日別アーカイブ: 2016年12月12日

繁盛の訳

歯科材料の営業マンも、歯科技工士も、

歯科と関係する方々が一様に口にしています。

高松市は歯科医院が多過ぎて、

どこも患者さんが減って大変だと。

健康保険の治療でも減っているので、

自費診療なんてトンでもないですよ!

先生ところが異常なんです!

そうなんですか?

異常は、

近所の自称審美歯科医が、

風評被害として認定される位に

私を変人呼ばわりしているからかしらね?

って返したのです。

思うに、

他の歯科医院の自費診療は高すぎるんです。

経験値と技量、設備、原価からして。

モノと価格がマッチしてませんね。

私は忙しいですよ!

患者さんが大勢、訪ねて来られます。

でも、

大勢、詰め込んで診ませんもの。

滅菌体制を無菌的環境を前提として、

後は、

治療する私の体力、気力も加味し、

技工士も有名処のカリスマ技工士にしか依頼しませんし。

すると

1日に何十人なんか診察できませんって。

でも、

しなければならない手順を、

各治療ステップ、ステップを確実に押さえて治療すると、

時間との戦いです。

忙しいし、

でも反対にヤリクリは辛んどいですよ。

良い材料使いたいですし、

安っぽい機械なんかで治療して差し上げられません。

私は患者さんが大切ですから。

原価、相当高いですもの。

だから忙しくても、

決して楽ではありません。

インプラントだって、

対患者さんへの説明用ソフトなんか在りません。

宣伝しなくても、

インプラントなら私ってのは認知されてるんだと

これは、そう思います。

ただ昔は、

三枝歯科ってベラボウに高そうな!って、

勘違いがヤット認知されてきたんだと思います。

私も他の歯科医院の価格、

随分と詳しくなりました。

お越しになられた患者さんから聞きますから。

アレハ、ひど~い!高!アレデ!

私の本音ですね。

ただ私は心から患者さんに感謝しています。

だって、

自費で治療に来て下さっているのですから。

だって、

遠い処をわざわざお越しになられるのですから。

だから私は患者さんを大切に接偶したいと思うのです。

コンサルタントの浅知恵の力なんか必要ありません。

歯医者に商売気出して、イヤらしい。

歯の番人として、

凛と構えて、

安定した仕事を心がけるが、

今の多忙の大きな原因だと思います。

 

 

歯医者選びは慎重に!

先般、若い女性患者さんがお越しになられましてね。

現在通院している歯科医院で、

抜歯の宣告を受けられたようです。

で、

抜いた後は、

インプラントかブリッジ、入れ歯の何れかから

決めてくださいと。

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私の診断も、

残念ながら、この第1大臼歯は

レスキューするには時既に遅し!と。

ごめんなさいね。

神経を採る治療が不完全。

根の先までキチンと処置できていません。

根の先の骨に慢性炎症があります。

ただ、この程度の雑治療の後始末であれば、

キチンとリカバリーできるんですが。

その根の治療の後がマズイ!

金属の土台が入っています。

セオリー通りの治療からズレタってモンじゃないですね。

その後の被せたクラウン。

何ですかね?これは?

適合悪いって白物でもない。

隙間だらけ。

入れた時から、

クラウンの隙間から唾液が漏洩する!

どんどん漏れが進む!

虫歯菌がドンドン繁殖する!

クラウンの内部でドンドン歯が侵される!

そこに噛む力が大きく掛かる!

土台を楔として、

歯が折れる!

これを医源病と言うんです。

申し訳ないのだけれど、

保存は出来ません。

抜いた後、

どう処置するのか?って。

初対面での私は判断出来ません。

この患者さんの体質、

唾液の性状、

噛み合わせ、

全く把握していませんモノ。

オマケに、

背後に親不知が倒れて埋まっています。

患者さんが、

色んなこと、

理解できていないと、

直ぐに私は手当て出来ません。

歯の治療を簡単に考えないでください!

このような状況は、

もっと患者さんが慎重に歯科医師選びしていたら、

回避できていた筈ですから。

マイクロスコープを使った根管治療

今年は大きな収穫がありました。

私の歯科医師としての、

ターニングポイントだったかもしれません。

1つは、マイクロスコープを使った根管治療です。

歯科医師になってから、

こういう根管治療ができるようになりたいというレベルに至るまで、

20年近くかかりました。

これは正に、

東京麻布開業の内藤正祐先生が麹町開業の岡口守男先生に

私の個人指導をお願いして頂けたことで、

長い間の胸のつかえが取れました。

その翌日からは、

根管治療をヤリマクリ!

今までであれば、

予後不良と診断される歯を選んで、

患者さんには、抜くのならば試させてくださいとお願いし、

やって、やって、やるまくりました。

ヤる度に、

霞みが消えてくるのが判るから、

もう頸の痛み、肩の痛み、腕の痛み、

構ってられませんでした。

今では、

マイクロスコープで、

歯の根の先端の【根尖孔】と呼ばれる、

神経が歯の中に入り込むための小さな小さなミクロの孔を、

直接、

眼で観て、

直接、

器具で処置できるようになりました。

これは本当に大きな大きな私の治療の武器となりました。

歯を抜くのが激減したのは云うまでもありません。

本当に歯医者として嬉しいです。

もう1つは、

虫歯菌の制御です。

日本歯科大学に助けて貰って研究は続いています。

某メーカーもバックアップして下さっています。

虫歯が大きくて、

虫歯を全部採りきると、

神経も採らねばならない症例って

物凄く多いのです。

なんとか虫歯を制御して、

神経を採らなくても良い、

これは歯医者の切なる願いです。

今から30年ほど前に、

新潟大学歯学部保存学教授の岩久先生が

【3-Mix法】を開発されて、

もう一歩の処までたどり着いたと思います。

が、

3-Mixは症例を選んで応用しないと、

絶対ではありません。

まだまだ改良の余地は沢山あると思います。

今は未だ、論文で公表していませんので、

明言は出来ませんが。

この三枝メソッドは、

良い成績を出しています。

今年もあと僅か。

でも其れは暦の上でしかありません。

まだまだ私の歯科医師としての人生は続き?ます。

歯の番人として、

奮闘するのは云うまでもありません。

 

ただのお父さん

日曜日というのに雑務に追われています。

夕刻、少しばかり時間が出来たので、

娘とマリリンを連れて、

郊外にある墓地の掃除へと向かいました。

草を抜きながら、

娘に、

パパが死んだらお参りに此処へ来てよ!

てな話しをしながら、

恐らく御先祖様も笑って聞いていてくれたでしょう。

お手伝いの褒美に、

帰りにピザを食べに行き、

ピザを造る職人さんが照れるほどに、

穴が開く位に真剣な眼差し。

で、

大きなピザを2枚も。

娘の表情に心温まる想いです。

あと何年、こうした時間があるんだろう?

淋しいような、

嬉しいような、

私も仕事から離れたら、

ただのお父さんです。