日別アーカイブ: 2016年8月17日

進路について

高校生の段階で将来の職業を決める現代の制度は

大きな誤りだと感じています。

医師、歯科医師などの専門職は、

アメリカのように少なくても4年生大学を卒業してから

進める制度に変革すべきだと考えています。

文学なり工学などの一般教養を身につけ、

その上で医療人の道を選ぶかどうかの

決定を大人として行うべきでしょう。

高校の進路指導なり予備校の進路指導ほど

当てにならないものはありません。

彼らは現段階での評価しか気にしていませんから。

医学部進学を夢の目標のように考えて居られる親御さんを

頻繁に目にします。

私の若い時分の歯学部みたいです。

当時は歯科黄金期。

歯医者さんはお金持ちだったから人気稼業だったのです。

今、進路指導で歯学部を進める教師は皆無でしょう。

お金儲けだけで、子供たちの職業を進める教師こそ、

教育の現場から去った方が良いのではと。

人の身体を与る責務を、

充分に認識すべきでしょう。

歯医者は命に関係無いから楽だ?

バッカじゃないですか?

命に関係無いからこそ大変なんじゃないですか。

歯は情念を顕します。

好きじゃなきゃできない仕事です。

忙しい1日になりそうです

お盆の休みも終わり、

今朝からは身体も通常モードに戻ったようです。

何時ものように暗いうちから

犬たちと散歩に出かけるのも数日振りと云うように

相も変わらぬ毎日が続くのでしょう。

今、大きな症例を幾つも抱えています。

インプラント周囲炎にて大きく骨を失い、

除去した後の骨に移植骨にて増骨し、

CTと3D化した立体画像からインプラントの植立位置を決めている処です。

こういう診断方法を使うのは

私にとっては極めて珍しいことです。

様々な観点から考えても、

この症例は難症例なのです。

別に手術が危険で難しいという訳ではありません。

インプラント周囲炎に至った原因を始末する考察が

難しいのです。

病気の治療は、【どう治すか】の前に、

【何故こうなったか?】を考える方が大切です。

患者さんの身体は尊いものです。

慎重に慎重にを折り重ねて、それでも足りないことはありません。

全く歯のない患者さんのインプラントの設計も抱えています。

これらも、【何処にインプラントを入れるのか?】より、

高齢者になったときに【安定した状況】を

予知することに、

私らはエネルギーを費やすべきでしょう。

今日は松山市から新患の急患の若い青年が母上とお越しになられる模様。

気がつけば、

窓の外は雨。

道中、呉々も気をつけて頂きたいと。

この症例は事故による歯の外傷。

経過を伺うに、

治療のタイミングが遅れていることが察せられます。

歯科保存学は【歯学の王道】であることに、

そろそろ歯科医師自身が気づくべきなのに。

忙しい1日になりそうです。