日別アーカイブ: 2017年1月5日

ぶれない理由

私の友人は昨日が仕事初めで、

なんでも午前中だけで28人もの患者さんを診察したそうです。

午後も8時まで診療受付されるので、

恐らく物凄い人数の患者さんの診療に追われているでしょう。

東北地方の山岳部の歯医者さんですが、

高松市の歯医者さんからして観れば、

ウラヤマシイ限りではないでしょうか?

私ですか?

私は自分で働き者だと思います。

でも、

私には出来ません。

別の形で、

奉仕の心を満たしたいと考えています。

今日はゆっくりアポイントで過ごしています。

休み明けは急患を見越しての事です。

予想に反して、

急患は今の処いらっしゃいません。

で、

家のお仏壇のお線香が少なくなっていたので、

寒さのなか、

近くの仏具店へと。

店のオヤジと年頭の挨拶のあと、

「 先生、クリスマスに線香買ったばかりじゃない! 」

「 少し使い過ぎじゃない? 」

面白いオヤジでしょ?

沢山買った方が商売繁盛なんですが。

「 オヤジさんが言ったでしょ?」

「 お線香の煙が仏さまのご飯だと」

「 だからシッカリ食べて貰ってるンですよ」

何時も何時も、

高価な白檀を召し上がって頂きたいのですが、

その次の沈香で辛抱して貰っています。

それでも小箱で4350円。

スーパーのお線香なら数百円ですから。

私にとっての、

せめてもの御先祖孝行なんです。

が、

私の御先祖様も大変だと思います。

あれやこれやと、

毎朝、毎朝、

私からのお願い事が多いモノですから。

毎朝の私のお経は、

御先祖様に私の声を聞いて貰っていると、

私なりの解釈をしています。

恐らく、

毎朝の私の下手くそな自己流のお経の声に、

あぁ、今日も聞こえて来たぞ!と、

皆でハシャイでるような気がするのです。

私が今日こうして過ごせてこれるのは、

一重に御先祖さまの眼に見えない力のお陰と

本心から信じているから私の信仰心は筋金入りです。

信じているから、

安心して私は自分の道を歩いて行けるンです。

ぶれないのは、

それが答えです。

医療は人なり

初詣は面白い処へと足を伸ばしました。

日吉神社と名和神社です。

お宮の存在を知ったのは前日の大晦日。

決して上等とは言えない初詣のチラシを偶然眼にして、

元旦の日、

私は車を走らせたのです。

選んだ訳ですか?

お宮の神様が来いと呼んでるような気がしたからです。

日吉神社を先にお詣りしたのは、御祭神に猿田彦命の名が在ったからです。

名和神社は神秘的でしたよ。

なんでも後醍醐天皇を隠岐からお迎えした際に奮戦した

南朝の忠臣.名和長年公を祀ったお宮です。

グッとくる力を感じましたね。

所謂パワースポットってんでしょうか?

ワザワザ瀬戸内海を渡って、

大山まで出向いた甲斐がありました。

で、

グルッと廻って八坂神社へ、

2日は氏神様へお詣りへと。

私は心の底から、

神さま、仏さまを信じています。

科学なんて、

後付けの言い訳、解説くらいにしか思っていません。

解剖学の詳細を熟知することは医師としての責務です。

正確な手術には、その知識が必要ですから。

でも、

何故、その臓器は動いてるンでしょう?

どうして、そんな形、大きさなんでしょう?

いろんな事、説明出来ないですよ。

説明できる処までが科学です。

だからこそ科学は進歩する糊代がある。

でも、

生命体を含む自然界の不思議さ。

ここに私は眼に見えない力を感じるのです。

どんなに知識があっても、

どれ程の理論派であっても、

歯医者は知識に裏付けされた上での、

指先の器用不器用で決まってしまいます。

そこに科学はありません。

病院選びも同じでしょう。

インターネットで調べることは簡単ですが、

それが本当かどうかは判りません。

今、病院、歯科医院を選ぶのは、

食品偽装に揺れた食品業界と同じだと

冷めた眼で視ています。

医療は人なり。

そんな風に思えてなりません。

 

若い世代へのエール

今日はゆっくり目のアポイントメントですので、

今しがたお昼を捕りに街へと出向きました。

冷たい外気です。

コートの襟に頚を竦めて、

両の手はポケットに入れて店探しです。

で、

驚きました。

街に若い人の姿が見当たらない。

人は多いンですよ。

寒いンですが。

こう言う言い方は大変失礼なんですが、

すみません。

街歩く人たちは、

ご年配の方ばかり。

大きな迷惑かもしれませんが、

お風邪ひくんじゃないかと心配しちゃいます。

でも、

街ゆく人は、ご年配ばかり。

お元気なんでしょうね。

それにしても若い世代はどうしたンでしょう?

もっと外へ外へと出ないといけませんね。

今時の若いモンはと云う台詞も在りますが、

最近の若い人って良いですよ。

モノ言い様も、

最初はフム?と感じても、

此方が紳士的対応で応じると、

キチンと遇わせてきます。

診療所の玄関の靴脱ぎ場でも、

初診の時は、

それこそ脱いだ靴は脱ぎっぱなし。

でも、

診療所から帰る際に気づくんでしょうね?

キチンと靴が揃えてあることに。

二回目からは、

ご自分でキチンと靴を整えて居られます。

治療の目的なり、

出来ること、

出来ないこと、

しない方が良いこと、

した方が良いこと、

キチンと話しが理解できるのも

若い人が多いですね。

思うに、

上の世代が、

若い人を押さえ付け過ぎじゃないですか?

若い患者さんも治療が進むと、

私との距離が縮まるンでしょうか?

あれやこれやと、

相談事してこられます。

私ですか?

私の若い時分なんぞ無茶苦茶してましたから。

アドバイス出来る資格などないのですが。

ただ、

前進む道が二つあった時には、

苦しい道をお選びなさいとだけ。

その方が良かったような気がしましたよ、私はと。

彼らからすれば、

私はお爺ちゃんなんでしょうが、

私はいつまでも若い気で居ります。

若い患者さんを観て、

可愛いいと感じて、

エールを贈りたくなるんです。

そんな想いから、

歯の形や色、噛み合わせを診て、

1日がアッと云う間に過ぎてゆくのです。

時代が変わっても変わらない方が良いモノも

今日はメーカーの方が大勢、

新年の挨拶にお越しになられます。

遠方までありがとうございます。

で、

皆さんが一様に厳しい口調で仰います。

世間の歯科への目が酷しい!と。

特にインプラントが堪えていると。

当たり前です。

お祭り騒ぎし過ぎたからでしょう。

健康維持と病気の治療は

地味で誠実な手当てに尽きるんです。

それを忘れた阿呆は、

当然の報いを受けるんです。

だいたい人間が1日に出来る能力など

たかがシレタものです。

治療椅子をダーと並べて、

待合室にキッズコーナー?

だだっ広い駐車場?

回転寿司やファミレスじゃあないんですから。

で、

なんでもかんでもインプラントでしょう?

歯医者へ行くとインプラントされるってのが、

余計に歯科の信用を失墜させたんだと思いますよ。

歯科治療は、

一人一人の手作業です。

おまけに、

削り粉塵やら血液、唾液など、

部屋中浮遊する感染物質の宝庫が診療所です。

何処で間違えタンでしょうか?

お金、お金って思うから、

自分が医者だと云うのを忘れたンでしょう。

私の診療所は待合室は個室で2つのみ。

診療室は個室で一つ。

もう一部屋は手術室です。

これ以上の診療のキャパは

私には、ありません。

豪華な診療所で凄いですね!と言われますが、

すみません。

これはセンスの問題であって、

建築業者に委せきり設計の診療所ではないからです。

家具ですか?

海外から直接引いてきましたから、

ビックリする位、安価ですよ。

私は歯科治療で生計をたてています。

歯科治療は私の仕事です。

私は歯科のプロです。

プロの仕事場にコダワリ持つのは当然です。

それが私の流儀です。

何事も日頃の過ごし方だと思います。

食事でもそうでしょう?

本で美味しそうなモノを観たら、

レシピを観て自分で作ってみる。

その序でに、

アレンジも加えてみる。

その積み重ねで料理のレパートリーも増える。

地方を旅した際に、

ふと訪れた料理屋の品の味を、

味覚で記憶しておく。

こういう事って大切だと思うンです。

私は開業歯科医です。

ですから、

何処へ行っても、

何を観ても、

診療に、

患者さんに、

役に立つモノを見つけようって意識が

抜けませんね。

もうこれはプロの習性だと思います。

苦労して、苦労して、

人知れずモガイテ今の処に至っています。

道、未だに半ばです。

ですから、

死ぬまで気苦労は絶えないでしょうかね?

保存治療が歯科治療の王道だと信じています。

ですから、

私のインプラント治療も当然、

歯科保存学的見地のテクニックを駆使しています。

派手さはありません。

が、

それで良いのだと思います。

最近は30代、40代の若い世代の患者さんが多いです。

その方々が私の年齢に至った時に、

私は死んでいるでしょう。

だからこそ、

気合いが余計に入るんです。

長い風月に耐える治療をと。

流石に遠方へと出向く時はトヨタを使います。

安全性が1番で、

運転の面白さなど必要ありませんから。

ただ腰を痛める仕事柄、

トヨタでもセコイアを愛用しています。

年末から、

自動車屋さんが下ろし立てのランドクルーザーV8を貸してくれてるんですが、

ありゃ私の好みには合いません。

セコイアもランドクルーザーも似たり寄ったりと思ってましたが、

セコイアにはアメリカのトヨタの自己主張を感じますね。

普段の通勤の足は、

また再びオールドアルファを引っ張り出してきました。

40年は昔の車なんですが。

高いお金出して出してまで、

欲しい車が皆目ありません。

時代が変わっても、

美しいプロポーションと、

ツインスパーク時代のアルファサウンドは良いですよ。

綺麗に仕上がりました。

時代が変わっても、

あえて変わらない方が良いモノもあることを

この旧い車が教えてくれているような気がします。

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歯科医学の明日

今日が今年の仕事初めです。

外へ出るのを控えめにして、

診療所に貼り付いて、

治療と研究に専念しようと思います。

私の診療スタイルが独特であるかのように言われています。

が、

やっと時代が追い付いて来たんだなと感じることがありました。

週刊ポストにて、

相当の頁を割いて、

歯科治療への問題提議がなされていました。

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その最後の結論での、

感染防止対策を万全に行うには

クラスBのオートクレーブにて

1日7人が限界であると記述されているのを観て、

本当のことを書いてくれてありがとうという気持ちになりました。

コレが真実です。

私は患者さんが大切で堪りません。

院内感染など絶対にあり得ません。

口で云うのは簡単ですが、

実際に実行することは大変な事でした。

クラスBのオートクレーブとエチレンオキサイドガス滅菌での対応に、

私が長い年月かけての工夫を加味して診療しています。

それとお一人に係る滅菌コストも

キチンと2500円と明記されているのにも驚きました。

正にその通りです。

ですから私の診療所の再診料は2500円なんです。

いろんな意味で、

私はこの週刊ポストの記事を評価しています。

職業とは、

食べる手段ではありません。

働く事から、

工夫する自分を造る、

グッと堪える自分を造る、

頑張る自分を造る、

達成感を味わう、

其処から、

少しでも社会へ貢献する、

それが仕事をすると言うことだと思います。

若い歯科医師の先生方には、

もう一度、

歯科医学の門を叩いた時期を思い出して頂きたいと思います。

私らの仕事はエンターテイナーではありません。

ひた向きにコツコツと、

自分を信じて、

自己研鑽を怠らないような我慢が大切です。

そうすることで、

歯科医学の明日は開けてくると思います。