日別アーカイブ: 2016年5月27日

判断基準

私は【歯科医学】に関して【だけ】は、

自分に対しても厳しい姿勢をとっています。

あとは、いい加減なグータラですが。

10年前より、5年前の方が、

5年前より、3年前の方が、

3年前より、昨年の方が、

昨年より、今年の方が、

今年より、来年の方が、

上手になりたいと思って過ごして来ました。

この【上手に】と云う基準を、

【臨床的判断基準】と言います。

この基準を年々、上へ上へと揚げて往かねばなりません。

体力は衰えてくるのも事実。

その衰えを補うのが【歯科への情熱】に他なりません。

私は仕事に関わる人達から

【厳しい】【残酷】と云う【謗り】を受ける機会が在ります。

この様な時に私は、耳も傾けません。

患者さんから【ありがとうございます】と言われる【特殊な仕事】です。

誰でも【頑張ったのに】と云う台詞を口にすることは容易です。

また、

【神様は乗り越えられる試練をお与えになる】と云う台詞も耳にします。

この様な台詞を耳にすると私は大いに反発するのです。

【偉そうな口を利くな】と。

【辛苦に喘ぐ、その身になってみろ】と。

雪の中を掻き分けて進む苦労をして初めて、

その様な台詞が無責任な単語でしかないことを自覚するのです。

仕事で振り落とされる理由は、

全責任は自身にあることを、

振り返って自覚しているからこそ、

私は自分に鞭を打つのです。

他人に対しては、

私は未だ甘い方だと思っているのですが。

抗生物質の処方

転院されてお越しなる患者さんが手にした【抗生物質】を診て、

凍りつく想いに駈られるのです。

【メイアクト】なんか多いですが、

歯科領域での繁用には疑問視しています。

【本当に困った時の歯科医院】を自称する私の診療所には

難しい症例が多いのは、私も覚悟しているのですが、

この【処方】問題だけは、

技術の取得努力だけでは解決できません。

医療界全体の問題だと思います。

昨年から大学で始まった【虫歯制御】の研究に

【細菌学】は欠かせません。

正直に告白しますが、

私は、この【細菌学】に大いなるコンプレックスを持っていたのです。

私の学生時代の歯学部の雰囲気は、

技術の取得中心に重きを置いていたため、

基礎医学を甘く視る傾向があったように感じています。

手を抜いていた私は、

今になって大きなツケを払う破目となりました。

この歳で、

あの複雑怪奇な舌の縺れそうな【細菌の名前】を暗記するのは

相当に努力を要しました。

覚えた次から忘れていく、この辛さと情けなさ。

が、

【何事も基の基を辿る】と云う臨床生活から身に付けた【癖】から、

教科書レベルに戻って再勉強したけれども、

記憶は忘却へのベクトルが大きく。

その様な時に、

細菌も生命体ゆえの【原理原則】があると云う知見から、

細菌の構造から学び直す事に気づいたのです。

抗生物質は細菌を叩く薬です。

ご承知のように繁用は、耐性菌の原因となります。

また、適格な処方でなければ【決定打】にはなりません。

ウイルス性の風邪をひいて内科を受診した際に

抗生物質を処方する医者の顔を想わず診てしまうように、

歯科での抗生物質の処方は、

遥かにレベルの低いモノだと感じざるを得ないと

程度の低い医者からも、

その様に思われているのででょう。

今では偉そうな台詞を叩いている私ですが、

薬の処方だけは、

最近までは低レベルであったと反省しています。

このような大口が叩たけるのも、

研究の副産物だと、感謝しています。