予防歯科のすすめ その1.


【本当に困った時に行く歯科医院】を自称している私ですから、
私の診療所へとお越しになる患者さんは、いわば歯科治療の末期的症状の方ばかりです。

その様な日常のなかで、つくずく感じますのは
悪くなる前に、否、悪くならない様にのための、歯科疾患の予防の重要性であります。

その様なことは重々承知していると言われるかもしれません。

しかしながら私は、現在、巷でおこなわれている予防歯科の実際について大いに疑問を持っています。

何故なら一向に歯科疾患は減っていないからです。

単に虫歯や重度の歯周病は減ったかもしれませんが、治療した歯の歯折、エナメル質の亀裂から進んだ虫歯、
大掛かりなブリッジ周囲の虫歯や歯周病、インプラント周囲炎、感染根管等々、
私の患者さんが減る事はありません。

予防歯科のプログラムについて記載した様々な文献を観て私は、なんと現実に即していない絵に描いた餅的な
無責任さに呆れ果てました。

フッ素は有効な虫歯予防薬ですが、現実に虫歯は生じています。

何事も使い方だと私は思っています。

最近流行りの歯科衛生士によるプロフェショナル.トゥース.クリーニングやPMTCなどの手法も
私の診療所へと初めてお越しになる患者さんは、今までずっとその様な処置を受けておられた様ですが、
現実には清潔な口腔環境は得られていませんでした。

これから徐々に、三枝デンタルオフィスの予防プログラムについて述べさせて頂きたいと思います。