日別アーカイブ: 2013年12月20日

無菌的治療方法 その1

 歯の治療に於いては
当たり前の話になりますが、
口の中での作業となります。

 ご承知の様に
口の中は唾液で常に
湿った状態です。

 唾液の中には
おおよそ1ミリリットル中に
1億~2億の細菌が生息しています。
又、他にも
数え切れない位の
ウィルスやカンジダ等のカビ類も
生息しています。

 治療に於いては
虫歯でも歯周病でも
清潔な環境下で
これ等の微生物を
排除しなければ
再び炎症の再発が
免れません。

 ここでは治療に使う器具類を
清潔に保つ滅菌について
お話しします。

 通常、細菌等の微生物が
治療に於いて処置部分に対して
悪さをしないように
又、
患者さんから患者さんへ、
患者さんから術者へ、
術者から患者さんへの感染を
徹底的に排除しなければなりません。

 その為には
清潔な器具類を使う必要があります。

 殺菌、滅菌と云う
言葉をお聞きになった事があるかもしれません。

 殺菌と云うのは
細菌を死滅させます。
しかしウィルスやカビを
死滅させる事は出来ません。

 対して滅菌は、
全ての微生物を死滅させる事ができます。

 でありますから、
治療器具は滅菌レベルのものを
患者さんに使わなければなりません。

 大きく別けて滅菌方法には
1.乾熱滅菌法
2.高圧蒸気滅菌法
3.ガス滅菌法
が、あります。

 一般的なのは高圧蒸気滅菌法です。
しかしこの方法は高い熱がかかる為に
ゴム、プラスティック製品に対しては
使う事が出来ません。

 歯科治療に於いては
ゴム、プラスティック製の
器具類が多くあります。

 そこでこれ等の製品に関しては
ガス滅菌法が対照となります。
但し、此の方法は
器具の滅菌に
多くの時間を要します。
私の診療所では
このガス滅菌法が中心ですが、
診療が終わってから
滅菌機械のスイッチを入れて
翌朝に全ての行程が
終了している位
多くの時間を要します。
 加えて、
この滅菌機械の滅菌容量に
限りがあり
一度に多くの器具類の処理が
出来ません。
 又、
高額なガスのコストが掛かる事も
事実です。

 乾熱滅菌法は
私の診療所では無くては成らないものです。

 一度滅菌しているガーゼや綿花などを
患者さんに使用する直前に
この滅菌法にて
再度、清潔します。

 治療に使う器具類は
完全滅菌したもので
なければいけません。

 使い捨ての
ディスポーザブルの物も
多く使いますが
全ての器具が
完全に滅菌した状態で
治療に望まなければなりません。