私の歯科医学


今朝、治療が終了して

初めてのチェックに

お越しになられた患者さんが居られます。

ビックリしたのです。

ヘアスタイルからお化粧、お洋服、

全てがお綺麗になられていたからです。

初診の際に、

自律神経のバランスを崩され、

非常に内向的、

閉所恐怖症、

私の診療所の待合室は個室なのですが、

ドアを開けていないと震えるくらい。

レントゲンの撮影も大変でした。

日常生活が大変だったのでしょう。

ヘアスタイル、お化粧など、

気を遣う処ではなかったのだと思います。

正直申し上げて、

私は治療は無理だと、

当初は判断しました。

が、

患者さんは頑張りました。

日常を一変させたいからと云う台詞を聞いて、

私も精一杯、患者さんを励ましました。

で、

全ての治療が無事に終わったのです。

根管治療、

歯周外科、

抜歯、

インプラント、

ほぼ全てのジャンルの治療を

彼女は私から受けたことになります。

治療の途中から、

少しずつ、

会話するようになられました。

で、

今日。

本当に歯の治療して良かったと。

この言葉が在るから、

私は頑張れるんです。

本音を申し上げますと、

心傷める機会も度々あるのです。

あぁ、歯医者は医者ではないのだと云う

辛い気持ちになる機会もあるのです。

自分の患者さんからの台詞に

心傷める機会もあるのです。

抜かれた!

削られた!

取られた!

痛みがなくなり、

ともかく噛めるようになったら、

安心されるのでしょうね。

そんな時には、

私は歯科大学の学生時代を思い出すようにしています。

良い歯医者になりたくて、

過ごした若い頃を、

無理やり思い出すようにしています。

夢に見た歯医者じゃないか。

挫けてどうするん!

そんなこんなの繰り返しの四半世紀だったのです。

また、

喜んで下さる患者さんが居られるから、

私は自分のスタイルを貫けました。

多くの歯科大学の学生さんと接する機会が在ります。

後輩たちが、

あぁ、歯医者になって良かった!と、

そんな風に思ってくれるようにと、

私はカルテに自分のテクニックを記載しています。

あとどの程度の時間が残されているのか

神様のみぞ知る事でしょう。

それでも私は続けます。

1人でも、

歯を大切に考えて下さり、

心悩ます方が居られるうちは。