日別アーカイブ: 2018年2月5日

辛い仕事

今日、お越しになられた患者さん。

大変なお苦しみようで、

心が痛みました。

治療を行うに際して、

現状を完全に把握しなければなりません。

診断のための、

データーの収集から始めました。

データーから診断が付き、

様々な治療方法があるなかで、

患者さんと一緒に、

治療のメリット、デメリットを計り、

最終的な治療計画を作成します。

それで初めて、

治療ということになります。

治療を進めながら、

各ステップ毎に、

再評価を行い、

治療計画の変更を行う場合も在ります。

が、

今日の患者さん。

歯科治療そのものが、

現在の苦しみの種になっている。

話しには聞いていた歯科医師ですが、

さすがに、

わざわざホームページをじっくりと

観てしまいました。

国立大卒であることから、

頭は阿呆ではないようです。

ですが、

大人の男としての眼で観て、

この歯科医師は阿呆だと思います。

ナルシストって云うんですか?

それは勝手ですから、

構いませんが、

動画で講釈するのも結構。

口も達者なのでしょう。

でも、

良いモノを観ずに、

良いモノに触れずに、

育ったんでしょうね。

ご高説は構いませんが、

これから私は、

必死で、

治さねばなりません。

 

奥歯のセラミッククラウンの噛み合わせ

アメリカの歯科医師が

みんな上手という訳ではありません。

このセラミッククラウンは、

シカゴにて治療なさったとのこと。

丁寧に歯磨きして頂くことのトレーニングから始め、

歯石を取り除き、

再び、

歯磨きのトレーニング。

そのような繰り返しから、

その患者さん毎の【歯茎の個性】が判ってきます。

歯の根の表面を丁寧に研磨するのは、

熟練した歯科衛生士の仕事です。

そのあと、

私、歯科医師にて、

治療方針が決定されるのです。

不良な形態のクラウンは歯肉にとっては

迷惑至極の代物でしかありません。

歯周外科のあと、

仮のクラウンに交換して、

歯肉の熟成を待ちます。

で、

セラミッククラウンの製作へと。

とは言え、

歯型を採って、

次回に完成セットと云う単純作業ではありません。

歯肉を傷めないクラウンを造る手順を

ステップ.バイ.ステップにて。

メタルボンドクラウンのメタルフレームの試適を行い、

再び、

歯の型を採ります。

ここから、

セラミックを盛りあげるための模型を造ります。

セラミックは陶材です。

窯の中で、

高温で焼成して、

人工歯の色と形を造ります。

ほぼ完成ですが、

これからが、

歯科医師の腕の見せ所!

相対する歯との、

噛み合わせが最後の詰所。

私は厚みが20ミクロンの印記紙にて、

上下の歯の接触を測っています。

が、

これでも、

まだまだ誤差は大きいと感じています。

今日の記録の状況と、

私の調整は、ここまで!

少しずつ、

歯は微妙に動きます。

少しずつ、

少しずつ、

完璧に仕上がるように。

この噛み合わせの調整って、

頭の体操なんですよ。

歯の状況と接触点から、

力学を考慮して調整しなければなりません。

そして何よりも肝心なのは、

歯科技工士の腕です。

上手な歯科技工士さんの造る人工歯ほど、

心安心した治療ができます。

歯型を採って、

直ぐに完成、

直ぐにセットという治療は、

歯科治療ではありません。

 

 

 

 

聖ヨゼフと共に

今日も、

手術を2症例ほど。

他にも、

本当に歯で困っておられる患者さんの多いこと!

診療室の前ホールに飾る絵画は、

師匠である内藤正裕先生のお祖母ちゃんの描かれた

【大工ヨゼフ】です。

先生から頂いた私のカトリックネームである【ヨゼフ】の由来です。

診療室に入る都度に、

私は聖ヨゼフに一礼し、

診察を開始するようになりました。

穏やかに、

安心し、

患者さんに診察を受けて頂きたいのです。

科学を信じる私ですが、

科学を遥かに越えた【力】の存在も

信じて疑っていません。

私を頼って下さる患者さんです。

神様にお仕えする心で、

歯科医師の務めを果たしたいと思います。