日別アーカイブ: 2016年2月12日

私たちの原動力

日本歯科大学 新潟の岡先生と私、

嘗ての恩師である山口隆司先生のチームで進めている

虫歯制御の研究は、着々と進んでいます。

虫歯で神経を採る治療が激減する日も

そう遠い事では無いでしょう。

私だから出来ると云うのではなく、

どの歯医者さんがしても同じ結果になるようにと、

それが科学研究の目的です。

少しでも患者さんのお役にたちたいと云う情熱が、

今の私たちの原動力です。

自分の進む道

無難な事しか望まないひとは、

無難な結果しか得る事ができません。

チャレンジする人は、

成果が出なければ、周囲からズッと変人の謗りを受けねばなりません。

私は、其れでもチャレンジする人で居たいと思います。

不遇の時期は、誰しも在ります。

強く在れ!強く在れ!と、

自分にムチ打って、

進むしかありません。

其れを耐えることは、

必ず将来の大きな糧となりましょう。

但し、耐えるにも、限度が在ります。

このような時、自分を信じるしかありません。

 

仕事の目的

私は歯科医に成りたくて成りたくて、

この世界に入りました。

と言っても、

何度も何度も大きな壁にぶち当たったのも事実です。

仕事の苦悩は、自分自身の頭で考え、

考えが至らない時は、

其れこそ闇雲に動いてでも、

打開の糸口を自ら探さねばなりません。

これがプロの宿命だと思います。

その一方において、

男ですから、家族の幸せのためにと

自分にムチを打って喰いシバって働いてきました。

私が倒れれば、家族が路頭に迷いますし、

少しでも豊かな暮らしをさせてやりたいと思っていました。

父親軽視の時代と言われています。

満ち足りて、何かを見失った人が多いのでしょう。

私は個人の零細歯科医ですから、

事業家のような豊かな暮らしをさせれません。

真面目に、誠実に仕事に命をかける男の背中しか

家族に見せる事しか出来ませんでしたが。

私も既に53歳です。

老いの域に入っています。

が、診断力と治療技術は益々、向上させようと

人には判らぬ努力は惜しんではいません。

仕事に対する情熱の冷めることは生涯、無いでしょう。

が、プツンと、何かが切れたと、

現状、私は感じています。

其れで尚、一層に歯の仕事に邁進出来るのであれば、

それも在りと、

そう感じています。

良い経験

今ほどの医療技術の発達をみない江戸時代の事であれば、

私は確実に命を落としていたでしょう。

インフルエンザに罹患し、

五臓六腑は今にも腹膜を突き破るほどの激痛で、

身体中の関節は押し潰されそうな傷み、

全身の皮膚は針で刺す程の鋭利な傷みが、

頭はグルグルと回り続け、

食欲も無いので、

嘔吐するモノもなく僅かな水分が口から出るのみ、

下痢も水分のみと云う始末。

腹の皮と背中はクッツイタほどにまで。

寝てても痛い!

座るのも苦痛。

診察に行って4日はもがきました。

但し、床に臥せっている間、多くの事を考えました。

今までの自分の生き様なり。

これから将来のことなど。

働き盛りの私が、今現状においてこの始末であれば、

歳をとって稼ぎがなくなれば、

いったいどうなるのだろうと!

物事の真実がよく見えました。

色々な人間が居る事もよく判りました。

気が利くとか、気が利かないと云う単純な種分けだけでは解決できない

人間本来の優しさに欠けた人間も居るのだと。

何事も自分軸中心で、

常に自己弁護の終止し、

反省なり後悔などからは一切縁の無い

その時々の快楽のみに幸せを求める人の存在も

十分認識出来ました。

こういう人から今まで随分と私は非難されてきた経験が在ります。

ある時まで、私の方が変なのかと思い込んだ時もありました。

床から動けず、ズット天井を眺めて過ごした数日間で、

これは私の間違いであったと気づいたのです。

私は短気ですから、

怒ったり、モノを床にぶつけて八つ当たりしたり、

ドアを蹴飛ばしたり、

其れこそ家人をぶん殴った事もあります。

今だとDVと言って大変な事になるんでしょうが。

但し、最近では喧嘩の前に、冷めてしまいました。

誰に対してもです。

言っても解らない人に何を望んでも馬鹿げていると。

関わらないでと云う知恵がついたのでしょう。

が、駄目なモノは、どうしても駄目なので、

そういう場合は、サッサと引き揚げると云う知恵が

今回の床に就いた数日間で得た境地です。