月別アーカイブ: 2017年7月

大いに思うこと

先ほど診察を終えた患者さんは

私より5つほど年長の女性です。

大がかりなインプラント治療をし終えて、

初めてのメンテナンスにてお越しになられていたのです。

前回お会いしたのが2月ですから、

チョッとお久しぶりと云った感じでの再会でした。

朗らかな品の良い方です。

今は年老いた父上の日常のお世話に追われていらっしゃるのですが、

なんせ私らと同じ所謂バブル世代の方です。

で、

当時のお勤め先が東京の電通でと云う事で、

若い時分に遊び呆けていた私とは、

チョッと感覚の一致を感じて、

昔の話しに花が咲くのです。

で、

この方は

私からすれば凄い能力をお持ちなのです。

占い八卦の方がプロ並みにお詳しく、

信じたくないけど、

恐いから信じたい、

そんな感じで、

色んな占いのお話しを、

治療しているのか、

話しをしているのか判らない、

いつもそんな感じです。

ですから、

アポイント帳に、

この方の名前を見つけたら、

秘かに楽しみにしています。

バカバカしい話しですが、

占い八卦など信用しない方を

私は羨ましいと思うのです。

私は朝刊の占いコーナーに日々、

目を通して一喜一憂する質です。

思えば、

歯科医師と云う一生の仕事を選んだキッカケも、

高校時分に、

何故か、

足しげく通っていた

小さな庵の女性のお坊さんと親しくなり、

一緒に盤若心経を唱えたあとで、

不意に振り向いたこの御坊が、

ボク!歯医者になりなさい!

と、

ポロリと口にした台詞が

その後に妙に心に引っ掛かり、

で、

遂に、

私は文学部志望であった今までから

無謀なる反転ターンの暴挙へと出て、

今に到っているのです。

神さま、仏さま、

それが仏教でも、

ユダヤ教でも、

イスラム教でも、

キリスト教でも、

私には、

全ての神さま、仏さまの区別なく、

あぁ!ありがたい!

と、

合掌してしまうのです。

知的人から、

鼻で笑われようとも、

目には見えないけれども、

大きな力と云う存在を

ひたすら信じて、

合掌して何が悪いんじゃ!

と、開き直っているのです。

そもそも、

ありがたいと云う感謝の気持ちが、

そもそもは大切なのだと。

日本人のなかのDNAには、

自然界に対する感謝と畏れの感覚が、

刷り込まれていると思うのです。

母方の祖母が、

吹き出してしまうほどに、

そういう質でしたから、

私も自然と、

このような性格になったのでしょう。

科学の進歩を知れば知るほど、

知識の無さを思い知る毎日ですから、

やはり目に見えないけれども、

大きな力を実感するのです。

笑っちゃいますよ。

息子から、

父ちゃんは真面目過ぎると、

言われるような変貌を遂げたのは、

やはり、

天はジッとお見通し!

そんな境地に達したと共に、

反省多い日々を実感しているからでしょう。

【命とは自分の使える時間】

この言葉との出会いは、

私の胸をグサッと刺すほどの衝撃を受けました。

大切に使わせて貰おうと、

丁寧に綴る毎日をと大いに、大いに、思うのです。

 

 

 

 

 

まだまだ子ども

茹だるような炎天下だと思えば、

深夜に突然の豪雨に見舞われたり、

今年の夏に、

地球の変調を感じています。

週末は、

一歩も家から出ることなく、

ゆっくりと過ごしていました。

この暑さですから、

犬たちも散歩などしたがらず、

テレビの前に座る私に、

退屈すればジャレあってきたり、

で、

飽きたら昼寝。

そりゃそうだ。

彼女らはぶあつい毛皮を纏っているのですから。

本来の私の性格からしてみれば、

ジッとしていると云う行為は大変な努力を必要とします。

貧乏暇なしとか、

働かざる者喰うべからず、

などと云った言葉の生きた時代に

人間形成期を過ごしましたもので。

特に商家の育ちでしたので、

お得意先の百貨店などは休日祭日が稼ぎ時な訳で、

百貨店もお客さんで【ごっちゃがえす】ほどに、

今では信じられないほど繁盛していた時代ですから、

店から欠品の補充を求める電話が入ってくる訳です。

当時は便利な宅急便などありませんでしたから、

家の人間が冷房もない軽トラックに荷物を満載する

その助手席に、

それが私の幼い頃の夏の思い出でしょうか?

店も夜遅くまで、

大勢の人が働いていました。

夕食は交代で、

店の食堂で皆が摂っていたように思います。

そんななかを、

私は育った訳です。

小学校の低学年頃は、

確実に風呂は五右衛門風呂でした。

商材を仕入れた際の木箱を小斧で壊して、

風呂の燃料にするのは私の仕事でした。

風呂の外壁の小さな焚き場の穴から

溜まった灰を綺麗に取り除いて、

木を入れるのです。

これを考えてしないと、

空気が中にキチンと入りませんから、

煙がモウモウ!と私の顔を燻してきます。

それこそ咳き込みながら、

逃げ出す始末。

こんな事を何回か経験して、

風呂の焚き方を

身を以て覚えた訳です。

幼い子どもと云えども、

商家では、

ある役割は担わされていた、

あるいは、

自然と、

担うような仕組みが、

世の中全体で準備できていたように感じるのです。

それがいつ頃からでしょうか?

全てが全く違う国のようになってしまいました。

私などは、

昔のほうが、

国全体にエネルギーが充満していたような

そんな気がしてなりません。

今は夏休み真っ只中。

恐らく、

良い子はみんなお勉強なのでしょう。

でも、

これからの、この国の形を想像するに、

幼い頃こそ、

自分の身を以て覚えることに

夏休みと云うまとまった時間を

使って貰いたいと思うのです。

それが必ずいつの日か役にたつでしょう。

私もまだまだ若いと、

自分では思っています。

未熟者から、

早く脱出できるように、

幼い頃仰ぎ見た、

大人になれていない自覚がありますから、

もっと、もっと、

頑張って、

色んなことにチャレンジしてゆきたいと思うのです。

 

大切な時期

先週から引っ張る夏風邪に苦しんでいます。

平熱に下がりましたし、

喉の痛みも消えて、

ガラガラ声もスッキリ普通となり、

傍目には通常通りに仕事しているように見えるかもしれません。

が、

身体の奥底に未だ【風邪の根】が

潜んでいる状態であることが、

自分の身体ですから判るのです。

しかし、

医療のお陰を

これほど実感できた機会はありません。

薬の力で、

風邪を封じ込んでいるのが判るからです。

後は体力が回復するのを待つしかありませんが、

油断すると、

薬の力よりも、

風邪の力が盛り返し、

またダウンってことになるでしょう。

薬のない時代ならば、

とうに私はあの世行きであったと実感しています。

てな事を考えながら、

私の仕事についても真剣に考えてみるキッカケとなりました。

インプラントやブリッジなど

歯科の治療には様々な方法が在るのですが、

要は、

歯を失うことがなければ良い訳です。

そういう意味において、

私の大学院での専攻の【歯科保存学】が

ますます重要になってくるのです。

一般の方に【歯科保存学】と云う学問、

ぜんぜん馴染みが無いでしょう?

歯科保存学専攻の医師なり研究者は、

どちらかと言えば、

控え目で地味な人が多いのが事実です。

そういう事が、

一般へのアピール不足になっているのかもしれません。

虫歯の予防の防波堤を越えたラインの

最初期の段階でのファースト処置が

その歯の一生を決めると言って良いでしょう。

まだまだ簡単な初期の虫歯だと安心して

安易な治療を選んでしまうと、

どんどん悪化する歯科地獄に陥ることになり兼ねません。

初期の初期の段階での徹底抗戦が、

歯を失うことにならない

とてもとても大切な時期なのですよ。

満足

今日は仕事を17時過ぎに終えることができたので、

朝からコンビニのサンドイッチしか

腹に納めていないのを思いだし、

裏通りの蕎麦屋の暖簾をくぐったのです。

思い返せば、

夏風邪の症状を感じた先週の週末からは

ほとんど食べ物らしい物を口にしていません。

エネルギーの補給を唄ったゼリーにて、

なんとか凌いできたのです。

私のようなやせ形体型の人間は、

意外としぶどく持つものなのです。

やっと体力が回復して来たのでしょう。

腹が減ったと感じたのです。

で、

冷酒を一合。

チビチビやる間に、

牛のたたき少々。

蛸の酢の物。

ここで、もう1合追加。

おでんの蒟蒻とはんぺん。

で、

ざるを一盛り。

最後に、

少なくなった出汁をグッと飲み干し、

お愛想。

店に滞在時間は1時間キッカリ。

2,800円なり。

診療所へと戻る道すがら、

仕事を終えて帰宅を急ぐサラリーマン諸氏を観て

何故か申し訳ない気分に。

今から2時間ほど、

実験の続きに戻って、

それから帰宅しようか、

そんなこんなに考えています。

歯を長持ちさせるコツ 1.

いつまでも美味しく召し上がって頂きたいものです。

いつまでもお若々しい表情でいて欲しいものです。

そのためには、

歯を長持ちさせましょう。

その秘訣は意外と簡単なのです。

神経を採らない治療。

と云っても、

虫歯が神経にまで到っていたら?

大丈夫です。

神経を全て採ることはありません。

炎症が酷く、

もう正常には戻れない部分だけを

後はキレイな状態で遺せる治療が在ります。

もちろん、

マイクロスコープを使っての精密な治療にはなりますが。

簡単に歯を殺してはなりませんよ。

熟成した歯肉

中程度から高度に移行中であった50代男性の

上の前歯周辺の歯茎の状態です。

実は6ヶ月ほど前に、

歯周外科処置を行い、

歯肉が熟成するのを

ジッと、

待っていたのです。

隣あった前歯に装着した仮歯のマージンラインと

歯肉のカーブラインに誤差ができています。

それは仮歯は以前に装着されていたセラミッククラウンを除去し、

その際に装着したものですから、

歯槽骨と歯肉の位置関係など考えることなく

製作されたセラミッククラウンに準じているからです。

歯肉がシッカリと熟成しましたので、

仮歯の再製作に取りかかります。

この際の、

歯を削る作業において、

繊細な作業ですから、

マイクロスコープが必要になるのです。

どうせ同じセラミッククラウンを入れるのならば、

このような順序だてによって製作する方が

審美的にも、

長持ち度合いも、

ぜんぜん変わってくるのですよ。

デュエットゥのふたり

銭湯の脱衣場にて、

コーヒー牛乳を飲むのが何よりも至福な時で、

バックに流れる浪花節の調子に鼻歌を合わせてが

幼い頃の記憶である私は、

いったい何時の時代に生まれたのかと、

家族みんなから冷たい視線を浴びて、

それでも、

ある時までの日本の国は、

本当に、

豊かな暮らし向きとは云えないけれども、

情緒ある、

生きる人の息づかいを感じる風情が在りました。

それがいつ頃からか?

各家庭にピアノが運び込まれ、

家の幼い娘たちは、

ピアノ教室に通い、

家ではピアノの前に座らされ、

母ちゃんたちからギャアギャア酷しい指導を受ける。

あまりの過酷なるピアノを弾けない素人の指導の不条理さに

娘が親に口応えしようものなら、

パシッとビンタを受けて、

それでも、

無理やりピアノの変間調が

夜の闇に

響いていた時代が訪れたのです。

で、

時には、

発表会と表してフラフラドレスを身に纏い、

お行儀よく鍵盤を叩く我が子の姿に一喜一憂する

日本中の親馬鹿たちも、

熱つ~い情熱から現実に眼が冷めて、

ピアノもいつの間にか、

猫の眠る定位置となり、

時代はフォークからニューミュージックへと、

で、

遂にはバブルのお立ち台へと移行する様変わりの異常さを

まざまざと観て過ごした、

昭和の語り部である私です。

こんな私ですから、

先般、

東京音楽大学の武田真理教授からご紹介を受けた

【デュエットゥ】と云う名の女性2人のピアニストの活動降りに

大いに共感を得たのです。

なんでも4歳の頃からのペアらしく、

○○年、

人の付き合いも、

ピアノへの情熱も

継続し続けている処に感心するばかりです。

キャァキャァ喧しい二人ですが、

実に良い!

テーマを決めて作曲しているのも立派!

何でも日本中の街を旅し、

その街のテーマソングを創る活動されて来られたとのこと。

あと2ヶ所だけになりましたと、

はにかむように語るお二人の実行力に脱帽したのです。

で、

先生、次のテーマの案件のヒント頂戴!

とのリクエスト。

浪花節の俺の聞くんかぃ!

それでも、

女のお願いには男は弱いものなんです。

2つヤっておくんなさい!

1つは、

働くお母さんを

家や託児所で待つ幼児の

淋しい心を包んでくれるマザーグースの音楽で、

子どもたちを安心させてヤっておくんなさい!

で、

もう1つは、

頑張る女性の見本である小池百合子女史。

私は逢ったことも、

喋ったこともありません。

が、

あの頑張り、

奮闘、

肝っ玉、

良いじゃないですか!

彼女のテーマソング。

勝手連で創って応援してあげて下さい。

相変わらずバカな発想の私ですが、

頑張ってる人たち、

ズッと夢を追いかけている人たちって

良いじゃないですか!

 

 

 

こつ

1日の大半を患者さんの歯科治療で過ごす仕事ですから、

心には情熱を、

表情は笑みを浮かべ、

手指の感覚は鋭利な針のように、

眼と耳は野性動物のように、

そんなこんな気持ちで、

四半世紀ほど心がけてきたことに偽りはありません。

歯科治療で生きてきた私が、

今少なくとも申し上げられますことは、

歯と云う不思議な器官と上手に付き合う

【こつ】とでも申しましょうか。

それは、

歯単体で診てはならないと云う事に尽きるでしょう。

難しい表現だと思います。

時々に、

新患の方からのお電話に

私が直接対応する機会が在ります。

スタッフの手が空かない時です。

で、

気がつきましたことが在ります。

皆さんが共通に不安をお持ちになる処です。

それは費用の問題です。

そりゃそうだと思いました。

そういう際は、

決して恥ずかしい等とは思わないでください。

一緒に考えながら、

治療の方法なり、

治療の手順などを

決めてゆけば良いのですから。

歯と末長く、

付き合ってゆく工夫すること、

それが歯科医師の仕事です。

丁寧に過ごす

早朝、

ノートルダム清心学園の校長先生でいらっしゃった

渡辺和子先生の動画を見つけ、

くぎ付けになって、

見いっていたのです。

1日を丁寧に生きると云う内容でした。

あと何十年も生きると思っている人の1日の重さと、

余命を告知されホスピスで過ごす人の1日の重さは違う

と云う例えから、

聖書の中の物語へと続く、

講話の流れの上手さは、

語り上手と云う技術的問題ではなく、

ご自身の実体験に裏打ちされた根拠の大きさに依る処が大きいと。

先生の著作なり、講話に触れますと、

自然と、

心が穏やかになります。

心の汚泥に、

それこそ清水が注ぎ始めて、

知らぬうちに、

清心なる境地になるのです。

不思議でなりません。

どのような力が働いて、

このようなお考え方に至ったのだろうと。

で、

私の1日を振り返ってみたのです。

なんともったいない使い方をしているのかと

反省せざるを得ないのです。

先生の仰られる通りです。

いずれ私の寿命は終わる時が来るのですから、

命とは自分の使える時間だと云う考えを再認識して、

丁寧に過ごす事を思い出したのです。

 

 

 

 

チャレンジ

もう10なん年も昔の話しです。

恐らく30近くになった娘が未だ中学1年生の頃に、

メーカーからの推薦で、

後進国と云えば叱られるかもしれませんが、

某王国の王立の歯科診療所を創るから如何ですか?

と。

破額の条件であったので、

それこそヨダレを垂らしてとなった私に、

娘から大いに叱られた事を

何故だか、

不意に思い出したのです。

娘が反対した訳は、

親の私よりキチンと調べた娘は、

政情不安であるからと。

今に思えば、

本当にシッカリした娘だと。

恐らく私が、

こういう風な調子であるので、

自分がシッカリしなければと思っていたに違いありません。

この娘も今では海外にて仕事に就き、

私などの及ばぬ処となりました。

毎日のテレビの報道などを垣間見、

本気で海外へと逃げ出したくなるのは

私だけではないでしょう。

私らは医療を通じて、人の役にたてと云うことを

自然と母校から教育を受けました。

確かに、

診療行為に対しての報酬を頂いて

私らは暮らし向きをたててはいますが、

社会貢献が支柱にあることを忘れた日はありません。

それこそ手に技術を持つ私らの、

活躍できる場所は、

世界中何処にでもあるのです。

いつまでもワクワク気分でいたいじゃないですか?

何事もない穏やかな人生よりも、

チャレンジするワクワク気分で過ごす。

それが私の選んだ道であり、

これからも

そうし続けるでしょう。