日別アーカイブ: 2016年5月28日

インプラントの価格

書店のなかを徘徊するかのように、

私が一旦、書店へ出向くとなかなか出てきません。

目に停まった背表紙を書棚から抜き出し、

頁を捲り、で、再び戻す。

その繰り返しです。

昨夜も帰宅がてらに書店へと立ち寄ったのです。

で、

面白い【本】を見つけました。

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東京歯科大学 口腔インプラント講座 教授 八島安朝 先生の書かれた

【本当に聞きたい!インプラントの話】

その中で興味をひいたのが、

【適正な価格水準とは】

インプラント1本の上部構造も含んだ費用は、

約40~50万円と。

東京歯科大学での価格です。

で、

ここから医療経費と設備の原価償却を引くと、

1本について【収益】は1万9千円だそうです。

ここには医師の人件費は入っていないのだそうです。

医師の人件費を入れると、

1本につき約7万8千円の赤字だそうです。

私も長い間、インプラント治療に携わって来ました。

企業努力も念をいれて頑張っています。

むちゃくちゃ安価なインプラント治療を行う歯科医院の

【カタクリ】が、私にも判りませんでしたが、

転院組の患者さんの実際を診て、

【ナルほど!】と、

頷き、

仰け反り、

と、いった毎日です。

私は【手抜き工事業者】の建築した【欠陥住宅】は建てたくありません。

でも、

少しでも皆さんが出来る【価格帯】へと

工夫に工夫を重ねて来ました。

それでも、

私には出来ない、

私はしたくない、

と云う治療を望む患者さんもいらっしゃいます。

その様な時には、ヤンワリとお断りさせて頂いています。

この本を見て、

安心しました。

研究始動!

四国の高松市と越後の新潟市までは凡そ860㎞の距離があります。

福井市が丁度、中間と言えば、

新潟市がどれほど遠い処か、お分かりになられる事でしょう。

四国の人からすれば越後は雪国。

越後の人からすれば四国は南国。

交通網や交通機関の発達により、

日本も狭くなったモンだと云いながら、

イヤイヤ随分と遠い処です。

この両の地を再び頻繁に行き来するようになって、

8年も経ったようです。

この間に、

私の利用する交通手段は自ら運転する車から、

飛行機と新幹線を乗り継いでというモノに変わりました。

これは体力の低下が原因であることに間違いありません。

確実に私は歳をとってきています。

それとは裏腹に、

仕事上の係わりは益々と深くなっていることに、

不思議半分、不安半分と言った処です。

大学との仕事は、

教育中心から研究に移行し始めました。

予備的な検討を経過し、

本格的な研究に着手する手筈が整いました。

新潟校の保存学教室第二講座から

新海航一 教授、

山口隆司 前準教授.現相談役、

私、

東京校から保存学第二講座出身で現在総合診療科

石川明子 準教授

東京都麻布開業の内藤正祐先生、

この5名を中心に、

大学院生や助教の先生方などのスタッフを構成し、

メーカーのご協力の上で執り行うラインアップが整いました。

この研究には大きな特徴があります。

1. 神経を採らずに済む治療が可能となる。

2. 産学一体の研究である。

3. 日本歯科大学の東京と新潟のより一層の絆が深まる。

4. 研究のための研究ではなく、当代随一の臨床家である内藤正祐先生も参加する。

5. 保存学と補綴学のエキスパートによる研究と臨床の融合。

この複雑な仕組みの研究のスタートは、

日本歯科大学法人理事である藤井一維教授の決断在ればこその賜物です。

皆が皆で【仕事人】

藤井先生の仕切りは、

やはり【カミソリ】のような切れ衰えずと言ってようでしょう。