学生食堂


学食では、

大勢の学生さんたちと一緒に列んで、

順番待ちです。

トレーを手にテーブル席を見渡すと、

学食ですから当たり前ですね。

学生ばかり。

昼メシ時くらいは、

恐い教官が近くに居たら

オチオチと飯も喉に通らないだろうと、

コチラ側が気遣いするのです。

で、

隅っこへと。

同じ心境なんでしょうね。

後から来る白衣の教官、

ソレも私の年齢以上。

知らぬうちに、

私の周りに輪が出来るンです。

この間も、

会話の中で、

歯内治療の江面教授がつぶやきました。

学生が治療を見学するのは一向に気にならないんだけど、

治療が終わったらサッサと、

ありがとうございましたと挨拶して出てゆくんだよ。

カルテを記載している処を一切見てない!

カルテの中に、

治療に際して、

医師が何をどう診断して、

どういう根拠で、

何という治療をしたのかが書かれてゆくのに。

その通りなんです。

私の場合は大学のご厚意で、

治療の際には水橋先生がご一緒ですから、

治療しながら水橋先生に、

私の診断、考え、治療のコツ、

全般を話しながらですから。

カルテ記載は水橋先生に全部記載して頂いてるんです。

見学の学生は楽なはずです。

全部私が手の内を話ししながらの治療ですから。

私の考えです。

患者さん自身にも聞いて貰っているんです。

治療において患者さんに隠すことは一切ありません。

そんな話しを江面先生にすると、

三枝はサービス精神旺盛だなと。

そうかもしれません。

私はお客さんファーストです。

大学でのお客さんとは、

患者さん、学生諸君、職員、掃除のオバチャンたち、

送迎のタクシーの運転手さん、

大学に関わる人間全てだと思っています。

そんな老齢教授陣の内輪話しの場が

学生食堂ナノです。