針治療


夜明け前に自宅を出て、

凍てつく寒さの高速道路を

暖っかコンビニコーヒーを飲みながら

のんびり気分にて、

大阪市まで。

普段であれば、

教会でのミサにて、

司祭さまが入場されるのを

待っている頃合です。

今日は神さまにお許し頂き、

ミサはお休みさせて頂くことに。

針治療を受けるためです。

多くの針の先生に診て頂いた経験があります。

私の評価では、

故 海面雅雄先生は神業の持ち主であったと。

先の大戦にて陸軍兵として大陸で

故国に御奉公の最中、

敵弾を受け、

盲人となられた先生の

手先の感覚は、

視力と云う感覚を失った事で

より尖鋭になったことと、

また、

大変な勉強家であり、

たゆまざる研究心の結果が、

このような類稀な職人を創ったのだと思います。

ご子息が確か筑波大学の教授になられた頃、

私は歯科の門を叩いたのです。

先生は傷痍軍人や戦争遺族会の仕事も

ライフワークとして一生懸命なさっておられました。

池波正太郎作品での藤枝梅安を彷彿させるほどの

針治療の名人でした。

事情があって申し上げられない事も多いのですが、

大変な名人であったのは間違いない事実でした。

歯科大生であった私は、

将来は自分も、

このような達人名人になりたいものだと、

先生の針治療を受けながら、

先生の話しに

胸をときめかせていたのを

鮮明に覚えています。

先生が天に召されてから、

多くの針治療の先生に診て頂きましたが、

一瞬にて、

技量の差を感じて、

落胆し、

現在に至っていました。

歯科大生のような若者であった私が、

何故に針治療を受ける?

訝しくお感じになられて居られる方も多いと思います。

これは、

婦人科医師であった叔父のアドバイスの賜物です。

医師になるなら感性を研け!

瞬時に技術差が身体で判るのが針治療だ!

名人に触れることは、

何かにつけて得るところが多いぞ。

序でに、

自分の自律神経も安らかとなる。

一石二鳥だ!

叔父のアドバイスの際の表情に、

似ていると言われる歳になりました。

ナンにつけ、

早めに到着するように心がけている私ですが、

2時間も早めに到着してしまいました。

大阪市の下町ですが、

住宅密集地。

駐車場が見当たりません。

セブンイレブンにて、

実はカクガクしかじかと、

事情を説明したら、

笑顔で、

ええよ、ええよ!

かまぁへんよ!

浪花の人情に触れた、

温かい関わり合いに感謝したのです。

さて、

結果を乞う御期待!