日別アーカイブ: 2017年11月25日

身体と歯科治療の調和

患者さんと長い期間、

お付き合いさせて頂いたことから、

教科書には記載されていない

貴重な記録を勉強させて頂いています。

人が老いてゆく過程での、

口腔の変化のドキュメントです。

私ら歯科医師の為す人工物を、

加齢での退行変性する身体と

如何に上手く調和させるかが、

私の毎日の仕事の関心ことになりました。

毎日、毎日、

新しい発見に胸が踊るのです。

歯科医師教育

人は発した言葉に責任を持たねばなりません。

特に、

治療に関わる言葉の重さは、

類いなき重さだと確信しています。

大学の構内に一歩立ち入った瞬間から、

私の身体は硬直しているようです。

歯科大学は、

歯科医師を養成する最高学府です。

科学とは、

反証を受けても、

それを認め、

再考を加えて、

更なる発展へと繋いでゆく

懐の深い学問です。

一つの学理に囚われて、

周囲が見えなくなる視野の狭さが

命とりになるのです。

学生への教育、

新人歯科医師へも教育、

中堅歯科医師への教育、

それぞれにアレンジが必要であることは

教育機関ですから、

ノウハウが確固として存在します。

その型に入って、

責任ある言葉を発するのが、

私ら先人の務めです。

大学は、

それほどまでに大きな責任を背負って立っているのです。

ですから、

私は母校の教官に敬意を評して接しています。

また、

学生たちへは、

もっともっと大きな敬意を評して接しています。

歯科教育とは、

自己自慢の場ではありません。

己を晒して、

恥をかく場であると、

私は肝に命じています。

歯科治療を見直す時期では

なんだか、

年々と、

仕事量が増えているように思います。

と言って、

何の取り柄のない私などが、

忙しいとは、

誠にありがたいことです。

寝たきりの方などから、

忙しいなどと云う愚痴めいた心に

お叱りを受けるに違いありません。

歯の仕事を通じて、

自分が変化している最中にあることを

しみじみと感じています。

それを成長と呼べれば佳いのですが。

毎日を。

まるで壊れた咀嚼器官の修繕に追われています。

最新とか、

最先端と云う、

根拠に欠けた手当ての成れの果て。

人の身体には、

絶対に変えてはならない【大原則】があると確信しています。

ですから、

私の治療はクラシック。

古典的な手法を組み合わせての大道芸人みたいなのかもしれません。

写真の一部には歯科医師の手による

人工の歯が残っています。

根拠なき部分に、

根拠なき形で、

ただ使われただけのインプラント修復です。

ですが、

まだ今は、

この歯を手当てする時期ではありません。

写真は私の手によるインプラントの歯型採りの模様です。

古典的手法からなす【正確さ】を重視しての手当てです。

次の次のステップにおいて、

初めて、

先のインプラント人工歯への介入に挑む訳です。

歯科治療とは、

誤差から生じた人工物を

より正確な軌道へと導くことに

ほとんどのパートが割かれるのです。

今、

歯科治療の有り様の再考が必要では?