日別アーカイブ: 2016年10月14日

息子の成長

新潟に暮らす一人息子は困ったモノで、

似ては欲しくない親の遺伝子をシッカリと受け継いでいるようです。

若い時分の自分を観ているようで、

頭を悩ませ、

心を秘かに傷めながらも、

私は小言こそ言へ、

説教などは、

とてもとても出来る資格が無いことを

自覚しています。

息子との会話の中で、

私は自分には歯科医の才能など無いと思っていること。

だからこそ縁のあって就いた歯科の仕事の方へ、

一生懸命自分の方を併せる努力をしてきたこと。

毎日の治療結果に、いつも満足できないで1日を終えて

反省の日々を送っていることを

つい、本音がでたんでしょうね。

息子から言われました。

昔、中学生の息子に連れられて

矢沢永吉さんのコンサートへ行ったのですが、

私は大いに、このロックンローラーに感動したのです。

私の中学生時代が丁度、矢沢永吉さん率いるキャロルの全盛期でしたが、

偏見ですみません。

当時、矢沢永吉さんに傾倒している同級生は、

決して優等生とは言えず、

どちらかと云えば、真逆。

そんな彼らのフッションなどから、

矢沢永吉さんを不良の教祖のように思っていたのです。

コンサートを観て、

私は自分の考え違いが瞬時に判りました。

矢沢永吉さんは今まで観たどのエンターテイナーよりも、

誠実に仕事の準備をしている事が判ります。

舞台の上の彼は、

その一挙一動、視線の方向、タイミング全てが、

計算され尽くされての所作であることが

私には伝わりました。

で、

父ちゃん!

美空ひばりの歌は100年残るよね。

エイちゃんより上手な歌手は大勢居るし、

エイちゃんの創った曲にも名曲はあるけど、

100年残るンやろか?

ただ、矢沢永吉って名前は残るやろうし、

ヤッパリ日本のロックンローラーは矢沢永吉以外は居らんやろ。

それにカッコ良いじゃん!

父ちゃん、バランスちゃうの?

父ちゃんは自分自身が商品になってると思うよ。

う~ん?

大きくなったもんだ!

 

朝からダイレクトボンディング

連日、複数の手術に圧され、

今日は其の谷間の骨休めの日であるような。

スタッフが気を利かせた模様です。

で、

朝から1日じゅう、ダイレクトボンディング修復三昧。

これは良い気晴らし、気分転換になりそうな。

終わって、

手鏡を手にした瞬間の

患者さんの満面の笑み!

これはコタエラレません。

DSC_0156

ラバーダム防湿の重装備も、

患者さんは後から納得した様子。

このステップ.バイ.ステップの手順を踏むことが

【歯科保存学の王道】であるのです。

のびのびと

若い先生方から治療の相談を頻繁に受けます。

インターネットの進歩って凄いですね。

リアルタイムで、

患者さんの状態なりレントゲン画像が通信で送られてきます。

で、

つくずく感じますのは、

【歯科保存学】の重要性でしょうか。

歯科保存学は、

【歯内治療学】【歯周治療学】【保存修復学】から構成されています。

まさに【歯】と【歯を取り囲む骨、歯肉】の番人です。

若い先生方が、治療する上においてツマズキを感じた際に、

歴然と【歯科保存学】の概念がスッポリと抜け落ちています。

【忙がわ回れ】ということわざが在りますように、

基礎を固める手当ての重要さを

若い先生の症例から再認識させられます。

また、物事には何事にも【真理】があります。

この治療は究極の処、なんのために為すのか、

その肝の処に行き着いたならば、

溢れる情報に振り回されることはありません。

それと、

歯科という仕事の特性柄、

【丁寧な手作業】と【正確な手指の動き】が全てを決定つけるのも事実です。

これは日頃からのトレーニングが重要となりましょう。

加えて、

手当てのゴールを認識するためには、

常々に【手本】となる【綺麗仕事】に触れなければなりません。

綺麗仕事とは【型】のシッカリしたモノを言います。

セラミックを使っていても、

【型】のない理論と造形美にかけた歯科は、

単なる素材殺しの暴挙でしかありません。

審美治療、インプラント治療のジャンルに

このような傾向が多いことを残念に思います。

今、私の直ぐ手元に置いてある書籍は、

故 川邊清治清治先生の書かれた義歯に関するモノです。

古い書籍です。

が、

時代が変わろうとも、

変わってはならないモノを改めて再認識させられています。

歯科の仕事に限りはありません。

精一杯、

歯の宇宙空間を泳ぎ周りたいと、

今日も白衣に袖を通したのです。