【好き】程度


昼時の食事を削って診察している日々が多い事を、

私の患者さんはご存知なのでしょう。

いろんな患者さんが、

治療の序でに、

間食や惣菜を手作りであったり、

ワザワザ買って来て下さり、

ありがとうございますという機会が絶えません。

私の恩師である山口隆二先生は、

日々の昼食の弁当を自らの手作りで

過ごして居られます。

先生の夢は【街の洋食屋】の開店だそうな。

還暦を既に過ぎた歯科医師の先生の夢は

男のロマンと言えましょう。

私も料理は好きです。

が、

毎日の弁当を自分のために造る気力はありませんし、

私の料理好きというのも、

先生と比べれば、

そんな程度のモノでしかありません。

【好き】という表現は同じでも、

その人それぞれに【程度】ってモンが在るんだと、

先の先生の弁当の話しにおいても、

歯の仕事の話しを同業の人との会話の中から、

そう気づいたのです。

私は何よりも【歯の仕事】を優先します。

視界に入るモノ、

耳に聞こえるモノ、

関わるモノ全てにおいて、

歯の仕事に役立つのかしれないと、

歯と結びつける習慣が身に付きました。

歯を抜く際にも、

その症例ごとに

違う工夫なり仕掛けをします。

何故、今、抜歯の話しをと言えば、

正に今、抜歯の手当ての途中の様子観の合間だからです。

麻酔注射して、

はい、抜歯という作業を

私は嫌います。

後の治りを直に計算できるのが、

麻酔注射直後である事に、

ある時気づいたからです。

こんな時に【歯の声】が聞こえるのです。

で、

今、文章を認めながら、

仕掛けのひらめきを得ています。

好きという事かもしれません。