虎の眼・


先週、

24歳の女性の右下第1大臼歯と第2大臼歯を抜歯しました。

第1大臼歯は、親知らずを移植した歯で、

第2大臼歯は、再植した歯でした。

いずれの歯も根管治療済みで、

セラミック・クラウン修復が施されていました。

しかし、

施術後から今日までの長期間、

痛みが続いて・悩んでいたことを、

大人しい口調で、

とつとつと話しされて・おられました。

24歳と言えば、

私の娘みたいなモンです。

思わず、

父親の心情のようになりました。

特に特に、

ナンとか・して差し上げたいと、

私が・そう思うのは自然のことと思います。

触れると、

歯はグラついていました。

レントゲン所見を語るまでも・ありません。

私も、

移植・再植治療は行います。

が、

この治療は、

価値ある治療ですが、

インプラント治療よりも数段、

診断から処置すべてが、

高度なテクニックが必要です。

断然、インプラント治療よりも適応症であると確信した際には、

覚悟を決めて・と云うのが事実です。

インプラント治療の方が、

難易度も適応症も広いのです。

で、

このような状況の際のインプラント治療に対しては、

俄然、

私は燃えてくるんです。

数十年、

他の歯とインプラント修復の調和が・はかれるようにと。

修復する部分は勿論ですが、

口腔全体と咀嚼系全般、

唾液の性状から分泌量、

などなど、

総合歯科診療全般の虎の眼で、

この患者さんの【あや】を捜すのです。

インプラント治療が患者さんの身体の1部になって欲しいからです。

今日、抜糸しました。

私の治療に対する考え方と、

今後の方針についてお話ししました。

インプラントの種類やサイズ、

具体的に挿入するピン・ポイントまでを

今・決定する事は時期が早すぎます。

1つに1度、

私に、

口腔全体を診せて下さい。

私の中で、

あなたを解釈できた時に、

具体的な設計のための診査に入ります。

そんな話しをしました。