日別アーカイブ: 2018年12月11日

噛み合わせを正確に導くために

1口腔単位の歯科治療を行う際には、

さまざまな配慮が必要です。

治療を行う際に生じる【誤差】を

各治療ステップ毎に、

【再評価】しなければなりません。

一つ一つの治療が上手くいっても、

噛み合わせの【誤差】ほど恐いモノはありません。

治療が進みますと、

それなりに歯茎も健康となり、

歯並びも、

また綺麗に改善されますので、

つい、

噛み合わせの精度を

見落とし気味になるような症例を

多く見受けます。

この患者さんの口腔の歯は

全て仮の歯です。

初診の頃と比較すれば、

断然と良くなりました。

が、

ここで私は一呼吸置くことにしています。

最終的に製作するセラミッククラウンの治療の前の

最後の詰めとでも言いましょうか。

上下の歯の嵌合を解除し、

下顎の動きをフリーな状態に持ってゆきます。

下顎は頭の骨にぶら下がっています。

ブランコのようなモノです。

下顎は多くの咀嚼筋肉で、

頭蓋からぶら下がっています。

歯の形、歯列の傾き、筋肉の緊張度、

さまざまな要因が、

左右の咀嚼筋肉の平衡を乱すのです。

そこで、

マウスピースです。

マウスピースには、

さまざまな種類があります。

選択を誤れば、

マウスピースは全く意味がない処か、

顎関節に悪影響を及ぼします。

技工士にデザインを指示して製作して頂きますが、

最後の最後の詰めは、

歯科医師自身で調整しなければ

絶対にイケマセン!

で、

仕上がったマウスピースがコレ☝️

私の経験上、

約2週間程度で、

下顎は、

筋肉のリラックスを獲得した楽な位置へと

向かい、

安定した顎位が見つかる筈です。

仕事で疲れた企業戦士や、

遊び疲れた子どもたちが、

安心して暮らせる我が家へと帰ってゆくのと、

全く同じなんですよ。

多くの修復治療の再治療を担当してきた私です。

一見には綺麗な修復治療に見えても、

噛めない!

なんだか変だ!

壊れる!割れる!

そのような症例って、

顎位置がノー・ホーム。

帰る家が無い。

定まった安定した位置で、

治療が行われていないのです。

最後の詰めが肝心なのですよ。

果報者

昨日の最後の患者さん。

私と同年代の男性です。

女性がほとんどの私の診療所。

9割は女性です。

その年齢層は幅広く、

小児から超高齢者まで。

たった1割の男性は何故か、

私と同年代と

30代後半から40半ば。

年長世代の男性は、

現在、

診療所にはお越しになっていません。

何故だろう?

そんなことを考えてみたのです。

先ず、

大変な自惚れで、

自意識過剰だとお感じになるかもしれません。

若い時分から、

私は女性にモテた口です。

母性本能をくすぐるタイプだと、

青年期に花街の女性から

しみじみと、

尽くして頂いた悪い輩が私です。

特に年上の女性には、

自分で言うのもナンですが、

そんな青年期でした。

若い女性は面倒くさいと、

ですから、

女性の側で、

あれこれ気をつかってくれていたのでしょう。

これが現在の私の欠点の基となりました。

女心が判らない。

今ですか?

興味の対象が、

歯に移行したモンで、

全く関心がなくなりました。

ただし、

私は患者さんが大好きです。

ですから、

治療の際に、

歯の色とか、

スマイルラインの創り方とか、

患者さんから、

いろんな相談を受けるんですが、

当の私は全く難しく考えていません。

問われたら、

一言。

ニコッと、

私好みの女性に変身させて頂きますので。

結果ですか?

きっと良いんじゃないでしょうか。

皆さんが、

歯の健康維持に

とても興味を持たれるようになり、

メンテナンス状況も良好ですから。

見学に来られた歯科医師みんなが

一様に仰います。

先生ところの患者さん。

みんな衛生管理が綺麗だと。

あと、

お洒落な方ばかりだと。

恐らく私が無意識で放つオーラが、

年長世代の男性には、

生意気で鼻持ちならないのだと思います。

アイツに稼がす訳にはゆかないと。

この匂いは、

同性だから判るんです。

判らないアンテナを持たないのんびり屋だと

仕事はできません。

社会の中で、

男は日々を戦いの連続ですから。

敵か味方か判らなければ、

戦はできません。

同年代とやや年少世代の男性からの支持の訳は、

面倒見の良い兄貴分の匂いを、

相手が感じとったり、

生き方に共感する同種族とでも言いましょうか。

そのような場合には、

お互いに嫉妬も何もありません。

互いに、

良い処を吸収するようになるモンです。

私の診療所は、

患者さんが並んで寝そべった処を

次々と、

ベルトコンベアーのように、

黙々と治療するだけの歯科医院ではありません。

人と人との関わり合いを1番に。

で、

考える歯科治療と申し上げていますが、

その方々、

皆さんに個性や生活の質感が違いますから、

その辺りを考慮しながら、

治療方法を変幻自在に変える。

これがプロの仕事だと思っているんです。

その辺りのこだわりって言いましょうか。

女性は良く判って下さるんです。

女性の感性ってのは、

凄まじく鋭敏ですから。

何故こんな話しをと?

昨日の最後の患者さんから聞かれたもので。

専門職の経営者でいらっしゃる。

私の営業努力について問われたモノで。

私ですか?

ナンも考えていません。

ただただ歯が好きで、

今日まで皆さんから食べさて頂き、

好きな歯で楽しまさせて頂き、

誠に私は果報者と。