ラバーダム防湿法


 最近、通い始められた
女性患者さんの
治療の計画も決定し、
説明の結果、
今日から実際の治療が始まった。

 取り敢えずは
下の奥歯の
感染根管治療から始める事となった。

 感染根管治療と云うのは
以前、歯の神経を採った筈が
根の先に
未だ神経の残骸が
残っていたら、
其れが腐って
膿となり
根のから骨へと
炎症が波及する。

 多くの場合、
痛みを伴わず
静かに
炎症性の病変は
成長する。

 ドンドン根の先の
骨を溶かしていく。

  此処で感染根管治療の出番である。

 取り残したる神経の残骸を
くまなく取り除き、
根の中を
無菌状態にする。
 溶けた骨は
みるみる内に
再生はじめる。

 但し、
口で言うは容易いが、
残した神経を
元々、採ったのは
誰がしたのかとは
聞かないが、
歯科医の仕事であるには
違いない。

 感染根管治療と云うのは
ハッキリ云えば
誰かのやり直し治療である。

 私は元来の潔癖症である。
歯の中を触る時と謂わず
虫歯の治療に於いても
無菌的治療を心掛けている。

 その様な時に
ラバーダム防湿法は必須である。

 薄いゴムのシートに
穴を空けて
其の穴から治療する歯だけを
口の他から
隔離する。

 その事で
治療する歯は
唾液や吐く息からさえも
守られる。

 ラバーダム防湿法は
歯科保存学の第一歩である。