男たちのエレジー


私はエッセイを読むのが好きです。

最近は何かと話題の、

某週刊誌の冒頭エッセイを楽しみにしています。

新田次郎氏の御子息である、

数学者の藤原先生のエッセイは

とても美味な文章だと。

また、

昭和の匂い豊富な感覚に同調する処、

大いに在るからです。

男の住みにくい時代になりました。

先般、

私の師匠である内藤先生とタクシーに乗っていた時、

ふと、

首都高の下の混雑した風景を眺めながら先生がポツリと。

「 三枝君、世の女性の優先順位を知ってるかい? 」

???

「 1番が自分と子供、ズ~と離れた遠い処が亭主 」

流石は上手い事を言うモンだと。

土佐の藩主であったナニガシ殿様は、

御内儀の功により出世されたことで有名であったと、

そんなクダラナイ事を思い出したのです。

暮れも差し迫った雨の今朝、

タクシーの運転手さんが、

また面白い台詞を。

「 学校休みだから車が少ないンですよ。 」

???

「 雨の日は、お子さんを学校まで送って行くのが普通なンですよ 」

「 私らの時代は、お金持ちのお子さんだけでしたがね 」

そりゃそうだ!と。

仕事、仕事に追われる男たち。

昨夜は、

歯科メーカーの方々と会食。

この1年の労を労う場でありました。

私の仕事の付き合いは大変だと、

自分でも判っているからです。

私には満足と言う感性がありませんから。

その場で、

あぁ、世の中の働く男たちは大変なのだなと。

窮屈な時代に、

細やかな喜びを何処に求めているのか?男たちという

そんな感想を懐いたのでした。