本当の 根管治療専門医


この歳とも なると

なかなか 質問できる 専門家が 居なくなりました。

別段

自分の 変なプライドが 邪魔する訳では ありません。

優れた 診断力 と 優れた 技術力を

併せ持つ 本当の専門家が 少ないからです。

根管治療の分野において

現役では

日本歯科大学の 江面晃教授が 私の良い アドバイザーです。

江面教授は 私の尊敬する 川崎孝一教授の 愛弟子ですが、

その江面教授も 来月で 定年退職です。

究めた人 って そのくらい 少ないのです。

今朝も、

電話にて 江面教授と お話し してました。

興味深かったのは、

日本歯科大学の 同じ歯科保存学教室第2講座の新海航一教授と

同じ 見解であった こと。

最近の 奴らの 根管拡大は 大き過ぎるんだよ!

同じ日本歯科大学の 保存学教室であっても

第1講座の江面教授と 第2講座の新海教授の 根管治療。

プロフェッショナルの眼から 診ると 考え方が 違います。

ですから、

レントゲン写真での 術後の所見。

診る人が 視れば 判るんですが、

これは

ポルシェのカレラの 年式での 差異を 見分けられるのと 同じくらい

微妙であって、

どちらも 間違いなく 日本歯科大学の 保存学教室の教授の仕事として

典型的な 造形として 見ることが できます。

が、

違うんですよ。

根管治療は 本当に 大切な治療ですが、

歯は 根管治療だけで 長持ち 機能できる 訳では ありません。

根管治療は 歯科治療の 1段階に 過ぎないのです。

それでも、

根管治療の成否は 歯の予後に 大きく影響します。

私の根管治療の後、

なかなか 痛みが 消失できない症例も

少なからず あります。

ただ、

経験的に 判るんです。

何か あるぞ!

と 感じる 症例と、

何故 痛みが 残っているのか、

痛みの メカニズムなり

いつ頃 どうやったら 消えるのか。

自分の中で 見極めが ついているのです。

患者さんは 繊細な専門知識が ありませんから

不安感を 覚えるかも しれません。

が、

私の中では、

そのような症例は、

誰かの 手で、

徹底的に 傷みつけられているので、

治癒過程が 遅れる と云うことが

予め 予想できていますので、

動じることは ありません。

不安感を 患者さんが お感じになられるのであれば、

これは 私自身の 医者としての 人間力の未熟さの 表れだと

私は そう 思っています。

医者は 知識 経験 技術 だけでは 足らないのです。

とても 大変な 仕事に就いたモノです。