私の診療所


大勢、

新しい患者さんがお越しになられます。

誠にありがたいことなのですが、

診療できるキャパシティを考えると、

皆さんを拝見できることは不可能です。

歯で本当に困ったと云うことでの

優先順位にて、

診療所は受付ています。

以前、

お断りさせて頂いた方が居られました。

4~5回ほど診察するための、

診査のためのお時間を調整していました。

アポイント時刻を守って頂いた試しは皆無でした。

当日キャンセルや、

30分程度の遅刻は当たり前。

毎回、毎回、

ベントレー、ポルシェ、フェラーリ、マセラティなどなど、

違うお車でお越しになられておられることを

満悦なさったお顔で、

おっしゃらて居られました。

自動車好きの患者さんは大勢に居られます。

あるフェラーリのお好きな方は、

それこそオールド・ディーノから最新のモノまで、

それと普段の足としてのメルセデスのワゴン車を。

ロールスロイスでお越しの方は、

運転手さんと共にお越しになられます。

ポルシェのお好きな方は大勢いらっしゃいますが、

1台の911を大切にお使いになられて居られる方が多いようです。

皆さん、

他人には判らないほどの苦労をバネとして、

一生懸命に仕事に精を出されて居られます。

当然、

ご多忙の方ばかり。

それでも、

アポイント時刻の10分は前に、

診療所のドアが開くのが常です。

お履き物も、

玄関土間にて、

ご自身の手で、

綺麗に整えられていらっしゃいます。

このような方々は、

ご自身が治療する意味を明確にお持ちです。

治療にも協力的です。

しかし、

先の方は、

今は裕福でいらっしゃるようですが、

お車選びを観ても、

高いものが良いモノと云う価値観をお持ちのようで、

お金を支払う側が優位に立つという意識をお持ちのようです。

この方のために、

他の患者さんにご迷惑をおかけすることはできませんし、

待合室での大声での携帯電話に、

私の流儀とは大きな違いを感じた結果、

私の診療所です。

丁重に転院をお勧めさせて頂いたのです。

どうやって転院させるかって?

いつアポイントメントが採れるかどうか判らないと

申し上げ、

お電話を頂戴した際には、

生憎、今日はイッパイでございます。

いついつはどう?

あい、すみません。

その日は院長不在につき休診でございますと。

簡単でしょ?

我が儘を強くご主張なさる方も、

時たまにはお越しになられます。

診療所は治療する場であることを

お忘れなのでしょう。

また、

他の歯科医師の悪口ばかり、

程度を越してお訴えになられる方もチラホラと。

何事も完璧にはいきませんから、

このような方は、

アチラの気を少しでも害することがあれば、

こちらに非が無くても、

何を申し出されるのか判りませんので、

私は初めから手当てをご遠慮させて頂いています。

それとは逆に、

歯を本当に大切にして下さる患者さんの多いこと。

しかし、

これは当然の結果なのです。

私は歯が命です。

患者さんの側も、

歯を大切に思って下さる方が残ります。

これだけは、

セレブとか、

お金持ちとか、

社会的地位とかは

全く関係ありません。

私は歯の番人として、

いつも診療所の門は開いていますので。