医療人として


昔、

占い師から、

あなたは 晩年運が良い人

と、言われたことを

この頃

毎日のように 実感しています。

占い師の 言葉なんて って

お感じに なられる方は 笑って下さい。

でも、

当たりました。

17歳の 年に 歯科医学の道に 入る決意をし、

18歳の 年に 日本歯科大学の 門を 叩き

本格的な 歯科医学の中に 身を埋没させました。

あの時から 既に 42年を 迎えようと しています。

私の人生は 歯科医学と共にと 言っても 過言ではありません。

挫折感 屈辱感 羞恥心 戸惑い そして 達成感

さまざまな 感情を 味わいながら

歯科医学と 向き合って きました。

歯科医学一筋の 人生でしたから、

いたらない 欠点も 多く、

反省することも たびたび あります。

ただ、

私の 身体の ど真ん中を

支柱のように 貫いている 信念とでも 云いましょうか?

それは、

医療人としての 【品格】を保つ と云う モノの存在です。

医療人は 専門分野 以外での

教養をも 養わねば なりません。

人の 手当てに 従事する 職責があるからです。

また、

後に 続く 人をも 育てなければ なりません。

当たり前の 話し ですが、

患者さんの 幸福を 願いながら 日々を 過ごさねば なりません。

一芸に 打ち込んで

数十年を 継続し続けることには

大変な エネルギーを 要します。

それも 私は 守り抜いた 自負が あります。

その ご褒美かも しれません。

邪悪からは 遠ざかり、

歯科医学に 専念できる 良い環境で

一生懸命 働く。

それも 自ら望み 自ら最も愛する歯に 囲まれて。

本当に

神さま からの ご褒美だと 思います。

もう この歳ですから

贅沢したい とか 成功したいとか

有名になりたい とか 遊びたい と云う 感情は ありません。

価値感 生き方 行儀 品格の物指し

これらの 一致しない 人と

無理して 関わらなくても よい 歳に なった と云うことでしょう。

耳障りの 悪い言葉にも 2種類 あります。

誰に 耳障りの 悪い言葉を 言われるのか です。

それは 地位の高さ とか 経済力の大きさが

人の価値を 決めるのでは ない ように

その人が どのようにして 生きてきたか で 決まるのだと 思います。

昔、

ある人から 言われたことが ありました。

あなたは 歯科医師として 生きるのか?

それとも 人として 生きるのか? と。

私には その意味が 皆目 理解できませんでした。

今になって 何故 そのような 問いかけを するのか?が

明確に 判ったのです。

その方は 不幸な方だと。

無意識下で 何も取り柄のない

コンプレックスを 抱えているのだと。

物事を 継続的に 自力で 成し遂げた経験の ない方だと。

その方から 私は【かたわ】【人間失格】だと 罵られた機会も ありました。

その方から そのような言葉を浴びせられたことは

今では かえって 良かったと 思っています。

同類種族では 無い と云う 【証】だからです。

とにもかくにも

私は 医療職に 生涯を かけています。

神さまが 命を与えて 下さる限り

前を向いて

ただ、

ひたすら 歩いてゆく のみ です。