月別アーカイブ: 2017年4月

インプラント.オーバー.デンチャー

昨日は本当に疲れました。

帰宅するや即座に、

ベッドに倒れこんで眠ってしまいました。

インプラントに総入れ歯を連結する治療を、

インプラント.オーバー.デンチャーと云います。

極度に骨が痩せた症例に有効な治療です。

総入れ歯治療が好きな私ですが、

その限界も熟知しています。

どうしてもインプラントの助けが必要な症例に、

この治療方法を好んで選んでいます。

骨が痩せててインプラント?

と、お感じになられるかもしれません。

どんなに骨が痩せてても、

探せば、

インプラントを受け入れてくれる部分を

神様は作って下さっています。

で、

昨日は、

いよいよインプラントと総入れ歯を連結する最後のアポイントでした。

総入れ歯は粘膜の上に乗っかかっています。

ですから、

粘膜の柔らかさの範囲で

総入れ歯は沈みます。

対して、

インプラントは骨と結合していますから

全くビクともしません。

この全く相反する正確の治療を

リンクする工夫は、

患者さんの状況、状況によって変化させます。

この連結装置の調整がとても、とても微妙なんです。

私の治療と云うこともあり、

和田精密歯研と云う本邦最大の歯科技工所さんの計らいで、

入れ歯専門の歯科技工士さんがサポートに来て下さいました。

ゴールデンウィークの直前の忙しいなか、

歯科技工所さんのご配慮に心からお礼申し上げます。

で、

入れ歯一筋数十年のプロの中のプロの歯科技工士さんと、

私、

患者さんの粘膜を前に、

3時半から7時半まで、

ぶっ続けで、

細かな手作業に専念していたのです。

患者さんの側は、

時々、お口を開けたり、

こちらの指示通りにギュッっと噛んで頂くだけですから、

私らの思案の訳は判っておられません。

が、

私らが工夫しているんだろうってのは

伝わるんでしょう。

仕上がった際には、

それはそれは喜んで頂きました。

なんせ長年、

全く合わない入れ歯で苦しんで居られたんですから。

入れ歯がシッカリと動かないなんて

この患者さんにとっては奇蹟みたいなモンなのでしょうね。

上の総入れ歯は私が既にお造りさせて頂いていました。

直ぐに何でも召し上がって頂けるでしょう。

しかし、

精根尽きました。

この充実感があるから、

この仕事を続けてこられたんです。

歯科技工士さんも普段は患者さんを診る機会はありません。

でも、

これだけ喜んで頂き、

歯科技工士さんも大いに充実感達成のようでした。

良い酒を飲む前に、

私はダウンしたのです。

医師としての【基本のき】

初診なり治療過程での患者さんからの問診から、

患者さんの全身状態には特に気をつけています。

なかでも、

医科から処方されている薬剤に対しては、

私は非常に敏感に反応します。

勿論、

患者さんは其のような私の心内は気づいて居られませんし、

努めて私も自然に繕っています。

で、

直ぐに其の薬剤を入手するのです。

何故?

数日の間、

私自身が服用するためです。

勿論、

私は病気ではありません。

ですから薬の効果は期待も何も、

私には無関係です。

が、

其の薬を服用する事での副作用なり、

身体の反応を、

自らの身体で実感するためです。

バカげた事とお考えになるかもしれません。

しかし、

これが私の仕事の流儀です。

日本歯科大学 新潟生命歯学部の学部長をお務めになられる

藤井一維教授のご専門は全身管理科です。

日頃、患者さんの健康上の問題に関する質問は、

藤井教授に問い合わせ、

その都度、正確なコメントを頂いてきました。

藤井教授は私の大切な仕事上のアドバイザーであります。

その藤井教授から昔、言われた機会が在りました。

自分で飲んでみたら?

作用機序が体感できますよ。

例えば精神安定剤。

頭に作用するもの、

心に作用するもの。

製薬会社の添付文書には、そんなこと記載していませんから。

高血圧の降圧剤もそう。

おしっこの出方の変化まで、

増えるから程度にしか書いてません。

行間は、体感から。

私は大いに感激したのです。

その通りだと。

以降10年来、

素直なる私は藤井教授のアドバイスを

身を以て実行しています。

その事で、

大いに勉強になりました。

たかが歯の治療と思われるかもしれません。

しかし、

患者さんの身体に優しい歯科治療を実践することは、

今後、超高齢化社会を迎える我が国の医師として、

最も必要な【基本のき】だと思います。

歯科医師としての生き方

私が歯科医師と云う職業に就いて既に四半世紀がとうに過ぎてしまいました。

医師としての診断力や技術が向上したのは言うまでもありません。

それはプロとして当たり前のことでしかありません。

医学的な収穫より、

歯科医師と云う仕事で得た大きな恩恵が在ります。

それは、

【両手で頂く】と云う気持ちを認識したことです。

日常の何気ない見過ごしがちな些細な事象も、

よく観れば、

何かのヒントなりキッカケになることを

診察を通して経験して来ました。

私の診療所の特性柄、

私の患者さんは、

他の歯科医院へ訪れる患者さんとは、

全く求めるものが違うことを日々、実感しています。

遠くからお出でになられる患者さんも多く、

私を探してお出でになられることに大きな責任を感じます。

また、

治療とは患者さんにとって快適な行為ではありません。

出来るだけ簡単に、迅速に済ませたいとお思いになられるのも

それも当たり前のことだと認識しています。

しかし、

目前の求めに応じることが、

患者さんにとって将来の病気の種になる場合には、

私は身体を張って、阻止せねばなりません。

それが専門職の職責だからです。

そのような日常から、

人と人との関わり合いについて

深く考えさせられる機会が多いのも事実です。

【歯には神様が宿る】

と、私は信じています。

西洋では聖アポロニアが歯の神様として、

余りにも有名でありますし、

本邦においても、

前方後円墳で名高い仁徳天皇の弟君、

その御曹名を忘れてしまいましたが、

歯の神様で在られるそうです。

その歯を手当てする歯科医師は、

それこそ神職の気持ちで、

日常の診療に従事すべきと思って来ました。

だからこそ、

【ていねいに】と云う態度が

自然に身に付いたように思います。

そのためには、

患者さんの現症、治療経過、

患者さんのパーソナリティーから、

それこそ、

時として視られる患者さんの我儘、

全般において、

【両手で頂く】

と云う腹を決めて過ごすことが、

私ら医人の定めであると、

覚悟を決めてと云うよりも、

自然に身に付いたような気がしてなりません。

それでも、

喜怒哀楽を強く持つ私ですから、

自己中心的な自分との絶え間ない戦いの方が、

日々の学問的研鑽よりも、

ヨイショが要るのも事実です。

歯科大学の学生諸君や若い歯科医師からの、

様々なる問の一つである、

歯科医師としての生き方について、

私自身も、

未だに答えを得てはおりませんが、

今は、

【両手で頂く】と云う気持ちの維持が

答えのキッカケになるのではないかと考えています。

 

ダイレクトボンディング修復

ダイレクトボンディング修復の位置付けは

素人の方の認識よりズット大きいのです!

虫歯の治療さへパーフェクトに出来れば、

歯を失う可能性は極々、稀になるのです。

ですから、

虫歯治療だから簡単にチョコットってな気持ちが

後になって大きなツケを払う破目となるんです。

歯を失いたくないでしょう?

インプラントしたくないでしょう?

だったら虫歯治療をキチンとして下さい。

大臼歯は仮歯です。

今、経過観察中です。

第2大臼歯は失っています。

上顎洞底挙上手術あとの治癒を待っている最中です。

第1、第2小臼歯に古いコンポジットレジン修復が認められます。

修復材にヒビが在りますね!

材料の変色も、

虫歯も見受けられます。

今日は第2小臼歯のダイレクトボンディング修復を行いました。

ラバーダム防湿して、

で、

出来ました。

こういう時に、

日頃の歯の彫刻が効を奏します。

患者さんが喜んだのは言うまでもありません。

弱った涙腺

新潟市の人情横丁近くに【都食堂】という名の定食屋が在りました。

硝子棚に並んだ小鉢から好きなものを選んで、

飯に、漬物、味噌汁で頂くと云うスタイルの

庶民的な街の食堂です。

おばちゃん以上の年齢であるおばちゃんが女将で、

パートの、これは正真正銘のおばちゃんを2、3名使って

切り盛りする規模の食堂です。

私は決まって、

常温のコップ酒。

漬物が旨いと褒めたら、

皿いっぱいに漬物を運んでくれるのを

肴に、先ずはグッと飲み干して、

塩鮭をおかずに茶碗飯に味噌汁。

これが私の定番でした。

先般、新潟市へ参りました際に、

足は当然【都食堂】へ。

が、

店が無いのです。

とうとう俺もボケた!かと、

付近をもう一度、

歩き廻って、

やはり【都食堂】は消えていたのです。

建物はビストロへ改装中です。

私は立ちすくんでしまいました。

息子の新潟在住の折りには、

親代わりのように面倒を観て下さったからです。

年末前にご挨拶に参りました折りにも

お元気そうでしたし、

店は大いに繁盛していましたもの。

探しました。

知人、友人、

コネを駆使しておばちゃんの所在を探しました。

で、

今しがた、おばちゃんと電話にて話しをした処です。

年明け早々に倒れ3日、意識不明であったとのこと。

で、

店は閉めて現在自宅にて療養中であること。

もうじきに、

規模を縮小して【都食堂】は再開する積もりだと。

ご自身のことよりも早く、

開口一番【晋ちゃんは?】

息子は越後人の人情に包まれて青春期を過ごせた幸運を

必ず大人になった時に感謝するでしょう。

私の第2の故郷は新潟です。

自分で勝手に、そう思っています。

死んだら分骨して、

信濃川に散骨せぃ!と、

息子にはクドイ位に言い聞かせています。

私はこの土地の一部になる積もりです。

越後人の人情は筋金入りです。

義を最も重んじる県民性です。

目前の利益よりも義を重んじるのが越後人です。

幕末の戊辰の役では、

幕府への義を貫き、

会津藩と共に多くの犠牲者を出しました。

昨今においても、

政府の思惑に反して、

喉から手が出るくらい欲しい政府からの地方助成金を

なげうってまで、

反原発の知事を選んだ土地柄です。

都食堂のおばちゃんの働く姿を美しく思って観ていました。

朝くらい内から深夜まで、

雪の日も、

雨の日も、

黙って仕込みに励み、

決して贅沢はせず、

欲と云うモノからはほど遠いお人柄でした。

その姿に触れた息子にとって、

いつかは肥やしになるでしょう。

電話での会話の間、

私は泣いていました。

涙腺が弱って困ったものです。

 

最良の健康法

ゴールデンウィークの過ごし方を聞かれます。

何処かへ行かれますか?と。

いいえ。

何時もと変わらないリズムで過ごします。

起床時刻、就寝時刻も、

休日でも変わりありません。

そういう身体に出来上がってしまっているようです。

ただ、

庭の草むしりと、

車の修復を、

庭で犬たちを遊ばせながら、

しようと思っています。

何から何まで、

普段と変わらず。

それが最良の健康法だと思います。

伝える手法

何処かで時間を作って、

観に行こうと思っています。

良い写真だと思いませんか?

私は氏の写真が好きです。

伝え手であるカメラマンの意図に

大いに共感するのです。

文章には決して出来ないものを

写真には伝える能力があるのだと思います。

プロの所作

人の性格は経験から変化するようです。

メスを手にする仕事に従事してきたからかもしれません。

メスは万能ではありませんが、

それでも、

治療のためにリスクを背負ってでも、

私はメスを手にします。

それが私の仕事だからです。

幼い頃から時代劇が好きでした。

武士の潔さを尊び、

反面、

自分が同じ立場であれば?

私には到底に其の自信はありませんでした。

しかし、

傍目からすれば、

何を考えているのか解らないと言われるほど、

悠然としているように観えるのだそうです。

あるパイロットから聞いた話しです。

パイロットの腕の見せ処は着陸の際だそうな。

それでもイメージ通りの着陸が出来たことは、

ただの一度も無かったそうです。

向かい風に機頭を向けて下降する飛行機は、

思いもよらない横風に絶対に煽られるのだそうです。

乗客に気づかれないように快適に、

毎度、毎度、

ヒヤリと背中に汗というのが、

パイロットの着陸時の実際なのだそうです。

そうなんだ!と。

傍目からすれば、

当たり前の、

全く気にも留めていない着陸の際の、

ドラマに感動しつつ、

パイロットのプロ魂に感謝したのです。

当たり前のことを、

素人の方から当たり前に感じて頂くことの陰に

プロは、

日々、

小さなことを大切に大切に積み重ねる努力を重ね、

ある局面においては腹を決めて突き進む。

それがプロの所作だと思うのです。

研究

研究の第2段階へと進む処に漕ぎ着けられました。

来月の連休明け早々にも、

第4学年生の保存学実習の指導と兼ねて、

研究の打ち合わせのために新潟へと。

開業医の私が研究することに不思議に感じて居られる方も多いでしょう。

学問的裏付けのない臨床は無理があると云う考えからです。

また、

患者さんを診察して過ごしておりますと、

日々新しいアイデアが浮かんでくるのです。

で、

研究して根拠を求めようと。

何度も申し上げていますが、

私の仕事は、

患者さんが生涯に渡って快適な食生活を営んで下さるように。

従来からの治療は、

より正確、精密に。

でも、

もっと、もっと良い治療を探し求めること。

私はそう信じています。