便りにて


診療所に届いた宅配便の差出人の名前を観て

!!!!

私が長い間、診察させて頂いた○○さんからの贈り物でしたので。

○○さんを最後に診察したのは、

今から5年は前の事だったと記憶しています。

当時85歳であったと思います。

総入れ歯と部分入れ歯をお造りさせて頂きました。

治療の合間に、

○○さんの語るお話しから、

私は○○さんを尊敬していました。

ご苦労の連続であった女の生涯であったからです。

差出人の名前を観て直ぐに電話を手にした私です。

○○さん!私は三枝です。

次の口上が口から出る前に、

あー!先生!お元気!

お身体大丈夫!

シッカリ食べてますか!

いっぱいお話ししましたね!

何時も思い出してます。

これ全部が○○さんの台詞です。

私が喋る隙間を与えてはくれません。

そのあと随分と長い間、

大いに昔の話しで盛り上がったのです。

で、

私の携帯電話の番号を復唱して頂きながら、

メモして頂き、

また電話するからとお伝えし、

くれぐれも転んではなりませんよと、

シツコイくらいに気がかりだったもので。

患者さんは私の宝ものですから。