日別アーカイブ: 2016年10月6日

ホッと一息

いやー、無事に終了しました!

何千本とインプラントを入れてきましたが、

今日の手術は、

予定した時から覚悟していました。

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ですから、

手術に際しての準備には余念がなかったのですが。

緊張していました。

本音ですよ。

どのような手術であっても、

手術前には、

武者震いするくらいに緊張します。

それがメスを持つ者の責任感だと思います。

私は名医でも、

有名な歯科医でもありません。

市井の一開業医でしかありません。

初心者の心を忘れたことはありません。

私は開業歯科医に成りたかったのですから。

患者さんに寄り添っていたいと、

常々そう思っていました。

慎重に、

謙虚に、

再度の確認に、

その繰り返しの毎日です。

今日はゆっくりと眠れます。

レントゲンは語る

この頃は、

先生方からの治療方法に関する相談を頻繁に受けます。

このレントゲン所見も、そうです。

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ブリッジの土台部分となった前側の歯は、

根に亀裂があります。

亀裂が写ってルンですか?

いいえ。

でも必ず、亀裂があります。

レントゲンが、そう語っています。

では抜歯ですか?

いいえ。

マイクロスコープを使って、

丁寧に丁寧に手当てをすれば、

残ります。

根管治療の際には、

必ず不安を感じる筈です。

内部が溶けているンじゃないか?と、

そのくらい一部分の歯の内部の壁が

軟らかくなっている筈です。

内部吸収かも?と。

大丈夫です。

歯の声に耳を清ませてください。

ただし、

歯の声は実際には耳ではなく、

私らの【眼】で聞くんです。

信じて、

私の言った方法と材料で治療を進めてください。

歯を簡単に抜いてはなりません。

と、お伝えしておきました。

無痛治療

朝の10時から開始した根管治療が終わった処です。

今の時刻は12時を少し回った処です。

根管治療は通常、

何回も通院してもらいがちな治療だと思われていますが、

マイクロスコープを使うと1回で終わります。

少なくとも私は、1回で根管治療は終わらせています。

歯の内部の全てが見えるので、

根管治療にマイクロスコープは欠かせない道具となりました。

患者さんも、さぞかしお疲れの事でしょうと、

思いきや、

シロナ社のチェアーは患者さんの身体の負担は軽いようです。

ラバーダム防湿を施しているのも、

逆に楽な様ですよ。

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根の先の骨が大きく溶けている症例でした。

大拡大視野での治療ですから、

触る手加減が自由自在です。

余計な処を触りません。

だから痛くない治療が可能です。

緊張感

今日の午後に難しい手術を予定しています。

準備に2ヶ月ほど充てました。

私にしては珍しくCT画像を3D化した上で、

CADCAMマシーンにて患者さんの顎の形態を精密に再現し、

インプラントを埋め込む位置、深さ、方向の全ての要因を

外科用ドリリングマウスピースを製作し

手術に臨みます。

緊張感いっぱいです。

ですから朝の治療は、

無心の境地になれるコレまた難症例の根管治療の治療を入れました。

マイクロスコープ越しの大拡大視野に

手先に全神経を集中させて、

午前いっぱいを過ごそうと思っています。

難症例に望む時、

眼前に立ちはだかる大きな岩山を仰ぐ心境です。

絶壁に指を杭い込ませて這い上がる緊張感、

山頂に達した時の達成感。

コレがナンとも云えない心地よさにシビレル快感が

忘れられなくて、

止められないのだと思います。

私がチャレンジしなければ、

確実に歯がダメになるという確信も、

私の背中を押す大きな理由です。

臨床医とは、

一種の狂気の沙汰と背中合わせだと。

さぁ、頑張ろう!