日別アーカイブ: 2016年5月16日

【セワシイ】性格は

先程、マイクロスコープを使った治療が終わりましてね、

今、眼を休めている処です。

眼を休めると言っても、

別段、眼を閉じて、温かいタオルで温湿布っていうのではありません。

ただ、歯を視ないでおくと云う位のことです。

落ち着きない質でして、

こうしてブログを認めながら、

横には開きかけの書籍を。

読んだり、

飽きたらブログを書いたり。

何もしないでジッとなんか、

私にはとてもとてもじゃありませんが、

無理なことです。

テレビは殆ど自分からは観ません。

日曜に家に居た時に、

池波正太郎アワーかCSI科学捜査班にチャンネルを合わせる程度で、

これも繰り返し繰り返し観てますので、

台詞もほぼ頭に入ってます。

で、

手は他の事に勤しんでいたり、

ながら読書であったりと。

足では脇に横たわるマリリンを撫でています。

もうこの性格は治らないでしょう。

旅行に行っても、

頭の中では、完全に予定を時間刻みで決めています。

窮屈だと感じられるかもしれませんが、

これも

仕事の特性が、こうしたんだと思います。

仕事の成否の殆どは、段取りで決まります。

ソレを長い間に身を以て経験したので、

こういう質になったんじゃないかと。

レントゲンを眺めていたと思ったら、

診療所内の研究室で試験管の調製をしていたり。

で、

患者さんの姿が見えたら、また診療へと。

私なんぞ定年退職なんてのがあったら、

もうどうしようか?と頭を抱えるでしょう。

もうお一方、

マイクロスコープを使ったセラミック冠の患者さんが来られたようです。

さて、眼に頑張って貰いますか!

父と息子

私には息子がひとり居ります。

私からして観れば、

息子が成長する過程において生じる様々な出来事では、

最善策を選択していた気持ちになっていました。

その良否は、

私には論評できる立場ではありませんので、

控えさせて頂きますが、

周囲が、或いは息子本人が

【今どの様に感じる】と云うよりも、

先々に過去を振り返って父のアクションをどう考えるのかの方が

重要だと思っています。

それは将来、息子がどのような考え方の人間に育っているのかと云う

ひとつの指標だと、

興味を持っています。

彼は彼で、

父の行動に大きな非難を持っている部分も相当あるはずです。

それとは別に、

父の苦労や努力を誰よりも知る人間でしょうし。

私の恩師に山口隆司先生と云う歯科医がいらっしゃいます。

父親は日本歯科大学の教養過程の法学を担当された山口五郎教授でした。

私自身も先生の父君の講義を2年間受講させて頂きました。

山口隆司先生の父君は憲法学者でいらっしゃいました。

東北大学を卒業された後に、新潟大学へ講師として勤務され、

その後に日本歯科大学の新潟校の設立に際して教養過程の人材の確保に

随分と大きな情熱を注がれた事は、

当時の大学の教養過程の教授の陣容は礎の重みがありましたから

間違いない事実でしょう。

で、

海軍士官を彷彿させる、

本心は憲法学者ナンですから兵隊は嫌いなんでしょうが、

そういった匂いのある紳士であった事は間違いありません。

私はこの山口五郎と云う人は好きだったですね。

その御子息である隆司先生と、

現在多くの仕事をご一緒させて頂きながら、

学問はもとより、

様々な多くのことを学ばせて頂いています。

父君の五郎先生は、意外や家では暴君であったそうな。

で、

親子で専門の分野は大きく違います。

隆司先生は先生で、

この方にも独特の【ダンディズム】があります。

無難に生きてきた普遍の男には、

先生の【仕掛け】など、

先ずは見落とすでしょう。

私は最近、

私ら親子と、山口先生親子を対比しながら

興味深く、先生の話全般を聞いています。

で、

ヤハリ父息子の親子は親子であると確信したのです。

研究の焦点の当てかた、

研究の攻めかた、

分析方法の選択の手段、

コレは自然科学のみに触れた人間の技ではありません。

先生に私は、山口五郎先生の遺伝子を確りと感じるのです。

 

 

オールセラミック冠の仕上げ

今日はキツい1日となりそうです。

お昼をはさんで、

マイクロスコープ顕微鏡を使った【歯削りの仕上げ】があります。

歯にオールセラミック冠を被せる際には、

歯の全周をグルリと削ります。

この際、削った処と被せモノの境目を【マージン】と呼びます。

このマージンが、どれだけスムースに仕上がっているかで、

セラミック冠と歯の密着度合いが変わります。

ピタッ!と適合するセラミック冠を造るためには、

先ずは歯科医が

綺麗に

キチンと正確に

精密に

歯を削る器用さを持っていなければなりません。

で、

肉眼で見える状態も

更にマイクロスコープで確認すると

凸凹状態なのです。

ですから、

最後の仕上げはマイクロスコープを使って

拡大視野下で、マージンに【カンナ】をかけて

ツルツルにまでもっていくのです。

1本の歯の仕上げに、

最低1時間は要します。

今日の患者さんの場合は3本ですから。

その間は、

私も患者さんも共に、

ジッと、

細かな作業になる訳です。

患者さんには私の緊張感が伝わるのでしょうか?

皆さん、協力して下さり、

ジッと。

この作業をキチンとしていれば、

被せモノの境目から虫歯になることもありませんし、

歯茎が黒く変色してくることもありません。

歯の治療の成績は、

使う材質に左右されるより、

歯科医の技術的要素に大きく影響されると言って良いでしょう。

今日の私の眼のコンディションは万全です。