日別アーカイブ: 2014年11月28日

不思議でならぬこと

こういう事を言うのも大変失礼な話しなのですが、朝の虫歯の治療は、どう考えてもヒド過ぎます。

ウチの大学の学生達が、生まれて初めてマネキン人形相手にする虫歯治療みたいなデキバエに、

どう考えてもオカシイとしか思えません。

この先生のホームページをジックリ観てみました。

綺麗なホームページです。

治療や設備の説明も良く出来ています。

患者様の感謝の声と称して、患者さんが喜んで大いに述べておられます。

この先生は、卒業大学も立派です。馬鹿ではありません。

この先生のインプラントの症例も、私は診察しました。

ヤバイぞ!この先生とは感じましたが、
虫歯の治療は、歯科医としての基本のキです。

つくずく歯医者は、手の器用不器用がものを云うのか!或いは観る、視る、診る、見る眼が大事なのか!
兎に角、親に感謝してしまいました。

ダイレクト.ボンディング法

ー 他所の歯科医院でセラミックの治療を受けたんですが、色も形も気にいらないので! ー

との、お電話の向こう側の患者さんの声に、

妙だな?それなら、その先生によくお伝えすれば良いのに!

と、想いつつ日が経って、今朝お越しになられたその患者さんを診察しました。

ー どこが悪いのか判らない! ー

と、治療した本人の歯科医から言われて見切りをつけた様子です。

ー とにかく拝見してみましょう! ー

と、患者さんの治療?された処を観て、想わず心臓が口から飛び出さんばかりに驚きました。

状況としては次の通りです。

1.歯の一部を被うように削っていますが、出来上がった人工歯は、被う形で出来ておらず、削られた歯質が一部大きく露出したままの状態。

2.セラミックを3Dプリンターのようなミリングマシーンで削り出して完成した人工歯は、あまりにも大きすぎてブカブカ状態。

3.歯の治療と云うよりは、歯の色のような石を歯の間に嵌めたような状況。

これを其のまま、患者さんにお伝えする訳にもいかず、

簡単に、今日すぐに悩みが解消される旨をお伝えして、治療に着手しました。

初診で、直ぐに治療に入るのは10年以上もヤってませんが、
こんな簡単なケースに、アレコレ難しい理屈も要らぬ!と、
今回ばかりは、歯の向こう側のバカ歯医者を睨み付ける気持ちで治療に入りました。

部分麻酔の後、この奇妙な人工歯を削り取り除き、ラバーダム防湿を施します。
虫歯検知液で人工歯の底を確認すると、取り残した虫歯がタップリ!

虫歯検知液を何回も使って完全に虫歯を取り除いたあと、ダイレクト.ボンディング法にて修復完了!

一時間あまりかかりましたが、鏡を手に確認する患者さんは、実に良い笑顔をされておられました。

詳しい説明はしませんでしたが、患者さんは全てを悟られたようでした。

そもそも虫歯治療に虫歯検知液を使わない、ラバーダム防湿をしないなど、基本のキもできない輩に
最先端の治療機器など使いこなせる筈もなし!

治療は楽しませて頂きましたが、この歯科医の頭の中を観てみたいと感じた朝のひとときでした。

歯医者さんの選び方 その2.

【患者様の感謝の声】

と称して、ホームページで患者さんの笑顔全開!

病院なり料亭なり、そういう処では他の職種よりもズッとプライバシーに配慮しなければならないと私は考えます。

乳ガン専門医療機関なり特殊な手術を取り扱う専門整形外科等のホームページで、そのような奇妙?な感謝を公開するでしょうか!

こう言った行為が、自分の頚を締めると云うことに歯科医もソロソロ気づかねばなりませんし、
患者さんの方も、歯科も治療行為を受ける処ですから、
逆に気を付けて物事の真理に早く気づいて頂きたいと思います。

患者さんからの感謝の気持ちをありがたいと糧に、私は診療に没頭する肥やしにしています。
が、ワザワザ人様に写真や動画で、自分のホームページを使って報せようとは思ったことはありません。

むしろ、何処の誰が患者さんとしてお越しになっておられるのか等は、口が裂けても申せません。

診療所におけるプライバシーにたいする配慮とはを、患者さんもよーくお考えの上で、
ご自身の通う歯科医院を選んで下さい。