旅立つ鳥たちへ


もう時効だと思って白状します。

実際には本当は、

その際には違うのですが、

私の浮気を疑った最初の家人から

尾行されたことが在りました。

ここまでは巷によく聞く話しですから、

面白くも何もありません。

私の話しはドラマよりも面白いのです。

大人になった?息子と、

ここからの展開に、

大いに盛り上がって、

盃を酌み交わすのです。

息子にとっては実の母親の行動ですが、

爆笑もので、

それが男同士の絆と言って良いでしょう。

が、

本当に面白いのがココからなのです。

私を尾行する軍団!?

家人と

なんと!私自身の父と母の姿があったのです。

父ちゃんなら、

息子の浮気は、

しらを切ってでも、

隠し通してくれるわな!

20過ぎの若造たる息子でも判る道理です。

この野暮な処に嫌気がさして、

私は商家を継がずに

越後へと出でたのです。

行って観れば、

越後の人は義理固く、

その辺りからも、

私の越後贔屓に拍車がかかったのかもしれません。

そんな私が、

自分の口で申し上げるのもナンですが、

本当に真面目になりました。

鏡で自分の顔を観て、

あぁ、なんと自分は真面目なことか!

毎日、毎日、

自分で自分を誉めているのです。

恐らく人類で最も真面目な男と自画自賛。

若い頃は大いに羽ばたいて良いのだと思います。

若気の至りと云う言葉もあるほどに。

また、

他人が野暮なことに頸を突っ込むこともないのです。

若い人、

大いに羽ばたいて下さい!