日々の臨床で感じること その1.


若い頃、自分が年老いた頃を想像して何よりも怖れた事と云えば、
時代遅れの歯医者になって、若い歯科医に脅かされる自分の姿でした。

私も速いもので、もう五十を過ぎてしまいました。

幸いにも、ありがたい事に、若い歯科医の技量なり診断力を怖いと感じた時はありません。

むしろ、もっとじっくりと治療に向き合ったらどうかね!と若い歯科医に対して感じる事がしばしばです。

何事も、基の基をたどって考えて観てはどうかね!と感じる事がしばしばです。

小手先の小細工では、歯科の慢性疾患のコントロールはできません。

フッ素塗布とPMTCの繰り返しで、本当に皆さんの口腔が健康になったでしょうか?

ひと其々に質と云うものがあります。

その質を見極めて、見逃さないで治療方法を見つける事が何よりも肝心な処でしょう。

今では自分の仕事が精一杯で、他の歯科医の事などには全く無関心になりました。

歯の世界と云うのは、宇宙の様に広くて、いくら時間があっても足りません。