日別アーカイブ: 2017年6月21日

思いもよらず

昨日、

テレビ界の有名なディレクターの方との雑談で、

先生は、みんなから感謝されているじゃないですか。

羨ましいですよ。

そんな台詞を思いがけず。

ただ私自身は、

感謝されようとなど想い至ったことは一度となく、

また、

これだけ長い歯科医師人生です。

治療方針をめぐって患者さんと

幾度となくぶつかり、

何でもかんでも患者さんの言いなりにはなれませんから、

偏屈者、

頑固者、

そんな印象を持たれているだろうと、

そんな風にしか。

歯の手当ての中に【私の命を注ぐ】

そんなこんな感じに夢中で。

ただ、それだけでした。

奥から2番目と3番目の歯は、

患者さんのお口の中で、

直接、

私が彫刻した歯ですが、

歯の中に、

私は自分を封じ込んで、

そんな感じで、

手当てに夢中。

いちいち難しい理屈など考えていませんので。

ただ、

その歯の寿命なり、

歯の声って云うんでしょうか?

ハッキリと聴こえるようになりました。

ただそれだけです。

 

 

内村鑑三氏の言葉

18歳で歯科医学の門を叩いて

35年ほど過ぎ去り、

で、

結局の処、

想い至ったのが、

この内村鑑三氏の言葉です。

内村鑑三氏は、

少年よ、大志を抱けと云う台詞があまりにも有名である

札幌農学校のクラーク博士のお弟子であり、

日本における聖書の普及者として有名な方です。

この氏の遺した言葉は、

氏が長野県安曇野に滞在した際に、

歯が原因の骨髄炎を患い、

当時の医療事情であれば命を落としかねない状況にありました。

当地の歯科医師の手厚い治療と介護にて

無事に回復された氏が、

感激して書き記したものです。

50も半ばとなった私も、

やっとこの言葉の本当の意味合いが

おぼろ気ながら、

判るようになりました。

人の大切な身体を与る歯科医師として

紳士の振る舞いと思考をと、

診療台の直ぐ脇に掲げたこの言葉を

1日に何回も何回も、

私は眺めては診療しています。

三枝デンタルオフィスの今後の広報活動について

インターネットの普及によって、

患者さんが医療機関の情報を入手しやすくなりました。

これは大変有意義なことだと思います。

しかし、

アナログ人間の見本のような私は、

このような流れに対して、

数年前に焦ったのです。

私らからしてみれば【アマチュア級】の歯科医師が

自身のホームページにおいて堂々と!

【大家】【名人】のように自己賛美し、

で、

そこで治療を受けた悲惨な結末の患者さんが

困り果ててお越しになられる。

その際に、

ある程度は目を瞑って、

広報活動も必要なのだと、

マイペース診療スタイルであった私は、

反省したのです。

そこで、

ホームページは知人に造って頂きました。

また、

インプラント○○などと云う患者さん向けの

説明サイトにも

数社からお話しを伺い、

まずは試しで、

で、

【ヤラセ】満載のサイトと判れば、

即座に解約、

で、

ついに全ての広告サイトとの契約を解除したのです。

【行きやすい感じ】と【良質な医療の提供】は違います。

【目だつ】ことと【技術水準】も違います。

やはり私はマイペースで行こうと。

私のことは、

私のホームページだけで。

それ以上、

それ以外の方法にて、

私は広告費用をかけてまで、

患者さんを大勢に集めようとは思いません。

其れが私の経験から得た結論です。

 

 

悩み、考え、迷い、そして決断へ

この数週の間、

先般ご披露させて頂いた

新患の患者さんのことが

どうしても頭から離れません。

この他の歯科医師の為した治療結末を

どのようにして【回復】させようか?

そんなことばかり。

状況は完全に把握できました。

何故?

このような悲惨な状況に陥ったのか?

これも既に理解できました。

この歯科医師には、

ご自身の力量が判断できなかったのでしょう。

インプラントを埋入するための【下準備】が

いささか不足していたように思います。

患者さんの頬を伝わる涙を、

歯科医師たる私は重く受けとめています。

詳細なる分析は、

休暇の間に済ませました。

ただ、

【手当て】の手段は、

今の私の治療カードにおいては

星の数ほど沢山在ります。

それを数種類にまで搾って、

患者さんの判りやすい説明の方法は?

そんなこんなばかり考えています。