日別アーカイブ: 2015年7月23日

私の夏

小学校の夏休みに入ったばかりだと云うのに、

早くも私は、降参の旗を挙げたい悲鳴です。

お昼に皆で、喫茶でのランチに連れていけば毎日幾らかかるんだ?となど考えて、

弁当に水筒持参で犬も総出で出勤です。

車を駐車場に停めて診療所まで歩く道すがら、他人の視線がやけに気にかかり

気がつけば、スーツに足は草履と言う始末!

帰宅時にスーパーへと立ち寄って買い物済ませて

皆を眠らせて、ヤット一息つくと想えば

犬たちが、さぁ遊べ!と。

仕事よりもズットズットきつい私の夏が終わることを首を長く待っています。

最後の仕事

倅が幼い頃に買い与えたキャバリアのアール君が、イッキに弱ってきました。

アール君は、倅のある時代を伴にした倅の大切なパートナーでした。

先の東北大震災も、倅と逃げ切ったアール君です。

新潟の高校へと通う独り暮らしの倅の唯一の家族でも在りました。

ある時期、男という生き物は迷う性を持っています。

反して犬と云う生き物は、規則正しい習性を持つ生き物です。

若い男が、犬の世話を手抜きするのは当然の事かもしれません。

観かねた私が怒り爆発させてアール君を連れて帰ったのでした。

多頭飼いの我が家で、身体こそは小さいながらも、唯一の雄の犬でしたので、

身体大きなマリリンやラッシーを仕切っていたアール君でした。

普段はリビングで過ごしていたのですが、

弱ってからは、今は末の娘の部屋となった倅の部屋へと這いずって移動したアール君でした。

本能で、主人であった倅の匂いを嗅ぎとっての行動であることが判ります。

自分でエサも採らなくなりました。

エサを手で掬って口元へと運んでやって、私の手の匂いに反応して

掌を舐める所作で食事するアール君です。

ホンに犬と云う生き物は、忠実で誠実なと、

胸が熱くなり、涙を流して眺めています。

出来ることなら、倅の膝の上にて旅立たせてあげたいと

頭を撫で、身体を触れながら

犬を励まして娘らと過ごしています。

生き物には、終わりがあることを幼い娘らに

教えてくれる最後の仕事にかかったアール君です。