虫歯は早期発見,早期治療は当たり前!


 歯の硬組織が侵襲される状態を
専門用語で
歯牙硬組織疾患と云う。

 虫歯は其の代表例である。
が、それだけじゃない。

 噛み合わせ異常からくる
ひび割れ、此れをクラックと云う。
他には、磨耗、咬耗も
噛み合わせから生じる
れっきとした歯牙硬組織疾患である。

 その他、逆流性食道炎、胃酸過多、過食症に多い
酸侵症。

 等々、様々な疾患がある。

 此処で注意しなければ成らない点は
疾患の進行のスピードである。

 神様は尊いお方である。
キチンと人の身体に
防護機能を設けて下さった。

 小さな小さな歯ではあるが、
此の人の身体の一部にも
キチンと防護機能が
備わっている。

 病気の原因が
慢性的にジワジワと
迫ってくるには
歯と云えども抵抗を示す。

 二次象牙質と云う
本来の構造にはない
新たな組織の誕生で
細菌の侵入を
防いでくれる。

 噛み合わせ圧異常で
歯のエナメル質に
ひび割れが生じ、
様々な悪事の原因となる事を
ドクター.マッコイが
デンタル.コンプレッション.シンドロームと呼び、
私の記憶が正しければ、
1983年頃、発表された。

 私は1990年代の前半に
マッコイ医師から
直接、話を伺った事がある。

 楔の様に
歯の生え際が
磨り減ってしまう状態を
くさび状欠損と云うが、
此れも
デンタル.コンプレッション.シンドロームの
為せる業である。
 呉々も、
歯磨き粉の中の磨耗剤のせいではない。
硬い歯ブラシでの擦りすぎではない。

 まぁ、学問としては興味深いが、
治療となれば別である。

 二次象牙質が出来ていない状態で
象牙質が露出してしまえば
アウトである。

 クラックは急性侵襲であるから
早く、手当てをせねばならない。

 虫歯と云うのは
既に細菌の感染を伴っている。
歯には
積極的な大きな
自己修復能力はない。

 予防の段階での
ミクロの再生能力は
フッ素の力で善かろうが、
虫歯の早期発見、早期治療は
当たり前以前の話である。