日別アーカイブ: 2013年11月28日

私が審美歯科を標榜しない訳

 オールセラミックス修復にて
上下前歯の審美的改善を行う症例も
いよいよ佳境に入った。

 此の患者さんの治療は
今まで凡そ一年を要した。

 神経を取り除く処置も無く、
歯周病に対する対応を
外科的に環境改善を計り、
組織の熟成を待ちながら
少しずつ歯を削り
第二象牙質の形成を待っていた。

 前回、最終歯形採りを終へ、
今から色調と形態の
最後の確認である。

 其の作業が終わってから
模型と指示を
歯科技工士に手渡す事となる。

 患者さんの望む処は
此の一年を通じて
理解している。

 患者さんにとっては
期待と不安感が
ごちゃごちゃになっているのが
ひしと伝わってくるが、
心配無用である。

 私は此の辺りの処は
絶対的な自信を持っている。

 審美歯科を標榜しないのは
当たり前の普通の事だからである。

私のストレス解消法

 日頃のストレスを
スポーツに汗を流す事で、
或いは、
旅に出て
異国情緒を堪能する事で
気分転換する人々を
私は羨ましく想う。

 私は器用な人間ではない。
歯と向き合う事で
幸せを感じてきた。
それと共に
仕事でのストレスも大きいが
そのストレスを解消する為の
解決方法は
仕事である事も
よく判る様になった。

 かような私であるが、
たまの休みに等は
旧い、江戸期辺りの
地図を片手に
高松の街の中を
散策するを
楽しみにしている。

 或いは、
診療が終わってから
自室で束の間の休息を採る際に
此の旧い地図を前に
アレコレ空想を転らすのを
心地良く感じている。

 高松市は先の大戦に於いて
激しい空襲を受けたが
幸いにして
街の復旧にあたり
通りは其のまま
遺されている。

 昔の人の息遣いを
感じながら
街の散策を
脚と、眼と、頭で
楽しんで
又、
私は歯の仕事へと
帰って行くのである。