降参・


3人姉妹の性格を眺めていて、

それぞれの個性の違いに驚きつつ、

また共通項に、

微笑ましくもあり。

ジックリと庭木の剪定の積もりが、

中学の中間試験を・しばらくして控えていると云う

中学3年の長女が、

いつものように、

パパ、理科と歴史をお復習いして頂戴と。

序でに、

今春・中学に上がった次女の襟首を掴んで、

あんた!

遊んでばかりいたら・大変なことになるわよ!

中学を舐めたらアカンよ!

私の後から、

パパに教えて貰いなさい!

ソレまでは、

此処、

此処で、勉強していなさい!

吹き出してしまいました。

自分の事を棚に上げておいてと。

歴史の教科書を紐解くのが

私は好きです。

だって教科書って・つまらないですから。

事実と結果の羅列でしょ?

生徒は・つまらないですよね。

娘に言いました。

あなたがこれから・生きてゆく上で、

順風満帆な訳がないわな!

挫折・迷い・妨害・

いろいろ味わうと思うよ。

学校って処で、

不条理・協調・自立・

などなど、

実感しながら、

想う処イッパイだろ?

娘は黙って・肯いています。

人は自分の人生だけしか・経験できません。

13歳のお前と56歳のパパの

生きてきた経験値って・断然に違うんわな!

だったら、

年少者は、

いつまで経っても、

年上に勝てないのかな?

ソレも・変だよね!

歴史を識ることは、

他の人の人生を学べるってこと。

あとねっ、

歴史を振り返れば、

人ってモノの・

行動パターンが観えてくるんだよ。

カエサルの言葉に、

【過去を笑う者は未来に泣く】

ってのが・ある。

ズッと後の時代の、

英国のチャーチル首相も、

似たような台詞を残してる。

人って、

判っていながらにして、

同じ間違いを繰り返してゆく性質を持つモンだ。

ただ、

自分が決断を迫られた局面で、

どう選択するのか・

此処に、

歴史を学んだ者と、

情報だけの中で溺れている者とに、

大きな【差異】が出てくるモンだ。

そんな話しから、

1894年に、

維新から船出したばかりの・日本人が、

列強・英国から、

やっとこさで、

平等な条約にもって

蛮人から国民の権利を勝ち取ったンだね。

井上馨外相・大隈重信外相・

みんな有名人だね!

大隈重信候は早稲田大学の創始者だね。

彼らを以てしても、

英国は・うんと、

肯かなかった。

で、

陸奥宗光外相が抜擢された!

で、

結果を・彼は出したんだね。

イヤー・クルシカッタ・

1・8・9・4

日本の平等って、

記憶して下さい。

そんな処から始まって、

日清戦争から、

日露戦争へと。

私の大好きな、

連合艦隊司令長官・東郷平八郎元帥の

寡黙に艦橋に立つ姿に、

娘は掌に汗をかく思いで、

聞きながらメモを取っていたのです。

長女は安心したのでしょう。

パパ、

歴史の読書は【鬼平犯科帳】を読めば良いのっ?

笑ってしまいました。

アレは、

男が男であることを・

自覚するためのお復習い本みたいなモンさ。

まずは、

【坂の上の雲】を読んでご覧なさい。

日本民族には、

本当に絶滅の危機があったことを・識るだろう。

その時、

日本民族が、

どう動いたのかを。

で、

次女のお手伝いへと。

モモちゃん、教科書の此処を、

言葉に出して読んで下さい!

案外と素直に従う次女。

が、

うむっ?

娘の朗読に想う処あった私。

その瞬間!

あんた!

あんたの読み方には心が入っていないわよ!

大切な要点は強調して、

流れは・普通に。

あんたの朗読は、

パパのお経みたいだわ!

参りました。

降参です。