日別アーカイブ: 2017年3月17日

手術の後に

午後4時に手術の患者さんがお出でになられ、

今は午後の5時40分ですが、

無事に9本のインプラントの埋入手術が終了しました。

私はレントゲンの現像待ちの間に、

こうしてブログを認めています。

言うまでもなく、

手術は正確さと安全が1番です。

が、

スピードも大切です。

露出して空気に触れた骨は、

痩せるからです。

インプラント治療のように、

骨を大切に、

骨に優しい手当てを必要とする手術では、

骨と空気との接触時間は短い方が良いからです。

しかし、

毎日の手術は疲れました。

年を感じます。

昔は1日に3症例ほどの手術を連日のように執刀しても、

夜は飲みに出られてましたもの。

明日も、

来週も、

また手術ラッシュです。

スタッフの宮田君には敬服します。

よく私の治療のアシスタントが務まるものだと。

なんせアドリブの連続ですからね。

先を読むアシスタント降りには、

もうベテランの歯科衛生士になったモノだと。

手術を受ける患者さんも大変でしょうが、

手術する側の私やスタッフも、

誠心誠意、頑張っていますので、

御容赦下さいと。

好きでなければ出来ない仕事だと、

自分でも、

そう思います。

男なら

男が女心が判ったらダメでしょ。

私見ですが。

女遊びは既に卒業しましたが、

男特有の狩人精神は、

歯科医学の追求にのみと相成りました。

モテるには、

ソレナリの技術が必要です。

それはヤッパリ、

女心が判らないとダメですよ。

でもそれは、あくまでも表面上のモノですよ。

真理の追求は

自然科学の世界に生きる者の定めです。

で、

結局は、

男と女は違う生き物だと認識したのです。

違うから、

反発するのではなく、

違うから、

尊重するってことでしょうか。

モテる男は女性と上手く協調できますし、

モテる女性は男に好かれる秘訣を体得しているモノです。

私の息子は現在、放蕩の最中です。

父たる私に、

息子をとやかく言える資格はありません。

何故なら、

モテる息子に安堵しているのも反面事実ですし、

無駄やヤンチャから学ぶ処大いに在りと、

私自身がそう思っているからです。

男には男の社会が在り、

男には男の定めってモノが在るんですよ。

その縄張りに、

ずけずけと入り込むのを野暮天って云うんじゃないですかね。

男の方も、

其れを忘れたか、

気づいていないのか、

知らないのか、

草食系って云うんですか?

笑っちゃいますね。

男ならシッカリしろよ!

って、

言いたいですね。

裏方作業

今は午後の1時半です。

これから2人の患者さんの診察です。

最初の患者さんは、

下顎のオーバーレイインプラント義歯と云う治療の患者さんです。

最近のブログにて、

技工の手順の1過程をお見せした、あの患者さんです。

今日は、インプラントの上に被わる総入れ歯の

人工歯の配列のチェックです。

裁縫で云う仮縫いのような手順です。

噛み合わせや観た目のチェックです。

私の治療では、

このような途中チェックを頻繁に設けています。

患者さんの意向、

私サイドの専門的配慮、

その接点を定めるためです。

この手順を踏むか否かで、

治療した後の安定度合いが大きく変わってきます。

その次の患者さんはインプラントの埋入手術です。

上顎に1本も歯の無い患者さんです。

仮の入れ歯にて、

インプラントを埋入する位置は決まっています。

骨の幅の薄い部分の骨造成の手術も既に終わっています。

で、

今日いよいよインプラントを埋め込む手術の日を迎えました。

9本のインプラントを埋入する予定です。

1時半程度でしょうね。

今日の診察は、これで終了です。

その後、

機材の洗浄、滅菌など、

裏方作業は続きます。

診察と同じくらい、

裏方作業は大切なのです。

 

三枝メソッド

もう随分と昔のこと、

20年は遡った頃の話しです。

が、

時々に、その事を思い出すのです。

好奇心の塊と自ら認める私は、

占い、八卦の類いが好きです。

高名な占い師などと聞くと、

遠方であっても、

疑いの心半分、

でも、

好奇心の方が勝って出かけてしまうと云う、

懲りない性分なのです。

で、

その占い師から、

貴方は年々、変わり者の傾向が強まりますね。

群れない性格が益々、強くなるでしょう。

そんな予言を、

当時は一笑したのですが。

何故なら、

若い時分の私は大変な社交家だったからです。

周囲の者も、

そう思っていたに違いありません。

そんな私が、

面舵を方向変換した傾向を認識してきたのは、

私が恋焦がれて就いた歯科医療が、

私の理想像とは、

かけ離れた方向へと、

これまた歯科業界特有の護送船団方式で

漂流難破してきた!と、

身体で感知した時からだと記憶しています。

その時から、

歯科医師の挙動に背を向けるように心してきました。

研究論文と、

自らの治療からの結果しか

意識して見ないように心してきました。

ですから、

自らの治療は、

より丁寧にと心がけ、

より誠実であれと、

自らを叱咤し、

治療行為の結果検証の正当性のために、

治療環境の条件設定の一定化に苦心して、

工夫に工夫を重ねて来たのです。

そんなこんなを継続して、

観えないモノにも、

ある傾向が在ることに気づいたのです。

で、

そんな傾向を探究しながら時を経て、

私の治療方法が造られてくるのです。

其れを若い先生方は、

三枝メソッドと呼んでいるのだと思います。

歯科医療のアイデンティティー

入れ歯造りに関しては、

特にそうですが、

考えて、

考え抜いて、

無い処から、

在る処を築いて行く楽しさが在ります。

本来、歯科保存学が専門である私は、

歯科補綴学の専門範疇にある入れ歯については、

一言語る資格など無いと思っていました。

しかし、

好きこそモノの上手なれと云う言葉も在りますから、

歯全般を三度の飯よりも好きな私ですから、

ついつい食べるのを忘れて時を過ごし、

痩せ体型が未だに改善される兆しはありません。

インプラント治療なども、

歯の無い処に施す治療ですから、

無い処から築き上げると云う点では、

入れ歯造りと全く異なる処はありません。

ですから、

入れ歯造りの下手さをカモフラージュする手立てとして

インプラント治療を推奨する傾向に反発しています。

入れ歯には入れ歯の適応症が、

インプラント治療にはインプラント治療の適応症が、

その壁が明確に存在すると、

私は断言する歯科医師です。

インプラントなら取り外す不便さがありませんなどと云う

その気にさせるコマーシャルトークを軽蔑しています。

入れ歯にしたら、

骨が痩せて、

遂には悲惨な状況に早晩遭遇すると云う、

脅しに近いコマーシャルトークを、

私は心から軽蔑しています。

痩せて行くのは、

その歯科医師の技量の程度と医療倫理だと、

私は葉巻の煙りの向こう側としてしか、

観ていません。

歯科医療を生業とする者は、

技術の王道を歩くべきです。

歯科医療が、

技術と、

人の身体を与る仕事である以上、

道の真ん中を、

道なき処は、

木を倒し、

草を刈り、

道を造ってでも、

その真ん中を歩いてこそ、

歯科医療のアイデンティティーを

衆目の認められるモノに成り得るのだと思います。

考えると云うこと

百貨店の地下階食品コーナーの賑わいの中を

揉みくちゃになりながら、

行き交う人の肩越しに食材を選ぶのが好きです。

興味をひかれた商材を吟味するのに、

隙間をぬって目的の品を手に、

そんな一時が好きです。

大阪梅田の阪急百貨店地下階の盛況降りは、

幼い頃からあいも変わらず、

チョッと阪神方面へと足をのばした際には、

その雰囲気を欲し、

ついつい。

あの空気は東京では決して味わうことが出来ません。

池袋の東武百貨店の食品階を、

日本橋の老舗百貨店より高く評価しているのですが、

やはり食に関しては、

西高東低の傾向を感じてしまうのです。

地元の百貨店に全く関心が湧きません。

と云うのは、

地元のバイヤーの目利きを無視した商材選びではないか?

そんな印象をどうしても感じてしまう店創りに、

私の感性が反発するのです。

ここは大東京ではありません。

ここにしか無い自己主張ある商材を並べてこそだと、

私は感じるのです。

歯科医療においても、

私にしか出来ないことを、

私の診療所で主張してきた自負が在ります。

普遍と個性の調和の落とし処を求め続けるのが、

個人事業主の本来の姿だと思っています。

人の猿真似ほど愚かしい事はなく、

せっかくに天から頂いた生を過ごすに、

考えると云うことを続けるのが、

感謝の印だと考えています。

考えると云うこと。

それが、どんな局面においても

人の人たる所以だと、

この頃の新患の患者さんの口腔に施された

歯科医療に接して、

歯科医師は確かに手先の仕事ではありますけれども、

考えることを放棄したようにしか観えない治療傾向に、

悲しい気持ちになるのは私だけではないように思いますね。