スポットライト


大学の歯科技工室に居るとホッとするのは、

元来、

歯科技工が好きナンです。

医局で、

歯科医師と一緒に居るより、

歯の製作の現場の雰囲気が好きナンです。

ですから、

自然と歯科技工科の諸君との距離感が縮まったと思います。

入れ歯造りの専門家の岩島技工士を

是非・是非・ご紹介したいと思います。

とても繊細な仕事をされる職人です。

大学では・恐い人なんだそうです・私は。

が、

岩島技工士は・そんな私に、

関西人と間違うほど、

ツッコミ感覚で、

笑い転げながら、

私の患者さんの技工を担当してくれています。

楽しみながら、

でも繊細な技工で、

ですから、

良い品質の技工物が生まれるのは、

当たり前です。

日頃の慰労をかねて、

お~い・岩島ぁ~・

晩飯・行くぞ~!

俺と関口君を乗っけて・街まで行くべっ!

歯科技工科には【昭和】の時代が残っていますから、

仕事の後のプライベイト重視の昨今とは・

また違うのです。

食事してても、

【歯の話し】で嬉しいのが、

私ら・ナンです。

私の隣が、

日本歯科大学の技工物の品質の門番たる関口技工士長。

私の向かい側が岩島君。

私の仕事は独特の自己主張があります。

関口君は・そんな私の仕事を・

懐深く。

岩島君も・よく【考える歯科治療】を

消化してゆく・様が、

眼に見えて伸びて・伸びて。

私の診療には大勢の見学者が集まってくれますが、

その技工物は、

彼らの仕事あってこそ。

学部長から、

三枝先生・目立つよっ!

で、

私ですか?

仕方ないやんっ・私の歩く処には、

スポットライトが浴びるんやから・と。

学部長、

吹き出して・笑ってました。

でも、

スポットライトの元をたどれば、

歯科技工士諸君あってこそ。