新潟にて その3.


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私にとって縁の深い新潟は、愚息が新潟明訓高校へと通う様になって益々をもって縁が深くなりました。  

愚息と一番末の娘は、歳が13も離れているせいか、愚息もこの妹にだけは、されるがままの可愛がりようです。

血とは本当に恐ろしいもの。

卵の黄身が嫌いで、白身しか食せぬのも同じ。
最近では顔までが、兄妹でそっくりとなりました。

最近では余り新潟へも連れて行ってはおりませんが、この娘、私の喜ぶ壷をよく心得ています。

ー マナちゃんは、大きくなったら歯の先生になる!新潟の歯の学校に行く! ー

私の財布の口が全開となるのは言うまでもありません。

愚息にも、その様な時期が遥か昔にありました。

親とは愚かな者です。
その時の光景が在るからこそ、子供のために稲穂の様に頭は下げる、欲しいものを我慢して子供に贈るが出来るのです。

私の通う日本歯科大学は東京都のど真ん中に在るにも係わらず、ワザワザ新潟の分校に通ってくる学生も居ます。

親元を離れて此の雪国へ、歯学を学びに来られる若者に対して、応援したくなるのは私も人の親たる証しかもしれません。