日別アーカイブ: 2014年10月23日

歯の声

役所の方とお話しする機会がありました。

歳は私よりも五つ程の年下の男性でした。

ー 私などは定期異動がありますから、自分を仕事の方に合わせなければならんのです。 ー

立派な考えをお持ちの方だなと、今時珍しい人物と想わず見つめてしまいました。

私なんぞは、子供が其のままに大人になったようなもので、
好き勝手して生きてきたので、決して人様に語る資格などありません。

歯だけに興味を惹かれて、これまで自由に生きて来ただけの自由人。

仕事の方が、歯の方が、私の方に合わせてくれていると云った方が佳いのかもしれません。

最近【歯の声】が自然と聴こえて来るようになりました。

歯も、

泣くし、叫ぶし、苦しむし、歓びの声をあげるのです。

歯の仕事の以外を知る余裕もありませんでしたし、また興味を持っても矢張、歯の世界の方が
ズット面白いとワクワク気分にさせてくれたのでで、今に至って此のままに。

こんな私ですから、周りは大変だと思います。

小さな小銭入れ

内気な娘です。

課外授業で手芸クラブに入門した小学4年の娘は、暇さへ在れば何やら縫い物に勤しむようになりました。

先日この娘から、一見奇妙なモノを手渡されました。

決して上等とは云えないフェルト布地で創った小さな小さな私の小銭入れでした。

それ以来、コンビニ、スーパーのレジ係員からの一点への凝視を感じます。

この初老の男、妙なボロい財布を使って変な奴!と云う心内を感じます。

皆が一様に、小銭入れと私の顔を見比べます。

娘が私に手渡す時の、はにかんだ顔と少し自慢気な表情を忘れません。

エルメスよりもズット、親バカの私には大切な財布です。

娘はラッシーが来てからは、実にシッカリしてきたように思います。

自分の手で世話をしないと、犬はなついてくれないと云う当たり前のことを
この成長の速い犬が教えてくれていると思っています。

この娘が歯科医になってくれるかどうかは判りませんが、
仮に此の子が歯科の道を志すならば、迷わず私は母校にて教育を受けさせるでしょう。

私の母校には、可愛い娘を託すに値する良い教育者が大勢に育っていますから。