日別アーカイブ: 2016年6月8日

戦士に立つ戦士のように

若い時分からすると、

私はスタッフへの対応は随分と変わったようです。

患者さんが、頻繁にスタッフに言いますもの。

「先生は丸くなったのよ。昔は恐かった!」

が、

手術の際の私は、厳しいですよ。

結構と口調もキツいと自覚しています。

インプラントについて云々、大いに語るホームページを眼にします。

耳学問の域でしかないと、半ば軽蔑の眼で眺めています。

私がインプラントを学んだ時代は、

ソレコソCTも何も無かったので。

インプラントの手術マニュアルも、私らが集まって作ったようなモンでしたから。

ですから、インプラントの手術は正に戦場に立つ戦士。

弾がガンガン雨あられの中を、潜り抜けて進む戦士の様でした。

修羅場を潜り抜けてきた自負は在ります。

ですから、

どの様な状況下に於いても、

患者さんの手術を安全に終わらせる自信は在ります。

嵐の悪天候の中を、

無事に飛行機を軟着陸させれるのが

【パイロットの腕】だと聞いたことがありました。

メスを手にする医者も同じです。

普段から謙虚さを忘れてはなりません。

が、

自分の現状の力量を

正確に自己認識出来る素直な敗北心を持つことと、

それでも、

自分への自信を持つことが、

医者の度量の大きさと言えましょう。

 

 

最近【再流行のおそまつ君】みたい

ドッカの先生がブログにて診療風景を載せてタンですがね。

元来、私は他人のブログは開きません。

ただし、三枝ファンの広告業界のスタッフや患者さんが

メールにて送って下さったり、持って来て下さるのです。

「 先生!もっと競合他店には眼を光らせないと! 」

ありがたいご忠告ですが。

私は新聞の折り込み広告やスーパーのチラシには見向きもしませんので。

早朝の祇園の細い通りや、

夕刻の火の灯ったばかりの街の息遣いって綺麗ですよね。

東京の隅田川沿いの下町でさえも、

時代の積み重ねを感じますよね。

値段が高い、安いの問題ではなくて、

私は【本物の自己主張】が好きなんです。

私がコレは!と評価させて頂いている歯科医院は確かに在ります。

その様な歯科医院とは直接、私はホットラインを持っています。

ですから、

仕事で精一杯なのに、

ワザワザ汚い不自然なモノは観たくないのです。

で、

その診療風景の写真ですが。

ワンショットの写真であっても、

全部、手に取るように判るんです。

裏側を再生用紙にでも使おうと、

今日1日の電話のメモとして。

私ってイヤミな人かもしれませんね。

女と云う生き物

小学4年の娘が誕生日だったモンですから。

10歳になったんだそうです。

で、

あぁ!これで二桁にまで育ったんだと感慨ひとしおとなり、

何か記念の品でも買ってヤろうと街を歩いていたのです。

ある店の大きなウインドーの前に立ちたる娘は、

はばかる事もなく店の中へと消えて行きました。

娘の後を追いかける私。

ソコは大人の女性向けの鞄屋さんだったのです。

アチコチを歩き回る娘の足が一点にて停まりました。

籠と革とのコンビのハンドバッグを腕にかけて、

大きな鏡の前でポーズを採る娘。

「 んまぁ~!とってもお似合いですこと!」

店の女性店員の大袈裟さな誉め言葉に、

娘は顔がクシャクシャになっています。

大人の女性扱いされた初めての経験だったのです。

「 パパ!お似合いです事って言われた!」

店員の殺し文句が決まった瞬間でした。

私ですか?

財布から支払いの紙幣を出さねばならないでしょう?

店から出でた娘のショートボブの後ろ姿が、

ナニやら大人びて見えたのは、

私の気のせいでしょうか?

氏より育ち

私立の歯科大は馬鹿ばかりと言われています。

18歳時点での偏差値から判断すると、そうだ!としか言えません。

それならば、

国立の歯学部、医学部出身の先生たちは

東京大学医学部と京都大学医学部の出身の先生に対して

生涯、ひれ伏すのでしょうか?

私立の歯科大や医科大は、お金が無いと行けないと言われています。

確かにそうかもしれません。

幼少期から青年期を幸運にも豊かに育った大人には

共通した【匂い】があります。

医療人には、この【匂い】が大切だと思っています。

国立の歯学部と私立の歯科大のキャンパスを歩いてみると、

ソレが良く判ると思います。

哲学者として名高い内村鑑三先生の言葉ですが、

【歯科医療は愛の仕事である】

と云う台詞からも、

私らに大切なモノは優しさだと、

長い間の臨床生活から実感しています。

医療に必要な要件は、自己顕示欲を充たす事ではありません。

私立の歯科大は、ある種の【ゴミ箱再生工場】と言われているそうですが、

私立の独自の教育のノウハウを駆使して、

社会の最前線に立つ優秀な臨床医を育てているのも事実です。

歯科治療と云う仕事では大金持ちにはなれません。

誠実に誠実に日々を過ごして、

自らの技量の向上に努めるのが歯科医の仕事の本質です。