無菌的治療方法 その2


 口の中での治療は
常に細菌による感染の危険性に
曝されています。

 虫歯の治療に於いては
先ずは、
完全に虫歯菌に侵された部分を
取り除かなければなりません。

 これは虫歯検知液を使う事で
解消されます。
この検査液は
細菌感染のある部分を
赤く染めだします。
 この虫歯検知液を使うと
虫歯の取り残しはありません。

 虫歯を取り除かれた部分は
云わば裸になった
キレイな歯質です。

 この部分に唾液がかかると
細菌感染します。

 キレイになった歯質に
唾液がかからない様にする為に
私の診療所では
必ずラバーダム防湿方法を行います。

 薄いゴム製のシートに
小さな孔を開けて
その孔から治療する歯を露出させて
口の他から隔離して仕舞います。

 そうする事で
治療する歯を
唾液や吐く息の湿気からさえも
護る事が出来ます。

 ラバーダム防湿方法は
歯科保存学の教科書の
第一章の無菌的治療方法の
一番初めに記述されている位、
基本的な手技です。

 ラバーダム防湿方法は
正に無菌的治療方法の初歩の初歩的
治療方法です。

 仮にいくら高額な冠を被せても
唾液に汚染された上からでは
余計に嫌気性菌の繁殖を
助ける結果になります。

 ラバーダム防湿方法なくして
無菌的治療は不可能です。