんですが、

予約出来ないんです。

連れてって下さい。

よし!

で、早速手当てして、

小出君、次の上京時に、

内藤先生と奥方、そしてスタッフのお嬢さん方、

近藤の親父さんの目の前のカウンターと云うことで。

小出医師から大いに尊敬され、

面目躍如と云う塩梅。

このような付き合いが、

私は大切だと。

内藤先生は歯科医学における、

また、

人生全般において、

私の父親であり、

師匠です。

若い時分から、

内藤先生は私に対して、

私と小出医師のように接して下さったのです。

そんななか、

娘の通う中学から封書が届きました。

開封すると、

読売新聞でした。

娘が今後どのような人生を歩むのか。

が、

観ているんですね。

私ら医療人は、

常に紳士で在らねばなりませんね。