月別アーカイブ: 2018年1月

師弟関係

昨夜、

湯船の中で、

大の字になって寛いでいたら、

脱衣場から携帯電話が鳴り響いています。

急患かも?

直ぐに相手を見てみたら、

師匠である内藤先生からでした。

即座に、

着信ボタンを押しながら、

風呂場のエコーがバレないように、

ドアを開き、

で、

「 おう!三枝君!今から読み上げるから、直ぐにペンと紙を用意せぃ!」

少々、お待ち下さいと、

フルチンの全裸姿で、

2階のリビングへと走り、

犬たちが異変にワンワン大騒ぎ。

受話器の向こう側では、

犬たちの騒ぎが聞こえルンでしょうね。

師匠が奥方に、

「三枝君ちの犬たちが遊べと大騒ぎダな!ワッハッハ!」

眼鏡がないので、

とにかくペンと封書を掴んで、

風呂へとリターンする私。

風邪でもひいたら大変ですから。

で、

「 え~、これから読み上げるのを記述して下さい!」

ヤバい!

眼鏡が無いぞ!

何も見えないぞ!

師匠の言葉が次々と発っせられます。

私は速記で対応。

なんとか、

この場をしのごうと。

すると、

「三枝君!今のを声に出して読みなさい!」

え~!

自分の書いた字が見えないのです。

詰まりながら、

声に出して読み上げる私。

「え~い、違うだろ!そこは にじゃなくて を  だろ!」

「はい、もう1ペン!」

間違いを指摘されながら、

ようやくキチンと読み上げたのです。

で、

私の原稿のご指導を頂きました。

師匠は非常に良い文章を書かれます。

細かく、

丁寧に、

厳しく

教えて頂きました。

「よし!今日は少々厳しかったかな?まぁ今から犬たちと遊んでやりなさい!」

風呂の湯船の中で呆然となるマヌケな私。

でも、

ありがたいことですよ。

こうやって、

30年、

師匠から教えを頂いたのですから。

ただ、

この話しを聞いた人から聞かれたのです。

何故、入浴中なので、

後から電話と言わないのかと。

私の考えは、こうです。

師弟関係は絶対的です。

口応え、

自己都合、

私は絶対にできません。

あくまでも、

師弟の都合に合わせるのがルールだと。

他人はどうであれ、

私は師匠、

特に内藤先生に対してだけは、

絶対に自分の都合は言えないのです。

 

ご注意下さい

朝からズット、

修復治療ですよ。

3人の方ですが、

なんせ細かな作業が必要な方ばかりでして。

前医の大がかりな修復治療の

やり直しは、

噛む位置から、

歯の配列まで、

何から何まで、

修正しなければなりませんから。

東京は大雪だそうな。

足元にお気をつけください。

インフルエンザも猛威を奮っています。

くれぐれもご注意下さい。

私は、

再び治療に戻ります。

ブログへのお問い合わせへ

知人から、

この頃ブログの数が減っていない?

最近までは、

1日に何本もアップしてたでしょ?

毎回、楽しみにしてたのに?

このようなお言葉を沢山、頂戴しています。

ありがとうございます。

でも、

それは事実です。

もう11年になるでしょうか?

早いモノですね。

市井の開業医であった私は、

縁を頂いて、

母校の教育のお手伝いすることになりました。

私は歯科医学を学ぶ学生諸君が、

可愛くてなりません。

悩み多き青春期を、

これまた、

大氷河期とも受け取れる歯科を志した若人。

大きな不安を感じつつ、

かけがえのない大学生活を過ごす

今の歯科大生を、

私は心から応援しています。

辛どい時、

苦しい時、

チョッと一服、

そんな時に、

私のブログを観て、

頑張って欲しいとの願いから

始めたモノです。

ですから、

診察日には必ずアップすると、

最初に決めて始めました。

私は決めたことは必ずやり続けます。

それも学生諸君に、

観せなければなりません。

また、

私は活字中毒です。

いつも活字に触れていないと、

不安になります。

そのことが、

読むか、

書くか、

何れにしても活字とともに

日々を過ごすことが、

私の精神の安定に繋がるようです。

縁あって、

今現在、

原稿を3本抱えています。

2つは歯科専門誌。

その内の1つは、

日本歯科大学 保存学教授である新海先生との共著です。

もう1つは私の単著で。

あとの1本は研究論文です。

私は開業医ですから、

生活の時間の大半は、

患者さんの診察に使います。

今までのブログも、

色んな原稿も、

患者さんと患者さんとの

診察の合間を縫って、

あるいは、

昼休み、

朝の診察前のチョッとした時間を

細切れに使いながら、

認めていました。

専門誌の著作は、

間違いは許されません。

文章も何度も、何度も、

読み返し、

校正し、

手直しを繰り返す必要が在ります。

私自身の、

日々書く文章の量は、

昨年に比較して、

圧倒的に増えています。

その辺にブログの数が減った原因があります。

それでも、

必ず毎日1本という約束事は守ります。

てな、塩梅です。

歯科治療で大切なこと

朝早くには診療所へ出勤し、

雑用を済ませて、

いざ!診察と相成る訳ですが、

やけに忙しいのです。

難しい症例ばかりで、

大勢の患者さんは診察できないのですが、

とにかく休む間もありません。

以前、お見せした患者さんの術前です。

仮の歯に交換し、

今日、

コレのチェックにお越し頂いたのです。

仮歯と、周囲の歯肉の状態です。

初診からは随分良くなったでしょう?

で、

チェックするのはコレです。

オールセラミッククラウン全盛期ですが、

奥歯の修復などを中心に、

私はメタルボンド修復が好きです。

密着度の適合の観点では、

オールセラミッククラウンはメタルボンドの

足元にも及びません。

奥歯はシッカリと力を支える器官です。

応力の分散を上手く利用することは

金属の大きな利点です。

この金属のキャップは、

メタルボンドクラウンの骨格に相当します。

支台歯ともピッタリ、

歯肉との調和も上手くいっているようです。

で、

このコーピングを支台歯に被せた上から、

再び、

歯型を採ります。

口腔から撤去した歯型のなかに、

金属製のキャップが見えますでしょう。

ここに石膏を注入して歯の模型ができ、

いよいよ、

この金属にセラミックを盛り付ける訳です。

もう時期に完成です。

インプラントが良くて、

クラウンやブリッジが決して劣る訳ではありません。

メタルボンドがオールセラミッククラウンに

全ての局面で劣る訳ではないのです。

この奥歯に入れたインプラントの位置を見て下さい。

レントゲン所見では、

サイナスリフトが行われています。

ですから、

タップリの量の骨は在るんです。

ならば、

何故この位置に?

何故この方向で?

インプラントが入れられたんでしょう?

答えは明白です。

不器用の下手くそだからです。

これも別にインプラントが悪い訳ではないのです。

歯科治療には大きな意義が在ります。

どの治療を選択するか?

それが大切であり、

丁寧に手当てする。

この両者が上手くマッチすることが大切なんです。

素晴らしい仕事.歯科治療

今年もまた、

日本歯科大学の第1学年生に対して、

【素晴らしい仕事.歯科治療】というタイトルでの講演の

仕事を仰せ付けられました。

11年目になりました。

誠に名誉なことで、

身の引き締まる思いがします。

第1回目の講義を受講された学生も、

今では中堅クラスの歯科医師として、

全国各地で日夜、

歯科治療に従事されて居られるようです。

学会に参加した際や、

空港、駅のホームなどで、

お声をかけて頂きます。

そういう時は、

若き歯科医師に成長された姿に嬉しいですよ。

昨年同様に今年も4月の早々だそうな。

信濃川沿いの桜満開の頃でありますようにと。

 

マイクロスコープを使った精密歯科治療

マイクロスコープを使った精密歯科治療を

20年近く実践していますが、

面白いのは、

年々、

今までなら、

本来であれば視界に入っているにも関わらず、

見えていなかったモノが、

知らぬ知らぬうちに、

視えるようになったことです。

治療を受けておられる患者さんの方は

全く自覚させてはおられんでしょうが、

歯の内部の手当ての丁寧さは

全く昔の私の手当てとは違うんです。

見えていなくても、

視界に入った世界が、

私を無意識のうちに、

成長させてくれたのでしょうね。

生きる上でも同じこと。

良い環境に身を置くことって大切だと、

妙に納得させられるのが、

マイクロスコープを使った精密歯科治療です。

良い歯医者

歯科治療って、

究極の処は、

手先の細工なんです。

だから、

治療の度に、

毎回、毎回、

工夫を施します。

ですから、

同じジャンルの治療であっても、

同じ細工は施しません。

何処かしらチョッとでも、

アレンジを加えて、

決して同じことはしないようにと。

これを職人仕事と言って何処に語弊が在るでしょう?

ただ、

この頃、

喉にモノが引っ掛かったような、

何とも言えないジレッタサを感じて、

それが何なのか?

判らなかったのです。

が、

さっき、

急に脳を守るために被われている

頭蓋骨が、

チューリップの花のように開いた感触を味わったのです。

歯科治療と社会との関わり方の

具体的な方略です。

歯科治療には、

大きな構造改革が急務です。

私の診療所から、

先ずは始めようと。

こうなると、

私は速いですよ!

私は良い歯医者になりないのですから。

産みの苦しみ

部分入れ歯の需要は

今後、ますます増加すると考えています。

それは、

技術的に未熟な歯科医師による

インプラント治療の予後が悪いことが

一般の方々から敬遠されることも

大きな原因ですが、

高齢者が【いつ終わるのか判らない老後】に控えて、

歯科治療のかける費用の財布の紐が固くなるからです。

部分入れ歯は、

キチンと考えて造れば、

本当は治療としては、

高い診断力と技術を必要とします。

インプラントが普及した大きな原因の一つに、

コレが在るんです。

現在、

数症例の部分入れ歯の患者さんを抱えています。

この患者さんたちは、

私の診断では、

部分入れ歯の方が、

インプラント治療よりも、

確実に長い期間安心して

暮らしとともに役にたってくれると、

確信しています。

が、

難しい症例ですから、

考えて、

考えて。

ある種の産みの苦しみを味わっています。

予感

高松市は暖かいですね。

肌感覚で、

そう実感します。

雪国とは大違い。

診療の合間で、

執筆の構想を練るために

資料を集め出しています。

日本歯科大学の保存学教授である新海先生との

共同執筆にて、

専門書を出すことになったからです。

また、

それとは別に、

もう1冊。

なにやら忙しい1年になりそうです。

歯科医学にドップリ漬かれる幸せな年になるでしょう。

どこでもドア

今、時刻は夜の9時半少し前です。

川端靖成氏の小説【雪国】のなかの

あの余りにも有名な台詞のトンネルの中を、

東京へと、

ひた走る新幹線に乗車しています。

窓越しの冷気は、

カーテンを閉じても

腕、肩を襲うほどです。

都内のホテルに入れるのは深夜になるでしょう。

明朝は、

1番の羽田発のフライトです。

これなら、

通常の診療開始時刻には診療所に戻れますので。

今夜も、

睡眠時間を削らねばなりませんね。

今日の

日本歯科大学新潟キャンパスの景色です。

だから、

私はこの学舎で学ぶ学徒を贔屓するのです。

忍耐、

辛抱、

感謝、

感動、

様々な人としての情緒を

この厳しい気候が若人に

自然と身につけさせてくれます。

春から、

新潟がもっと生活の一部になる模様。

それも【縁】であり、

神様の【導き】だと感謝しています。

でも、

日本って広いですよね。

高松市から新潟市まで850キロ。

ドラえもんの【どこでもドア】が欲しい心境です。