歯科医の苦悩

私の歳にもなれば、患者さんの心の内側は手に取るように判るもんです。

其れが経験と云うもんだと思います。

特に初診でお越しになられた患者さんなどは、

私との人間関係は構築できていない訳です。

私が笑いながら、患者さんに語る台詞があります。

歯医者への感情は、例えるならば、鮨屋、弁護士の類いと同じなんでしょう?

どれ程の腕前か判らない!

いくらか採られるか判らない!

私は常に、逆の立場になって物事を観るようにしています。

私が患者さんの立場であれば、そう想いますもの。

少しでも、治療を受けて頂きたい情況を提供する気持ちは強いのですが、

はなから疑う気持ちが強いお方も、たまに見受けられます。

こういう時は、セツナイですね。

私らは、何も悪いことをしようなどといった気持ちは毛頭ありませんので。

ヒポクラテスの誓いがあります。

患者さんの不利益になる治療方法は絶対に選択しないという誓いです。

歯は命に関わることがないと、はなから軽い気持ちで来られる患者さんには、

辛いセツナイ想いを遺します。

インターネットで、簡単に医療情報を入手出来ますが、

其れは氷山の一角でしかありません。

にわか知識ほどに恐ろしいモノはありません。

プロフェッショナルと素人との間の大きな壁は、インターネット情報では解決できないのです。

私はプロフェッショナルだと云うつっかえ棒に支えられて、日々を患者さんの診察に従事しています。

私は歯医者の仕事を楽しんで過ごしています。

が、反面にセツナイ想いも味わっています。