リハーサル


抜群の研究業績とは裏腹に、

講義の下手な教官がいます。

もったいないなと。

私は母校の学生諸君が可愛くて堪りません。

こんなに不思議な歯という器官に、

もっと、もっと興味を持ってくれるような

講義にしたいと思っています。

歯にドップリと浸って、

有意義な青春時代を

歯科医師への助走期間に充てて頂けるように、

輝いて欲しいと思って、

常日頃、学生諸君と接しています。

ソレには、

コチラ側にも、

それ相応の覚悟と工夫が必要です。

時たま脱線し、

大学の上層部からお叱りを受ける時もあります。

でも、

私は工夫し続けてゆきたいと思っています。

何もしないより、

叱られても、

何かしらの成果を出したいですから。

私の教え子たちが、

将来の歯科治療の最前線に立つ訳です。

怖じ気づく訳にはゆきません。

気がつけば、

呪文を唱えるような独り言が多い数日間です。

原稿の一切ない、

スライド写真だけ準備した私の特別講義。

今年の学生諸君の顔と空気を

初対面の時にm

瞬時に肌で感じて、

臨機応変に、

おもしろい講義が、

学生諸君の記憶に鮮明に残る講義が、

できますようにと、

さまざまな局面を想定しつつ、

台詞と私の見せ方を練習しています。

ソレがプロのリハーサルってモンだと思っています。