日別アーカイブ: 2017年2月23日

親バカ

息子が小学6年生の今日、

帰宅時間が余りにも遅いので、

自転車に乗っている処を自動車にでもブツケられたのでは?

等と、

心配性の私は玄関から何度も外へ出てはの繰り返し。

それにしては遅すぎる。

近くの大通りまで足を延ばしては、

また別の方角へと。

そんなこんなを繰り返していたら、

随分と経ってから、

自転車に乗った息子の姿を見つけました。

父ちゃん、コレ!

と、手渡されたネクタイの包みに

嬉し涙で顔がグシャグシャになりました。

そのネクタイは今でもお仏壇にお供えして、

私の頸に巻かれた機会はありません。

いつか息子が1人立ち出来る晴れの日にと、

そんな日を待ち焦がれている親バカの見本の私です。

息子や娘から貰った品は、

何から何まで院長室に飾っています。

其れが親ってモンでしょう?

 

 

歯科医院選びは慎重に

大学病院には大勢の医師が勤務しています。

医局に向かうには病院ロビーから各診療科の待合室を

通り抜けるのですが、

この時、

○○さん、○番ユニットにお入り下さい。○○先生が診療します。

と云うアナウンスが耳に入ります。

この際、

私はチラッと患者さんのお顔に視線を向けてしまいます。

あぁ、この患者さんは幸せだ。

あぁ、この患者さんはお気の毒だな。

申し訳ないのですが、

大学病院の医師の技量に差が在る事を知っているからです。

大学病院でさえも、こういう状況です。

一般開業医の技量の差は、

天と地獄くらいの大きな差が在る事を認識して下さい。

饒舌な理屈と、腕の器用不器用は違います。

患者さんのお口の中の治療痕跡から、

よーく現状認識出来ましたもの。

其れなりの結果で良いと思った時が、

歯を失うきっかけになるでしょう。

 

歯科後進国の日本

先進国の中でも、

英国と日本は歯科後進国と呼ばれています。

お隣の大韓民国においては、

プラークコントロールの概念も普及し、

歯を綺麗に磨く習慣が在ります。

また美容への意識も高い事から、

審美歯科先進国と言えましょう。

我が国に於いては、

歯科医院は星の数ほど、

石を投げれば歯科医院に当たると言われるほどに、

治療する側の歯科医院は多いのですが、

どうして歯科後進国と呼ばれているのでしょう?

治しているのか?

壊しているのか?

判らない歯科医院が多いからです。

患者さんの側よりも、

歯科医師の側の責任による処が大きい、

其れが私の感想です。

 

私の造る総入れ歯

私の造る【総入れ歯】の吸着力には定評が在ります。

外れ易くて噛めないなんてありません。

噛んだら痛いってのもありません。

入れ歯の患者さんが入れ歯の患者さんを呼んでくれます。

入れ歯の下の粘膜や骨が痩せると云うのも、

5年に1症例在るか無いかです。

これには仕掛けが在ります。

総入れ歯を装着して2~5年位経過してから、

奥歯の噛み合わせ部分を金属に交換するのです。

この写真は、

金属に変える前の技工手順です。

ワックス、蝋にて、

歯の形を造った処です。

これを金属に置き換える訳です。

これで入れ歯の噛み合わせ部分の磨耗は激減します。

この操作にて、

総入れ歯の噛み合わせが完全に安定するのです。

安定した総入れ歯は、

吸着力も、

入れ歯の内面の粘膜も、

入れ歯の内面の骨も、

グッと安定します。

コレが私の入れ歯の勘所です。

私の歯科医学

歯科医師の仕事は、診療、教育、研究に大別されます。

私は臨床家ですから、診療の大きな柱は診療です。

ただ、毎日患者さんの診療に追われるだけの臨床家にだけは

成りたくありませんでした。

また、診療の根拠となる情報収集を

文献から、

メーカーから、

学会での報告から、

私は丸ごと他人からの情報に委ねる、

そんなお人好しではありません。

臨床家の診療の根拠を確たるモノにすべく、

研究は切り離せないと考えています。

また、ワクワク感を研究は満たしてくれます。

良い臨床は研究と云うバックボーン在ってこそと考えています。

教育に関して、

私は情熱を失いつつ在ります。

まず、

私自身が、まだまだ勉強したい事が多い事。

加えて、

学ぶ姿勢をわきまえる人が減った事。

今時の教育論に賛成しかねる事。

其れが大きな理由です。

昔のコックさんの様に、

洗う前のフライパンに、こびりついたソースを

盗む様に舐めて感じる。

其れが学ぶ姿勢です。

深夜までフランス語のテキストを読み、

いつか原語で学びたい。

其れがコックさんの修業だったと聞いていました。

今、歯科医師に同じ人を知りません。

少なくとも私の若い時分は、

そうでしたから。

私は歯科が好きで、好きで堪りません。

毎日の診療は、

何処かしらに工夫を加味して、

同じ事の繰り返しから来るマンネリを回避する事に

楽しみを見いだしています。

ですから、

仕事をしながら、

仕事をしていると云う感覚がありません。

其れが私の歯科医学です。

 

私の抱負

私ごとで恐縮ですが、

今日、私は54歳の誕生日を迎えました。

また、

朝刊に今日誕生日である皇太子殿下のお言葉が掲載されると共に、

ご家族一緒の近況を伝えるお写真も披露されて居られました。

で、

何処のお父さんも大変なんだな!と。

社会と家族との板挟み。

コレが50代日本人男性の現状なんだと実感したのです。

朝、髭を剃りながら鏡に写った自分の顔を眺め、

つくづく歳をとったモノだと。

この歳になると男は自分の顔に責任を持たねばならんと、

何処かで聴いた事が在りました。

そんな事を思いだしながら、

自信など持てる筈もないと、

妙な気持ちになりました。

ただ、

筋目だけはシッカリ通す事だけには自信が在ります。

そんな処でしょうか?

朝1番の患者さんは、部分入れ歯の患者さんです。

前回、1度目の歯型を採りました。

今日が2回目の歯型採りです。

こんなにシッカリ歯の型を採った事はありません。

だから噛めるんですね!

と、仰る患者さんです。

上は私が総入れ歯を最近、造りました。

よく噛めるので、

先生、下の部分入れ歯も造って下さいと云う事になったのです。

私は自分から患者さんに対して、

アレコレしようとは、余り言いません。

コチラが誠実に治療してさえいれば、

患者さんの方から依頼される事を知っているからです。

そう言った意味においては、

私は待つ姿勢を崩しません。

営業色を医療分野において出す事を

私は恥だと考えています。

必要最低限絶対に必要な治療しか、

患者さんに提示する事はありません。

其れが紳士道だと考えています。

歳をとる毎に、

益々、頑固になって来たと自覚しています。

まぁ、それはそれで仕方がないか!

そう思っています。

商人歯医者にだけは成りたくありません。

やはり、

歯の番人を貫こう!

コレは今日の誕生日を迎えた私の抱負です。