日別アーカイブ: 2019年12月25日

医療人として

逃げ出したという衝動に駆られる難症例も・ありました。

技術の取得に苦しむ機会も・多々ありました。

医学と医療の間の溝を・どう解決すべきか、

悩んできました。

人工物と生体との調和の方法に・苦しんできました。

そんな半生でしたから、

決して眼には見えない存在を感じるようになりました。

人ゆえの欠点、

喜怒哀楽の抑制、

すなわち、

平静の心であることが、

医療人の心得と・判るようになりました。

万(やおろず)の神、

ユダヤ教の神、

イスラム教の神、

キリスト教の信仰の形、

私は神さまと会った人と会話した経験は・ありません。

もしかしたら、

神さまは確かに居られますが、

存在が大きすぎて、

人には理解できなくて、

大勢いらっしゃるように・見えても、

本当はお一人なのかもしれないと、

この頃は・思っています。

天を仰ぎ見て掌を合わせて、

天から降り注ぐ陽光の温かさに・神さまを感じ、

生きていることに・感謝しています。

生命体への医療行為を行う私たちは、

そういう意味を、

大切にしたいと・思うんです。

 

メリークリスマス

私の好きな西宮市仁川カトリック教会の聖堂です。

で、

聖母マリアさま。

自分と・向き合う時に、

私は、ブラリと、

教会の扉を開きます。

誰も居ない聖堂に、

独りで腰を下ろして、

聖像を仰ぎ見るのです。

 

歯根破折

今年の新患の傾向としては、

圧倒的に【歯根破折】が多かったことが、

とても印象に残りました。

ニッケルチタン・ファイルの普及が、

迅速な根管治療の源泉となりました。

ニッケルチタン・ファイルの普及が、

湾曲した根管治療にチャレンジできる【勘違い】に、

拍車をかけました。

その結果、

【拡大され過ぎた】根管、

本来の根管から反れ、

根管壁を穿孔された無残な根管、

破壊された【生理学的根尖孔】。

ニッケルチタン・ファイル登場以前には、

決して観られなかった・レントゲン像が認められるようになりました。

その根管の中に、

大きな期待を持たされたファイバーポストと接着性レジンセメントの複合体。

器材、材料の進化を、

まるで、

大洋から登る朝日のように、

大きな期待で、

信用しきった善良なる歯科医師は、

考える行為を放棄したのでしょうか?

歯を甘くみては・ならないと、

恐々、治療する私は小心者の愚か者でしょうか?

そのような支台歯に、

コンピューター委せのCAD/CAMクラウンを被せる暴挙。

先人たちが、

苦労辛苦の繰り返しから生まれた

精密鋳造とセラミック・ビルドアップの技術を

まるで嘲笑うかの昨今。

技術の進歩に対して、

客観的な評価と、

臨床応用へのブレーキ役が歯科医師なのでは?

私は・そう感じています。