日別アーカイブ: 2018年3月24日

知らぬが仏

私には、

そのような経済力はありませんし、

宝くじの1等に当たっても、

フェラーリだけは買いません。

父ちゃん、仮に景品で現物を貰ったら?

あり得もしない馬鹿なことを聞く息子です。

要らねぇな。

直ぐに売っちまうよ。

別にフェラーリが悪い車だとは思いません。

が、

普通に考えて、

地道に汗を流して働いている人に

買える車ではありません。

成功者の証に、

私は何の悪意もありませんし、

凄いなと感心の拍手を送りますよ。

単に、

フェラーリを転がして居られる方と、

私とでは、

匂いが違う。

それだけのことです。

が、

それでも、

往年のこのフェラーリだけは別物です。

ディーノ。

この車が似合う男は、

単にお金を腐る位持っていても、

そうざらにはいませんよ。

持ち物って、

そういう類いのモンじゃないですか?

よく歯科医院のホームページで見るじゃないですか?

最新のCTを導入しました!

最新の○○を使っています!

でも、

腐った眼と手先では、

無用でしょう?

また、

一向にホームページのリニューアルもしていないので、

最新である筈のCTが、

今では廃品程度の値打ちしかありませんよ!

知らぬが仏と云う言葉がありますが。

車にしても、

医療技術にしても、

自分自身の立ち位置にしても、

知らぬが仏なのでしょうか?

この車はアルピーヌ.ルノー。

メルセデスも、

これなら格好良いですね。

眼を肥やすことが大事なんですね。

 

自然に

女性の方です。

新居に移られると云うことで、

古い蔵書に困っておられるのだそうな。

聞けば、

私にとっては宝の宝庫。

古本屋に見せれば高く売れると思いますよ。

ところが、

診療に通われる都度に、

大きな袋が破けてしまうように見えます。

先生、この本はお好きでしょ?

私に下さるために、

重い重い荷物を持って来てくださいます。

70過ぎの女性には、

とてもとても大荷物。

本の背表紙を観れば、

やはり宝物。

でも、

私にとっては、

本の価値よりも、

この患者さんのご厚意が尊い宝物です。

しかも、

私の好みを外していません。

よく私をご覧になっていたのでしょう。

医療は人と人との関わり合いです。

患者さんが私に身を委せて下さることに、

ありがとうございます。

患者さんが私を選んで下さったことに、

ありがとうございます。

私を信じて、

治療に通って下さることに、

ありがとうございます。

私は医師足る者は、

患者さんのために生きていると

普通にそう信じてきました。

良い格好する訳ではありません。

昨夜、

息子との電話での会話にて、

歯科大学の合格発表の時に、

歯科医師免許を頂いた時に、

良い歯医者になろうと、

その都度に、

決意した気持ちは、

今でも全く変わってはおりません。

だから、

父は努力など、

無理してはしていないのだと。

歯と関わり合い、

楽しかった!

これからも、

歯と共に生きる。

父の生涯は、

このように単純なモノなんだよ。