日本刀


私は 刀鍛冶が 好きです。

若い頃から、

何度も 何度も

刀鍛冶の 場へと 訪れました。

煌々と 燃え盛る 火中に

刀を 入れて

真っ赤に なった 刀を

一心に 叩く 刀鍛冶の 作業に 魅せられました。

ある時

伺ったのです。

作業の 最中 何を 考えているんですか? と。

バカでしょう?

で、
反って きた 応えは

な~ん も 考えて ないわなっ!
強いて 言えば
自分を 封じ込め てんねん。

う~ん

唸る しか ありませんでした。

でも、

よくよく 考えて みると

私が 治療の際

何も 考えて いません。

無我の境地 なんです。

強いて言えば

もう 決して 悪く なるなよっ!

歯に 無言で 語りかけて います。

つい 最近の こと。

顧問会計士の 先生。

彼は ユニークな 私より 6歳年長の 紳士です。

白髪交じりの 髭面で、

スーツで ビシッと 決めてます。

愛車は キャデラック と シボレーカマロ。

多趣味で、

自家用飛行機を 所有し、

年に 2度は

海外へと トレーニングに 出かけ

普段は

国内各地を 飛行機で 飛び回る。

よく 誘われるんですが、

それだけは 丁重に お断り しています。

で、

私が 日本刀が 好きだと 知って

意気投合し

自己所有の アレコレを 見せて 講釈 云々。

広島県からの 患者さんの 治療での 一休みと

院長室にて 珈琲を 楽しんでいたら

先生の 姿が 見えたのです。

玄関口まで 出向き

!!!!

手続き 済ませて おきました!

一刀 差し上げますよ!

警察署 と 教育委員会へ 手続きを 済ませて 下さり

診療所へと

わざわざ お越し くださったのです。

手入れは 先生 歯科医で らっしゃるから 

お手のもの でしょう?

ニコニコ顔で 

そのまま お帰りに なりました。

家に 持って 帰って

家人に 何て 言おうか?