日別アーカイブ: 2013年10月22日

新潟.古町

IMG_20120624_093957 若い時分には
神楽坂や京町を
夕暮れと共に
出歩いたものである。

 人間の生きている匂いが
心地良い。

 近代化の波に呑まれて
全国各地の
色町が消えてしまって久しいが
新潟の古町の小路には
未だ昭和の匂いが
残っているのは
私の様な者には
誠に嬉しいものである。

 打ち水された小路を
歩くとき
下駄の音が在れば
尚更、善い。

 来月の初めに
日本歯科大学の大先輩である
群馬県の浅見裕先生と
新潟で落ち合う事と相成った。
 
 先生は風流な人である。
先生は寡黙な歯をこよなく
愛した人である。

 芸子の三味線の奏をつまみに
歯の話で夜を明かすのも
一興である。

 昔、
東都の富士見町に在る
日本歯科大学が
何故にもう一つの
教育の場を
北の外れの
越後の国に
創ったのかしらんと
不思議に思った事が在った。

 歯科界の巨星と云われ
文化人としても
名高かった中原実先生の
懐の深さ故の
決断の源に、
越後の文化と
越後人の直向きさが
医人教育には
最良の環境であったと
今、此の歳に為って
理解出来る様になった。

 夏の柳に、冬の雪。

 古町の小路には
懐かしい暖かい空気が在る。

新しい家族

IMG00176 新潟の自宅のドアを開けると
愚息の飼っている
七歳のキャバリアのアール君が
尻尾をフリフリ
飛びついて来るのだが、
今回は静かで在ったので
怪訝な気持ちで
奥まで
名前を呼び呼び
入っていった。

 ドアの開いたゲージの中で
上目遣いで
見詰めるアール君がいた。

 末の娘が

ー パパ、ブタがいるよ! ー

 肥り過ぎて変わり果てた姿のアール君であった。

 愚息が帰宅した後に
私の怒りが炸裂した事は
云うまでもない。

 アール君は
現在、減量の最中である。

 マリリンと共に
朝夕、走らせ、
果物と野菜中心の
ダイエット食と
ドッグフード少々。

 其れでも、
頭を、身体を
頻繁に撫でてやっているから
満足している様子である。

 が、犬の世話で
私も中年太りには
縁が無さそうである。